森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20130918 1このアカガシは年輪がハッキリしていませんが、髄線が太く柾目にはナラのような派手な虎斑(とらふ)が出ます。この虎斑が板目に出ると、縦に長い目のような筋状の斑点が散らばったような「樫目模様」になります。カシの中で一番堅いのはウバメガシだとされますが、用材の中でもっとも重たく堅いのはアカガシだとされています(気乾比重0.87)。残念ながら弊社には、【森のかけら】の素材になる程度のアカガシしかありませんが、そんな断片でも重さは実感できます。

 

20130918 2元寇の大碇に使われた事でも分かるように、水湿に非常に強く、重くて強靭な事からその用途も特別なものでした。造船の分野では碇、舵、櫓(ろ)、櫂(かい)や船縁(ふなべり)など水に接触する部分には欠かせない重要な資材として重宝されました。また荷車や車輪、槍の長柄なども、磨耗に強い材質の特徴を活かした用途です。「古事記」においては、ヤマトタケルノミコトが、アカガシで造った木刀をしつらえて、相手の刀と取り替えて倒したという記述があります。

 

20130918 3現代においてもアカガシは有用な材で、有名なところでは木刀、三味線の棹や撥(ばち)、算盤の枠、鉋の台木、鑿(ノミ)の柄などに利用されています。昔、アカガシの木刀を所有するには警察の届出が必要だった時代もあったようで、それだけアカガシの強さが広く世間に認知されていたのでしょう。まあ、骨も砕けてしまうようなあの強靭なアカガシで叩かれる事を想像すると・・・。ちなみに昔は警察の警棒もカシの木で作られていました(最近は強化プラスチックなど)。

 

2013918 4アカガシで造った鉋台を持つと その重みがズシリと手に伝わってきます。成長が早く大きくなるアカガシですが、枝葉を沢山伸ばすため(製材すると節が多く出るので)建築用材として適さないようで、木材市場などに出てくる事はほとんどありません。身近なところでも鉋の台木ぐらいしか見る事がなかく、意識する事も少なかったのですが、元寇の大碇を見て以来なんだか妙に心が惹かれてしまいました。次からは【森のかけら・お任せコース】の定番としたいところですが、今後の供給に一抹の不安が・・・。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2013年9月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  
Scroll Up