森のかけら | 大五木材


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くどいですが今日もホルトノキの話。とりあえずこの話は今日で最後の予定です。ホルトノキは伐採してすぐに製材してもらったものの、もともと内部に腐食もあったので、板にしてみるとその痕跡があちらこちらに現れています。長い時間かけて朽ちかけていたようで、木材が朽ちる時のちょっと酸いようなツンした匂いも漂っています。他の材木屋に行っていたら間違いなくゴミ扱いされていただろう(そもそも引き取らないか・・・)板も沢山採れましたが、そこにだって何らかの出口はあるはずと桟積み。

今回、こちらの不手際で雨に濡らしてもう少しで完全に腐らせて使い物にならなくなってしまうだったはずのモミジバフウと、自然の環境の中で朽ち果てかけていたホルトノキ。たまたま同じタイミングで整理していて感じたのですが、それぞれその工程というか理由は違えども(木としては不本意なのかもしれませんが)、普通ではないような独特の風合いというか「表情」が生まれていて、私としてはありがたく感じています。以前にも『完熟材』として紹介しましたが、モミジバフウにはスポルテッド柄が、ホルトノキには赤身に沿って帯状の筋などが出てきて、またひとつ宝物が増えたような気分!

ホルトノキの中には、一瞬「これってオリーブ?!」なんて見まがうような美しい黒い縞柄模様が(もはや親バカの境地!)出ているものもあって、残りの丸太も大いに楽しみです。まあ欲を言えば、200年生ということと、腐食があったということで、独特の変化を遂げていて、本来のホルトノキと比べると別の木のようになっているので、ホルトノキとしては基準にはなりそうにないので、本当は標準的なホルトノキ(別名シラキとも呼ばれ杓子に使われる)が欲しかったところですが、それは大先輩に失礼な話。

これからしっかり乾かして、その存在を忘れた数年後にようやく、鎮守の木から「材」に転身して世に出ることになります。弊社の土場にはそのような、わけアリの履歴を持つ木がゴロゴロしているのですが、最近そういうご縁が増えていて、通常の「建築材」という出口だけではどうにもこうにも間に合わなくなっています。ホルトノキすらまだすべて挽き終えてもいないのに、また次の新たなご縁で変わった木がやって来ることに。出口どころか入口さえも通り抜けらなくなりそうで嬉しい悲鳴・・・大丈夫?!




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