森のかけら | 大五木材


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20150420 1年上の先輩に対して『盟友』などという言葉を使うのははなはだ恐縮ながら、盟友という言葉以外思い当たらない方がいる。そのひとりが、私より1歳年上の安東真吾さん。その安東さんがこのたび所属されていた美作(みまさか)木材青壮年経営者協議会をご卒業されたという事で、愛媛の同世代の木材業者が集まってささやかながらご卒業の慰労会を開催させていただきました。年上で卒業が前後する事に違和感を感じられるかもしれませんが、会の定年というのは各地区でそれぞれ異なっていて愛媛は45歳、美作は50歳となっています。

 

20150420 2そのため、年下が年上の方の卒業を見送るという形になって、私は45歳で愛媛会団を卒業しました。各県(地区)の会団は、日本木材青壮年団体連合会という全国組織に所属していて、各会団の地域での活動とは別に、会団長や各委員会の担当者が出向して全国の連合会を組織運営しています。私も40歳前後から数年間出向などを経験させていただきました。そこでの会議や懇親会などを通じて全国のさまざまな木材人と交流が広がっていくわけですが、中でも中国・四国地区など身近な近隣県の方々とは結びつきがより深くなっていきます。

 

長く所属していると顔見知りの連中も増えてきますし、会運営というひとつの目的を持っていわけですから自然と親密にもなりますし、お酒でも入って語り合えば昵懇の仲にもなります。その中でも、私が現役の頃から個人的なお付き合いを越えて、会団同士が深いお付き合いをさせていただいてきたのが美作会団。このブログでも過去に何度もご紹介させていただきましたが、岡山県の北東部に位置する美作、真庭、勝山地区は西日本有数の林業の先進地域で、スギ・ヒノキを中心に確たる『美作ブランド』を築き上げてこられました。

 

そこには全国にその名を轟かせる木材業界のビッグネームが軒を連ねています。そんな企業を作ってこられた美作の大先輩たちは、私にとって天上人のような存在でありました。一家言を持った論客がズラリと居並ぶ姿は、同じ中四国地区に所属する私にとってすら誇らしく思えたほどです。当時は随分歳の差もありましたし、気軽にお話をさせていただくという立場でもありませんでした。それから歳月も流れ、世代交代も進み、自分たちが少しずつ地区でも責任ある立場になってきた頃出会ったのが、後に盟友となる安東真吾そのひと。明日に続く・・・




国産の栗を使ってウッドデッキを作りたいというご要望に応えて、以前にお邪魔させていただいた秋田県角館の『田鉃産業』さんから、クリのデッキ材を分けていただきました。通常は高耐久性木材として信頼度の高い中南米産のアイアンウッド『マニルカラ(別名アマゾンジャラ)』をご提案させていただいておりますが、ご要望さえあればクリをはじめとした国産のデッキ材もご用意させていただいております。このクリのウッドデッキ材は、もともと1900×90×24mmサイズで、4面プレーナー加工したものに、面取り加工が施してあります。

愛媛では用材としてもより食材として認知されているクリですが(ちなみに食用としてのクリの収穫量日本一は茨城県ですが、愛媛県は熊本県に次いで堂々の3位!この上位3県で、全体の収穫量の1/3を占めていて、4位以下を圧倒的に引き離しています)、タンニンを含んでいる事から水にも強く、虫にもよく耐える、腐朽しにくいなどの特徴を持っていて、ウッドデッキだけではなく、家を支える土台にも利用されてきました。ただし水触れるその部分が赤茶の染みとなりますので、内装などに使われる場合は注意が必要です

弊社にもクリの耳付き板の在庫はいくらかあります。またフローリング材も今までに結構取り扱わせていただきましたが、デッキ材としてはあまり経験がありません。今回は1500mmサイズが必要でしたので、1900mmの長さをカットさせていただきました。完成現場の施工写真は機会があれば紹介させていただきますが、今回はメインのデッキ材よりもカットした残りの材について。そもそも外部に使うデッキ材ということなので、大き目の節(小節)やピンホールなども含まれるという規格になっています。

わずか長さ1800mmで幅90mmぐらいと思われるかもしれませんが、決して通直ではないクリ材で材質が安定したモノがこれだけ短期間で揃うという事は驚異的な事で、東北の森林資源の豊饒さに改めて驚かされます。ただし、マニルカラなどに比べるとどうしても強度や耐久性はやや見劣りしますし、毛羽立ちやササクレなどに配慮する必要もあります。カット材の長さはおよそ380mmですので、デッキ材としては短いでしょうが、枚数的には200枚ほどありますので、使える用途さえ思いつかれたらオモシロイものが作れるかも?




