森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20151016 1先日久しぶりに町に飲みに出ると、大街道の中で懐かしいモノに遭遇。それがこちらの『まちなか目安箱』。これは、松山市内の大街道と銀天街などの商店主の皆さん方が集まられて、中心市街地活性化を目的として広告掲示・放映やイベント企画・開催、市政と連携した、安心安全なまちづくりの強固な基盤作りに取り組まれている『株式会社まちづくり松山』さんが設置されたものです。大街道・銀天街を訪れる方が自由に商店街への要望を書いて投稿できるというもので市内2カ所に設置されています。

20151016 2その何が懐かしいのかというと、その目安箱に取り付けられた筆記用の棚こそが、うちの『モミ(樅)』の木なのです。ご縁があって納めさせていただいたのは今年の春先頃だったでしょうか。その時は詳細はよく分かっていませんでしたが、商店街で棚として使われるとは聞いていたので、機会があれば見ておきたいと思っていましたが、街には時々出かけていたものの飲めばそんな事も忘却の彼方で、ずっと見つけることが出来ませんでしたが、先日ようやく出会うことが出来ました。

20151016 3樹種の要望まではなかったものの、折角なので愛媛県産材にしてはいかがでしょうかと、久万高原町で採れたモミの材をご提案させていただきました。何の木を使ったところで、そんなところを気にするひとなど誰もいないかもしれませんが、そこは偏屈材木屋のこだわりむしろそういうニッチなところにこだわらなくなってしまったら、うちの会社なんて存在意義がなくなってしまいます。こういうケースだと、すぐにヒノキ・スギの出番なのでしょうが、そこは偏屈材木屋の本領発揮。

20151016 4意地でも県内産のヒノキ・スギをご提案しようと!モミは決して堅牢な木ではないものの、乾燥すれば簡単に釘も打てないほどグッと締り、錐(キリ)でもんで下穴を開けなければならないほど堅くなる事から、揉む→モミに変化したという説もあるほど(他にも名前の由来は多数諸説ありますが、私はこの説が材の特徴をよく表していて支持しています)。ただ、公害に弱いため低地では育ちにくいのと、ヒノキ・スギに比べると分布量が圧倒的に少ないためほとんど利用されていません。

20151016 5なので、その特徴等についてもよく理解されていないため、建築現場や家具などにおいても滅多に使われることがないのですが、そういう木にスポットライトを与えることこそが私の使命。モミに限らず、日の目を浴びていない木はまだまだ沢山あります。そういう木は、供給量の問題もあって使用範囲は限定されるものの、『適材適所』の特性に合わせて利用すれば、さまざまな場所でよく働いてくれるのです。小さな出口を沢山作ることが、豊かな森を作る小さな一歩となると信じて




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2015年10月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
Scroll Up