森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20130121  1この夏に久万高原町で製材し、桟積みして天日で乾燥させてもらっていた『桐の耳付き板』がようやく弊社に到着。こちらの狭い倉庫事情で、長い間製材所に預かってもらっていました。お陰ですっかり材も乾燥しました。誰かの注文で製材したという訳ではないので、たっぷり時間をかけて乾燥させました。納期に余裕さえあれば、『天然乾燥』が一番です!乾燥機に入れて、人工乾燥で強制的に乾かせると、どうしても必要以上に木の艶や光沢までも失ってしまいます。

 

20130121  2ただしいつも納期に余裕があるわけではありません。人工乾燥に頼らざるを得ないのが現実です。そこで最近、写真の桐板のように少しずつですが、原木を汎用性の高い耳付き板に製材して天然乾燥で乾かし、在庫で持つようにしています。以前は、売れ筋サイズのよく乾燥した板を選んで、市場などで購入していました。即戦力の材なので、すぐに1軍のマウンドに立てる反面、「契約金」も高額になります。貧乏球団としては、なるべく投資費用を抑えて高いパフォーマンスを発揮させたいところです。

 

20130121  3まだ荒削りでも将来性の高い高校生ルーキーを育てていく方針に転換。甲子園にも出場していないような原石を探し出す作戦なので、スカウトの目利きと育成方法が大切になります。まずは山奥の田舎育ちの原木が入団してきたら才能(素材)を識別して、1軍キャンプに帯同させるか(現場対応)、2軍スタートにするのか(倉庫の奥で在庫)見極めなければなりません。原木の名残を残す端をカットして整え、まずは身なりを整えます。原石に近いものほど、時間をかけて丁寧に磨いていくことが肝要です。

 

20130121  4見た目には汚れが目立つ「原石」も、ひと皮向けばご覧のように瑞々しく美しい表情が現れます。先のある原石ですので、いかにセンスが光ろうとも開幕3連戦で投げさせるような慌てた使い方はしません。端をカットして選別した後は、再度桟積みして倉庫の奥へ。そこで先輩達の活躍を見ながら出番を待つこととなります。今回は『』でしたが、愛媛県産の『』や『』、『』、『』などでも同様の育成方法を取っています。彼らの晴れ舞台での活躍を楽しみにしながら、今日も原石を磨きます!

 ★『晴れ舞台』といえば・・・【木言葉書/きことのはがき・桧】 ¥420/枚(¥400消費税別) 送料は、4枚まで¥80〔メール便〕




20130120 1初めてお会いて【森のかけら】をご覧いただき気に入っていただいた方から、こういう商品の存在を始めて知った。見たことも聞いた事もなかった、もっと宣伝したらいいのに、というお言葉をよくいただきます。大変ありがたいご助言です。木や森に興味があるという方、現在新築あるいはリフォームを検討中・施工中という方、木のおもちゃを買いに着た、あるいは何か運命の糸に引き付けられてやって来た、テレパシーがあるという特殊能力を持った方以外は、弊社を訪れる事はありません。

 

20130120 2こんな所までわざわざ来られるというような人は、もしや怪しい店ではないだろうかとネットで様子を伺ったり、日頃から拙ブログをご覧いただいているような変わり者、いや熱心なお方なので、【森のかけら】などの商品の事もよくご存知なのですが、たまたま連れられてやって来て、偶然【森のかけら】を見て気に入った、というケースでは、上述のお言葉をいただく事があります。その時感じるのは、商品を宣伝する事の重要性と、「知らされる」事に慣らされた「モノ探しの鈍化」

 

20130120 3これだけ情報が氾濫する中で、弊社のような零細企業の商品(しかもスーパーマニアックな)を、特別に木や森に興味のない人の目や耳に伝えようとしたら莫大な宣伝費が必要ですが、そんな資金も体力もありません。日々テレビや新聞、雑誌などから繰り返し発信され、脳内に刷り込まれていく大手メーカーの商品と同じような基準でで、「聞いた事がない、見た事が無い」と言われても・・・。黙って座っていても、自分の耳や手元にまで届かなければ、そんな商品は認めないという輩もいます。

 

20130120 4折角商品は面白いんだからもっと沢山の人に知ってもらうように努力しないとね、なんて簡単に仰る方は、自分が消費者の代表のつもりでいらっしゃるのかもしれませんが、星の数ほどある数多の商品の中で、自分がめぐり合えるのはほんのわずかなひとにぎり。何でも「検索」で済ませてしまう現在、本道を外れ畦道で、膝まで泥につかって手探りで探さなければ出会えない、そんな商品がひとつやふたつあってもいいと思うのです。かつて、古本屋に何度も何度も足を運び、捜し求めていた本に出会い、涙が溢れんばかりの感動を味わった世代としては、砂漠の砂のなかからどうぞ私を探し出してくださいという気持ち。それ」を探している人に、「それ」が発見された時、誰もが相手にしないガラクタのような「それ」は一躍宝物となって光り輝くのだと信じて




