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先日、松山市内で開催された『日常の中のアタリマエ・地デジの時間』というイベントに参加させていただきました。主催は「サコダデザイン株式会社・一般社団法人いなかパイプ・SOTO」、共催は「NPO法人Eyes・MATUYAMA MACHI SURVEY・全日本けいど連合」の皆々様。正直どういう組織がどう関わられているのか、どういう団体なのかも分からなかったのですが、日頃から付き合いのある「NPO法人Eyes」の新妻・竹下愛ちゃんとの細いつながりだけを頼りに末席に座らせていただき聴講させていただきました。『地デジ』とは、チラシのコピーによれば、『おみやげは「お土産」と書きます。その「土地」の「産」ということです。その「土地」の「産」ということです。その「土地」の「産」ならば、デザインも当然その「土地」の「産」がいいわけです。』という言葉に釣られて、『お土産』の肝を探しに参加。
イベントは3部構成で、まずは高知県のデザイナー・迫田司さんによるご講演。テーマは、愛媛県の松野町と高知県の四万十町との県境で始まった、県境のボーダーを越えた企画『県境がNICE!!プロジェクト』。実家のすぐ近くで行なわれていた活動であったのに恥ずかしながらまったく存じ上げあげませんでした。県で区切るのではなく、隣り合う県境同士で手を組もうという活動は、材木屋の立場からしても大いに共感を覚えるところです。
以前から、あまりにも杓子定規で偏った『県産材』という枠組みにはアレルギーがありました。よく例えで使っていたのが、久万高原町で木の家を建てる場合、県南部の穏やかな気候の海側の愛南町の木材と、寒風吹きつける寒い久万高原町と稜線で隣り合う高知県側の木材。果たして住宅資材としてどちらを使う事が『適材適所』と呼べるのでしょうか?これは極端な例えかもしれませんが、そもそも森の中には国境も県境も存在しません。人間が勝手に決めた「線引き」に過ぎません。
先日、子どもとお風呂に入っていたら、浴室の壁面に防水版日本地図を貼っているのですが、子どもがそれを見て「お父さん、どうやって日本は(都道府県に)分かれたの?」という質問が。子どものあどけない質問は、時として物事の本質を突いてきます。しかも子どもに通用する語彙(ごい)を選んで喋らねばなりません。古今東西、争いを繰り返し領土の分捕り合戦の結果、利権や指導者達の思惑の結果決められた国境、県境。当たり前と思っている境目に埋まっているのは宝物だけではなさそうです。
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