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本日は9月の誕生木『ホオ(朴)』の木の名前の由来などについて。昨日、地域によっては『ホオガシワ』とも呼ばれていると書きましたが、そのあたりにこの名前のルーツがあるようです。万葉集においては『ホホガシハ』の名前で詠まれています。それによると、既にその頃からホオの葉を酒の杯としていたという習慣があったようです。古来より、食物を盛るための器として使われた大ぶりの葉の事を総称して、カシキハ(炊葉)と呼んでいたようで、これが転じてカシハになったのだとか。
つまり、古来カシハを名乗る植物の大部分が、その葉で食物を盛るのに用いられたのではないかという説。では、ホオの語源はどこにあるのか?昔から日本ではホオガシワの漢名として『和厚朴』という名前が使われていました。ホオの樹皮は薬剤の原料とされますが、中国におけるホオ(厚朴) に対して、日本の固有のものを示す和がつけられ和厚朴とされていたらしいのですが、この厚朴の漢音hou-poから転じてホウとなったという説、『あるいは厚朴の音なるやも知れず』。
また音感からではなく、ホウノキの葉がより合わさって物を包む様子を頬懸(ほほがけ)に見立ててホオとなったとか、開花する数ヶ月も前から枝先に冬芽をつけて長い時間過ごすのですが、その状態を形容した古語「ほほまった」から転じたのではなど諸説あるようです。個人的には最後の「ほほむ」説を支持したいところです。全国的にみてもホオの方言名は種類が少なく、せいぜい「ホウガシワ」か「ホウバ」程度ですが、食物を包む習慣は全国的に残っているようです。
ホウの木の葉が使われるだけでなく、その炭は「朴炭(ほうたん)」と呼ばれ、金属や漆器の研磨には非常に重要で珍重され、乾燥した樹皮には芳香性のある油分が含まれる事から薬剤の原料とされています。種子からも油が取れ、アイヌ民族は果実を煎じてのみ、食後の清涼飲料としていたとか。厚みのある花弁は食用ともなり、つぼみは焼酎に漬けてリキュールが作られていたそうですから実に無駄のない木です。材は墨がにじみにくい事から卒塔婆などにも利用されています。さらに明日に続く・・・
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