20130119 1森のたまご』について先日ブログで触れましたが、この商品を作った背景にはふたつの事情があります。【森のかけら】にするにはモッタイサイズのちょっと大き目の端材の出口を作りたいという事と、もうひとつは『プレミア36』の木の(森のかけら以外の)別の出口を作る事です。一般的には珍しく入手も難しいような樹種については、『プレミア』という冠を与えて区別したのですが、それが逆にそれらの樹種の取り扱いを縛ることとなってしまったのは諸刃の剣。それら希少種の新たな出口が『森のたまご』。

 

20130119 2森のたまご』という名前からも分かるとおり、たまご形の造詣は掌で触感の滑らかさ楽しめる事が最大の持ち味です。その滑らかさを生み出すのは、広葉樹の繊細で緻密な年輪です。びっしりと中身の詰まった『森のたまご』は、それだけでペーパーウェイトになるぐらいしっかりした重みがあります。そういうわけで『森のたまご』は、滑らかで重みがあり、杢目に特徴のある『プレミア36』の広葉樹を中心に製作する予定なので、240種はおろか50種も出来るかどうか。

 

20130119 3『プレミア36』の木については、在庫サイズの問題と価格の事から【森のかけら】以外の活用実例がほとんどなくて、『今日のかけら』で取り上げるのも躊躇していましたが、自ら意識的にその機会を作っていかねば何年経っても変わりそうにないので、実用事例が無くとも木の解説をさせていただく事としました。そうでなければいつまで経っても『プレミア36』は遠い存在のまま。正直なところ、私自身も『プレミア』な木についての経験も知識も浅いのですが、分かる事から少しずつご紹介します。

 

20130119 4大変前口上が長くなりましたが、この『森のたまご』のコンセプトを実現させるためには、それに適した材料が不可欠。そもそもは、【森のかけら】用に製材したものですので、その差わずか数センチといえども、素材を揃えるのは決して容易な事ではないのです。なので、現在完成している『森のたまご』は全部で30種足らず。その中で『プレミア36』の木としては、キングウッド、チューリップウッド、リグナムバイタ、ゼブラウッド、ウェンジの5種。個別の樹種については追ってご紹介させていただきます。




今日のかけらプレミアム019チューリップウッドTulipwood マメ科・広葉樹・ブラジル産

宝石のような木ばかりを集めた『プレミア36』の中においても、その美しさにおいて他を圧倒するのがブラジル産の『チューリップウッド』です。材木屋のはしくれとして、その存在は以前から知っていたものの、実際に手にしたのは【森のかけら】を作るようになってからの事です。昔風に言えば、銘木屋さんが扱っていた材のひとつで、建築・家具分野では縁の無い存在でした。「普通の材木屋がそんな場違いな木、持っといてどうするの?」いやいや、うちは普通の材木屋ではありませんから!

この『チューリップウッド』は、ブラジル北東部、パイア、ペルナンブコ州近辺に生育している木で、学名は『Dalbergia frutescens』。花の形が似ている事から別名『チューリップツリー』とも呼ばれる、北米産の『イエローポプラ』とは一切関係がありません。一般的には『チューリップウッド』と呼ばれていますが、頭に産地であるブラジルの名をつけて『ブラジリアン・チューリップウッド』と呼ばれる事もあります。他にもその色調から『ピンクウッド』や『ジャカランダ・ローズ』などの名で呼ばれる事もあります。

この木はねじれながら成長するために通直な材は少なく、杢目は不規則で大きな木は入手困難です。初めて目にされる方は、これが天然の色だとはなかなか信じてもらえません。その鮮烈な色合いと精緻な杢目はご覧の通りで、フランス王朝ルイ15世、16世にも愛され、王室御用達の木材としても知られ、18世紀の古典的な英国家具にも珍重されてきた歴史があります。木の色合いを言葉で説明することの困難さ、無意味さはこの木のためにある台詞のように思われます。

百聞は一見にしかず。まあとにかく手にとっていていただきたい!敢えて言葉で説明するなら、淡桃色の下地に、鮮烈な濃淡の紅色の縞模様が入っているといった感じですが、この自然の造形美の前には言葉が足りません。その美しさに魅せられたルイ15世、16世は、この木のグラデーションを巧みに使って、腕利きの職人に模造のチューリップを作らせ愛でたという事ですが、それがこの木の名前の由来ともされています。歴史上、どれだけ多くの人がこの木に惹きつかれたことでしょう。