20150418 1長らく倉庫の奥で眠らせていた『北海道産楡(ニレ』の耳付き板を引っ張り出して、選別作業中。乾かせるために寝かせていたのではなく、たまたま出番が回ってこなかっただけなのですが・・・。こちらが強く営業してこなかったということもあるのですが、どの木が使われるのか、どの木に声がかかるのかって本当に巡り合わせで、ある樹種に声がかかってもたまたまその樹種を持っていなくて、いくら探しても適性サイズが適正価格で見つからない場合は、樹種が変更されてしまう事もあります。それが不安で多様な樹種を持っているというわけでもないのですが。

 

 

20150418 2設計士さんやデザイナーさんの中にもそれぞれマイブームがあったり、今はナラの流れとか、今はブラック・ウォールナットの時期とか、なぜかやたらと使いたい樹種が偏る事って結構あります。それらの個々の嗜好が集まると、大きな流れが出来て、家具には明るめの広葉樹が好まれるとか、やや暗めの落ち着いた色合いのフローリングが人気とか、時代の流行やら潮流というものを作っていくのだと思います。まあ、弊社の場合はそんな大河の流れに逆らうようなひねくれ偏屈材木屋ですので、あまり世間様の流行とは無縁なところではあるのですが・・・。

 

 

20150418 3ニレ』という木は、そういう流行にはあまり影響を受けない安定感のある木だと思いますが、逆を返せばあまり個性が際立たない、癖の少ない定番の木と言えるかもしれません。木目も明瞭でしっかりしていて、ほどほどに杢の妙味を楽しめて、耳付きでも使えるし、適度な硬さもあってしかも値段もそれほど高くは無いという汎用性の高い木なのですが、弊社にお越しになって木を選びたいという奇特な方々にとっては、素直すぎてもの足りなく映ってしまうのかもしれません。そういう事もあってか、長らく倉庫の住人になっていました。

 

 

20150418 4割れ止めのために北海道の製材工場で小口に貼られた新聞紙の色褪せ具合が、その長い倉庫暮らしの哀愁を物語っているではありませんか。さすがに『昭和』時代ではありませんが・・・。こういうのって、部屋の掃除をしていたら昔の新聞とかが不意に出て来て、懐かしさのあまり片付けの手を止めて読み込んでしまうという感覚。しかも普段見慣れない北海道の新聞という事で文字を追って見ていると、日付が残っていてそこには『2001年』の文字が!なんと14年もお眠りになっていたのです。春はあけぼの、今年こそは眠りから覚めていただきましょう!




少し前の話ですが、『おとなの部活動』でいつもお世話になっているスギウラ工房さんの工房に所用でお邪魔させていただきました。一年以上も一緒に活動しているにも関わらず工房にお邪魔するのは初めて。松山、砥部、大洲、宇和、明浜とメンバーが広域にわたっている『おとな』では、各地域で会を開催しておりますが、集合しやすい場所、駐車場、参加人数の関係などもあって必ずしも各企業のオフィスで行っているわけではありません。砥部で会議は工房とは別の場所で行っていたので、以前から工房を覗いてみたかったのです。

 

所用の目的はいずれ改めてご紹介します。工房には杉浦夫妻が揃っていたのですが、そこには『おとなの部活動』ではついぞ見たことの無いほど真剣な表情で陶器の制作に取り組まれるWスギウラの姿が~!!かなり個性的なキャラクターが集う『おとな』では、それぞれの作る作品よりも、それを作る人間の方が圧倒的に際立ってしまい、本来重要視されなければならない作品がなかなか表に浮き上って来ない事もあって(まあ、それぐらいにキャラが立ってオモシロイという事)互いの作品を冷静に見る機会が多くありませんでした。

 

