森のかけら | 大五木材


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今回伐採した『』がこちら㊨。梢の方は何度も何度も枝を切り落としたので、そこが癒着したように凸凹の瘤状になっています。隣の白いポストは飾り物ですが、それでも高さは1mぐらいはあります。桐の大きさが分かってもらえると思います。白いポストの左隣に立て掛けてあるのが小枝、これで直径が50~60㎜ぐらいでしょうか。伐ってからこういう状態で壁に立て掛けていたのですが、20日以上経過しているにも関わらず、今でも新しい葉が次々と生まれ、成長し続けていうのです。幹の中に蓄えられた水分を糧に生き続けているのでしょうが、恐るべし生命力!うちの桐がここまで大きくなったのも初めての事で、さすがにここまで大きくなると刻んで焼却炉で燃やしてしまうには気が引けます。という事でとりあえず乾燥も兼ねて放置しておく事に・・・。

しかしその後台風接近などの影響もあり大雨が続き、切り口あたりがややダメージを受けてきたので割ってみる事にしました。20日以上経っているとはいえ、大きな幹の隣の小さな枝からも新芽が出てきて青々とした葉が姿を見せていますので、まだ材中の水分は抜けきってはいない様子。家具などの用材にするのであれば、きちんと乾燥させますが、とりあえず中の様子も気になるので、腐朽菌が全身に回って何にもならなくなる前にコンディションを確認。

弊社には製材台車はありませんが、小さな帯鋸はあるので、こんなサイズの木であれば丸太を割る事は出来ます。では、マグロの解体ショーならぬ、『オフィス桐の解体作業』の始まり~!まずは、瘤が幾つも絡み合った梢の方を、割合通直な幹と切り離します。これとて硬い木なら簡単なものではありませんが、この大きさでも手鋸で簡単に切れるのも桐ならでは。予想通り、小口を触るとシットリと濡れています。『命の水』が桐を今日まで生きながらせてきたのでしょう。

桐は中心部に穴の開いている不思議な木です。日本一とされる軽軟さ、木とは思えない成長力、伐れば伐るほど大きくなる復元力などその性質からして、通常の木とは異質です。その乾燥方法も独特で、材中の強い『アク』を含んでいるために、伐採後数年間も雨ざらしにしたり、大きな水槽に沈めてアク抜きをします。ここでしっかりとアク抜きをしておかないと、製材して板にした時、時間の経過とともにアクが滲み出てきます。桐は成長こそ早いものの、それをモノにするには手間隙かかる木でもあります。




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