ねじれて成長す事から、乾燥中に割れや反りが発生し、クラフト細工などに使用出来る部材にすらも限りがあるとされていますが、気長に自然乾燥で乾かせたのが幸いしたのか、結構コンディションの良い板が取れたので【森のかけら・プレミア36】と『森のたまご』、『森のりんごにも加工してみました。ヨーロッパ家具においては、その際立った色彩を活かして装飾的な象嵌細工や宝石箱、あるいは硬度を活かしマリンバなどの楽器にも利用されているようですが、産出量も極めて少なく、高価で大変貴重な木です。

その存在そのものが『宝石』のようなもので、ベルサイユ宮殿の家具や調度品にも使われ、高貴な方々の目も楽しませてきましたが、今やブラジル政府が出荷を規制しており、そう簡単には入荷できないレアな木となっています。その出口として、【森のかけら】以外に何かないものか探ってきましたが、色合いとともに手触りのスベスベ感も体感していただきたい要素のひとつです。どうぞ、遥かフランス王室の一員になったつもりで優雅な気分で『森の宝石』をご堪能下さい ※ チューリップウッド』の『森のりんご』と『森のたまご』はこちらで販売中森のかけらオンラインショップ




★今日のかけらプレミアム05 スネークウッド】 SNAKE WOOD ワ科・広葉樹・中南米産

20130117  1

20130117  2本来であれば巳年に改まった年明け早々に取り上げる木だったのですが、準備不足がたたり、よやく今頃になっての登場で恥ずかしいのですが・・・。本日取り上げる『今日のかけら』は、今年の干支の名前を持つ木『スネークウッド』です。材木屋関係の方のブログなどで、新年の挨拶ネタに登場するかと思っていましたが、私の知る限りほとんど見かけなかったのは、それだけこの木の流通量が少なく希少な材である事の証拠。『世界でもっとも高価な木』というのは触れ込みは伊達ではありません!

 

20130117  3まさにこの木こそ、レア中のレア!中南米のギアナ周辺が産地です。ギアナといえば、かのギアナ高地・テーブルマウンテン、世界最大の落差を持つ瀑布エンジェルフォールぐらいしか思い浮かばないのですが、さすがそういう神秘的な場所ではこういう不思議な柄の木も育つんですね~。非常にレアな木で、一般的な木材市場はおろか銘木屋経路でも簡単に手にはいるものではありません。木のプロでも実物を見た事のある人の方が少ないという珍品中の珍品です。端材でも目が飛び出るほど高価!

 

20130117  4気乾比重が1.22という事で、重さだけでいうと『世界最重のリグナムバイタ』と双璧です。その重量感は、掌の上の小さな【森のかけら】からでも充分に伝わってきます。それだけの重さですから、仕上げた小口の滑らかさはとても木とは思えないレベル。大理石を触っているような感覚です。大きいもので原木だともせいぜい直径300mmがいいところで、弊社でも【森のかけら】が取れるサイズがわずかに入手出来、どうにか『プレミア36』の1つに加える事が出来ました。

 

20130117  5この変わった名前の由来は、材を削ると独特の縮れた杢目が現れるのですが、その模様がまるで蛇(スネーク)の鱗のように見えることに起因しています。材の削り方によって、その木目が蛇の鱗のように見えたり、ただの縞模様のように見えたりもします。その杢を『アラビア文字を並べたような模様』と捉えた地域では、『スネークウッド』ではなく、文字が描かれている木という意味で『レターウッド』と呼ばれる事もあるようですが、あまり一般的ではありません。

 

20130117  6木目の面白さから装飾的な用途に使われるのですが、代表的なものとしては、級ステッキやナイフの柄やバイオリンの弓部や楽器、ビリヤードのキュー、高級万年筆の軸などがあります。眼鏡の産地・福井県鯖江にはこの木をフレームに使った眼鏡があるそうですがフレームだけで100万円もする代物!市井の材木屋の倉庫に転がっているようなモノでもなければ、巳年に合わせて大量生産しようなんてレベルの木ではありませんが、巳年の今年、世の中にその名を冠する木がある事だけでも知っていただければ。

 

20130117  7★『スネークウッド』が入った【森のかけら・プレミア36】は、特別仕様の収納ケース(ブラック・ウォールナット)のシリアルナンバー入で販売中!30セット限定生産 残り18セット 

★【森のかけら・プレミア36】・・・¥60000(消費税・送料込み)

                        ご注文はこちらから→注文ボタン




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2013年1月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
Scroll Up