まあ我々のような零細企業にとっては、作り手のキャラクターこそがもっとも売るべきネタでありますので、それはそれでいいと思っているのではありますが、シンプルに砥部焼作りに興味もありましたので、忙しそうな中恐縮ながらも少しだけお話を伺いました。スギウラ工房では、「あやや」こと綾さんと「ふみふみ」こと史典氏それぞれ別のコンセプトで作品を作られているのですが、その日は急ぎの仕事が入っていたようでふみふみも健気にあややの作品作りのお手伝いをされていました。なるほどこいうやって作っていのか・・・

 

土と木という違いこそあれ、決して同じものが出来ない自然素材という共通の根っこを持つモノを原料とする者同士、相通ずるものはあります。ただ私の場合は、ものづくりといっても集材管理とアイデアを出して職人さんなどに作ってもらいストーリーを盛っていくというプロデューサー的な仕事なので、実質的なものづくりとは少し違うので、今まさに自らの手で無から形が生み出されていく瞬間を支配できるというのは相当に羨ましい作業なのです。ものづくりの神が降臨して憑依した時の恍惚の表情は何とも素晴らしいものです

 

杉浦さんの工房には様々な作品がところ狭しと並べてあったのですが、その中でも私の好奇心を鷲掴みにしたのが、こちらの『雲を吹く謎の男』。正式な作品名は失念してしまいましたが、厚い唇を尖らせて無表情で一心不乱に息を吹きだしている姿は、雲を吹いているとしか思えません。こちらはふみふみの作品。それまでふみふみの作品は不思議な人形しか知らなかったため、てっきりあの路線1本を貫くストイックな作家なのかと思っていたら、こんな私好みの素敵な作品も手掛けられていらっしゃるではありませんか!雲をも動かす肺活量、この筋肉質の逞しいボディー、そして裸にトランクス一丁という姿に私は確信しました。戦いの前に控室で精神統一して心の中の敵を雲に見立てて吹き飛ばしている男の姿だと!そう、これは間違いなく『雲を吹く孤高のプロレスラー』なのだ!欲しぃ~!!!

 




20150415 1木フェチの殿堂【森のかけら】ですが、消耗品というわけではないので一度購入されると、続けて後何セットという方は、ごく一部のマニアックな例外を除けばほとんどありません。最近はその例外が増えてきてはいますが・・・。基本はおひとり1セット(あるいは日本+世界セット)なので、ご注文いただく方の多くは『初めて購入する』ということになります。ずっとこればかりしているこちらとしてはどうしても慣れが出来てしまい、お取引の流れやお支払方法も分かってもらっているという思いこんでしまっている事があります。

 

20150415 2まずこの【森のかけら】の開発コンセプトは『端材を捨てるのがモッタイナイというケチ根性と、世界中のあらゆる木を見てみたいという好奇心』です。端材を何とかもっと面白く素敵なものに変身させれないかというのが、この商品を作ろうと思ったきっかけで、基本は当社で発生した端材をベースとしているため、240種のかけらが常に全量揃っているわけではありません。端材が出た時仕上がりの催促無しというのが暗黙のルールとして、240もの選択肢の幅を拡げました。

 

20150415 3その在庫状況を日々更新しなけらばならないのですが、それがすっかり遅れたり怠けたりして(なんせその状況は日々コロコロ変わっていくものですから)、「最新の在庫状況を教えてください」とご依頼されて最新リストを送らせていただいている始末。欠品を選ばれて、再度選び直していただいたら、それも欠品していたなんて手違いもあって申し訳ないと思いながらも、そういうやりとりの1つ1つが実は嫌いではなくて、見ず知らずのどこかの他人様と、【森のかけら】とい共通の話題で『会話』出来るのって楽しい!

 

20150415 4昔は工務店さんとのルーティンワークで、決まったものをいつどこに持って行くのかという流れ作業のような仕事が主流でしたが、【森のかけら】ではどうしてこれを購入しようと思ったのかとか、私って今こんなものを購入しようとしているんですけど大丈夫なのでしょうか?なんてご自身の木フェチぶりを嬉しそうにご披露していただいたりと、ワンクリックでは買う事の出来ない面倒な購入のための手続きが、かけらや木材への愛を聞き出すことの出来る『往復書簡』のようなやりとりとして私の密かな愉しみとなっているのです。この男に反省の色なし!




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