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出雲・松江の研修旅行、最後の地は世界遺産『石見銀山』です。石見銀山には悲しい思い出があります。世界遺産に登録直後、家族旅行で行ったのですが、生憎の雨。それでも折角ここまで来たのだからと、まだ小さかった子どもたちをなだめて歩いて坑道のある龍時源寺間歩を目指しました。しかし幼い子どもたちははじめから気乗りしてなく「疲れた~」、「しんどい~」を連呼。そこに一層激しさを増した雨が叩きつけ、傘はほとんど役に立たず、坑道に着いた頃には全員ビショビショ・・・
更に世界遺産登録直後とあって、その雨にも関わらず坑道の前には長蛇の列。しかもその先にわずかに見える坑道の暗闇は、幼い子どもたちにとっては地獄へ引きずり込まれる悪魔の入り口にしか見えません!「怖い」、「嫌だ~!」泣きじゃくる子ども、足元までずぶ濡れで冷える体、あとどれくらい待てばいいのか見当もつかない人の群れ・・・世界遺産、なんぞや?!ぐずる子どもたちとともに踵を返し、坑道に入ることも無く、雨に濡れ人混みに酔うだけの悲しい体験でした。
あれから幾数年、あの時の借りを返す時が来たのだと勇んでいたのですが、到着した時に観光バスは我々の1台のみ。観光客もわずか数人。まあ平日の午前中ですから、いかに世界遺産といえどもこんなものなんでしょう。新しいものにはみんなが飛びつき、すぐに冷めてしまう表層文化の現われでしょうか。混雑の苦手な私には絶好のコンディション!電気自転車を借りて颯爽と坑道を目指します。小さい頃に通った道が短く狭く感じるが如く(?)あっという間に坑道に到着。
かの時は、まだかまだかと雨に打たれ、代わる代わる子どもを背負い、「我に艱難辛苦を与えたまえ~」と月に祈った山中鹿之助のような心境でこの道のりを歩いたものでしたが・・・。満開の桜の花びら舞い散る中、まるで映画の一場面のように爽やかなサクラロードでした。さあ、選抜された我々4名の勇者、(電気自転車が4台しか残ってなかったので早い者順)がこれから坑道に足を踏み入れるのです!かの時、人混みに垣間見えた坑道はもっと巨大に見えたんですが、実際はかなり狭く立ち上がれば頭を打つぐらい・・・蛇が出るかヘビが出るか!続きは明日~
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