森のかけら | 大五木材


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ささやかながら毎年、事務所の裏の土場に植えたクリの樹から秋のめぐみをちょうだいしていたのですが、油断していたら今年はもらいはぐれてしまいました。決して食用のために植えたわけではありませんが、実がつけば欲しくなるのが人情。まだまだ小さなクリの樹、しかも1本だけですから、その恵みも僅かなのですが、それを狙っているのは私ばかりではなく、鳥や子どもたちなどライバルは多数!今まであまり気にもしていなかったのに、なければないで何となく寂しいもの・・・

ところでそれは秋の風物詩としての楽しみであると同時に、身近で樹が日々成長している姿を見るというのも貴重な体験です。クリの樹以外にもエンジュニレクヌギなど数種類の木を植えているのですが、最初は自分の胸元ぐらいまでしかなかったモノがいつの間にか自分の背丈を追い越し、一寸足らずだった心もとない幹もすっかり逞しく成長。通常『材』、あるいは大木となった状態でしか目にしないモノの『はじまりの姿』を見守り続けるというのは、特別な感覚があります

それは、長い時を経て大きく成長して伐採された『最後の姿』を見続けている者として抱く、身勝手な感傷なのかもしれませんが・・・。さて、そのクリが大きく成長した姿がこちらのクリの大黒柱です。弊社の倉庫の奥の奥の方で牢名主の如く、長きにわたり君臨してきた彼等にもついに光が当たる時がやってきたのです!狭い倉庫ですので、その体の大きなるモノは奥へ奥へと押しこめられ、お呼びがかかるまでひたすら耐えるというのが弊社の倉庫に身を置く者のしきたり。

引っ張り出したるその身につもる埃の多さに、万感の思いあり涙が頬を伝う・・・。「よッ、建さん待ってました~!」と、ひと声かけたくなるほどの苦節10年、痛みに耐え(上に材を重ねて置くので)よく耐えた!以前は構造材としてだけでなく、お飾りとしてもよく使われた大黒柱ですが、その姿はめっきり減ったうえに、スギやヒノキなどにその座も奪われ、広葉樹の大黒柱が活躍する場面はドンドン少なくなってきていて(あくまでも私の周辺では)非常に寂しい。

成長に時間のかかる広葉樹で7寸角や8寸角(写真のモノは200〜250㎜角)に製材できるモノとなると相応な価格にもなりますし、更にそこから乾燥の時間まで考えれば、決してお手頃な値段で手にはいるというモノではありません。しかしそこには、広葉樹ならではの深い趣き、味わいがあります。今はまだ詳細を言えませんが、既にこの中の1本は、その身を綺麗に削られ、晴れ舞台の中で屋根を力強く支えています。いずれその活躍ぶりについてはご紹介させていただきます。

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