森のかけら | 大五木材


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20120920 1人間がこの世に存在する意義すら分からないのに、地球という天体のすべてを知りえたなどとは実に愚かな事。カワウソが絶滅種とされた理由は、「長期の目撃証言が無い事」というものでしたが、実は身近にいたあの『国鱒(クニマス)』だって70年ぶりの大発見!となったわけです。地元の人は普通に釣っていたというのですから、いかに人間の視座が狭く不確かなものか。世界中で日々いろいろな新種が発見されていますが、未到達であった深海まで人の手が届くようになり新種発見のペースは速まるかもしれません。

20120920 2今夏、オーストラリアのケアンズ近郊の洞窟で、偶然発見された鍾乳洞から極小型の齧歯(げっし)類から体長2.2メートル、体重180キロと推定される巨大カンガルーなど多種多様な化石が見つかりました。小型生物はフクロウなどの捕食者によって洞窟内に運ばれたり、地上に開いた穴から大型動物が転落したものと考えられています。この化石を調査するだけで充分に1年かかり、古生物学者は、「この地域には人生を何度も費やすほどの仕事」に相当する化石があるだろうと語ったとか。

 

20120920 3同時期にドイツ南部でも新種の羽毛恐竜の全身化石が発見され話題になりました。その化石の主は、およそ1億5500年前に生きていたと思われるそうですから、もし当時レッドデータブックがあれば完全に「絶滅種」に指定されていた事でしょう。骨が発掘された時にその存在が公式記録として記され認知されますが、その間は『幻』の存在。動物に限らず、『メタセコイア』など植物の分野においても同様の事が言えます。なかなか発見が難しいといわれますが、彼らにしてみれば死活問題。

 

20120920 4わずかに残ったマイノリティの自己リスク管理手段として、自ら闇に身を隠して目立たなくするといのは当然の手段。それを闇から引きずり出して万人の目に晒し、その食性も生態も分からないまま檻の中に閉じ込め、挙句の果てには殺してしまい剥製として公式記録にとどめる・・・それがどれほど大切な事なのでしょうか。河童やイエティを捕らえる事で一体誰が幸せになるのか?奇跡的な出会いを果たした者は、その姿をカメラではなく瞳に刻み、現代まで生き延びた彼らの事を畏怖と畏敬の念を持ち、後世に豊かに語り継いでいく、それで充分なのではないでしょうか。彼らの住処を奪ってしまった人間のエゴや横暴、愚かな過ちを戒めとして織り込み、決して会ったり捜してはいけない『恐ろしい怪物』として、人から遠ざけ、空想の生き物として存在させる事、それがせめてもの償い。我々は決して地上の征服者などではない、という事を常に自覚しておかねばならないと思うのです。
 




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