森のかけら | 大五木材


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先日、塗装後乾燥中のズラリと並んだ【森のかけら】の姿をお見せしましたが、その中でも異彩を放つのがカキスモモの並びではないでしょうか。私の大のお気に入りでもあります。向かって左の、白いかけらに墨汁が飛び散ったように見えるのがカキ。左側の赤白の年輪がハッキリしているのがスモモ。いわゆる『フルーツウッド』ですが、いずれもこの近くの山から産されたもの。カキは、黒い染みが見えるものの、銘木の誉れ高い『クロガキ』というわけではありません。大小の黒染みはよくあります。

これが全身に現れると、別名『墨流し』とも呼ばれる高級銘木となるわけです。実はそのメカニズムは完全に解読されているわけではないものの、およそ以下のようなもの。鉄分を多く含んだ土地に生育するカキは、成長とともに導管に鉄分が溜まり、それがカキ内部のタンニンという成分と反応して黒い模様となる。そういう状態になったものの中でもとりわけ模様の美しいものをクロガキと呼んで珍重するわけで、カキと別の種類があるというわけではないのです。あくまでもカキの極上ものの意。

弊社ではそんな高級銘木とは縁遠いのですが、手持ちの中ではもっともクロが出たのがこちら。ただし虫穴も多く、かなり喰われてしまっているものの、それを差し引いても水墨画のような美しさは惚れ惚れします。そもそもカキやスモモ、ナシなど甘い果実がなる木は材の食害も半端ではなく、大抵どこかは喰われているもの。そんな食害を潜り抜けたごく一部が高級銘木として取引されるのでしょうが、私自身はそれほど高級銘木に対して愛着はありません。これら脛に傷のあるような木に惹かれます。

一方のスモモは、近所の柑橘生産農家の方から分けていただいたものです。かなりの量をいただいたので、【森のかけら】で当面はスモモで困ることはありません。ただしスモモ低木でねじれたり枝が多いので、丸太の量から想定するほど良質の材は多くは得られません。かけらサイズ以外のモノの出口も試案中です。何か作ろうにもまずは素材ですが、フルーツウッドの素材もほぼ乾燥が出来たので、今年こそは「フルーツウッド版森のりんご、森のこだま」に着手します。遂に禁断のリンゴのりんご!




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