森のかけら | 大五木材


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20120425 1龍源寺間歩」を抜けるとそこは雲ひとつ無い青空。日の光を浴びて仕事の出来る稼業に感謝するのと、労働の尊さに頭が下がるばかり。観光として入ることの出来る坑道は安全が担保された部分のみで、本来の坑道の危険さや闇の部分は立入禁止の奥深くにあり、それは我々の甘っちょろい感傷を打ち砕くものでしょう。林業でも毎年多くの方が命を亡くされていますが、この鉱山でも多くの尊い命が失われた事と思います。日々の安心安全が労働の基本、ありがたい時代に生を受けております。感謝。

 

20120425  2さて坑道を出ると一軒のお店がありました。大鋸に『銀工芸製作所』の文字が!以前来た時は、間歩までの往復と民家のある大森代官所跡界隈で買い物をしたのですが、坑道付近でひっそりと一軒だけ佇むわけあり風な(?)工房、入らずにはおられません。栗が坑道を支えたように、当時の木組みは木材が主材料でしたから、当然鋸も活躍したのでしょう。鉱山に関わらず、かつては多くの産業を影から支えたのが、それぞれの業種に適材適所に配された木材だったと思われます。

 

20120425 3中に入ると、そこには芳ばしい香りが!「香り袋」の製造元『香り本舗・中村』さんというお店で、地元の『クロモジ』の木を使った香り袋を製造・販売されていました。辛く暗いイメージの鉱山作業に香袋が不釣合いのように思えたのですが、その過酷な労働なればこそこの芳香がひと時の安らぎとなり、鉱山労働者の心を癒したのだとか。しかし本来は、空気の薄い坑内で酸欠にならないための気付としての効果の方が強かったのかもしれません。鼻を近づけるとクロモジの芳香が漂ってきます。

 

20120425 4『クロモジ』も早々に【森のかけら】240種リストから断念した木です。径の小さな潅木で、とても『かけら』が取れるサイズのものは入手できません。クロモジは、クスノキ科クスノキ属の落葉広葉樹ですが、ラウノビン・ステロールという精油成分を含んでいて、それが気付けや香り袋に使われる芳香を生み出します。クロモジとひと口に言ってもその仲間は多く、『ケクロモジ』、『ウスゲクロモジ』、『シロモジ』、『アオモジ』などがあります。名前の由来は樹皮の色や葉の絹毛の状態に由来しています。




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