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先月末に、松山市の繁華街二番町にオープンしたのが、松山で大人気の焼き鳥店『TENGU GROUP』の姉妹店『黒てんぐ』さん。「てんぐの隠れ家」さん、「てんぐ屋敷 桃太楼」さんでも木材を使っていただきましたが、今回も内装にたっぷりと木材をご利用いただきました。前の2店舗に続いて今回も、設計・バツフォ計画工房さんX施工・田中工務店さんという、木が大好きでその扱いを熟知されたおふたりが手を結ばれたので、当然店内は木の魅力満載!
かといって、床・壁・天井全面にこれでもかと木を使いまくっているわけではなく、たっぷりと木を使いながらも木が出過ぎないほどほどの心地いい抑制とバランスの効いた空間になっています。弊社で材料を選んでいただいている時には、素材の強さが勝ってしまい、私の頭の中では仕上がった空間の中でその木がどれぐらいのポジションを占めるのか想像も妄想もとぼけてしまうのですが、おふたりの頭の中の設計図には未来予想図がカラーで明確に見えていらっしゃるのでしょう。
「てんぐの隠れ家」ではオニグルミをテーブルに、「てんぐの隠れ家・桃太楼」ではモンキーポッドをカウンターに、土佐栂をフローリングなどにと、店ごとにテーマを持って臨まれ、素材選びも楽しいのですが、今回はビッグサイズのアフリカ産『ブビンガ』の幅広板が俎上に上がりました。選ばれるサイズや量が半端ではないので、提案させていただく側としても相当の覚悟がいります。安易な気持ちで迂闊な事を口走ってしまっては、材木屋の沽券に関わる事になってしまいかねません!緊張感があります!
何とか必要枚数ギリギリで材料は足りたものの、相手も生き物。こちらの思う通りにはいきません。角度や耳の具合等々、思惑に足りないところは田中社長が長年の経験と工夫で、見事に足りぬを足りるに変身させていただいておりました!まだ表面に埃をかぶっていた頃からは想像も出来ない仕上がりの見事さ!今回は、表面を浅く『なぐる』+漆拭き仕上げする事で、いつも見慣れたブビンガとはひと味もふた味も違った表情です。焼き鳥の格も上がるような渋くてスマートな店内、早く客としても行かねば!!
さて、昨日たまたま『ブタマジロ』の話題となりましたが、こちらは野生のブタマジロが水辺に水を求めに現れたところを捕らえた貴重な1枚!ブタマジロ乱獲保護のため撮影場所は明かせませんが、すべてのブタマジロの歴史はここから始まったと言っても過言ではない記念碑的な1枚。雪男騒動のきかっけともなったいわゆる『パターソン・フィルム』のようなもの?!ブタマジロは実際に捕獲もされているわけですからその信憑性は疑う余地もないわけですが、世の中見えるものばかりが真実とは限りません。
もしかしてトム氏が目撃したのはブタマジロでも河童でもなく、あるいは土に生きる日本人民族の精神性そのものだったのか?!水や森、自然に畏れを抱きながら共生してきた人間社会が徐々にそのルールを破り、精神的に追い込まれていく歪みを河童の姿を借りて痛烈に風刺したり皮肉ってきたのも我々農耕民族日本人。海外だと謎の水生動物ってこういう恐怖だけの肉体的な怪物(モンスター)になりそうですもの。まそれはそれで好きなのですが・・・
河童と日本人の特異な結びつきを描いたものとして、かの有名な芥川龍之介晩年の傑作といわれる小説『河童』があります。子どもの頃に読んだのですが、言葉がやたら難しいうえに、禅問答のような内容だったり構成も複雑なうえに、死んだ河童の肉を食用にするなどという過激な内容もあって、とても子どもの理解の及ぶものではないシュールで不可解、難解なk!しかも本の挿絵も何だか薄気味悪く、嫌気が差して途中で投げ出しました。
なのでこの本にいい思い出はありませんが、今回河童の話で思わず話が盛り上がってので数十年ぶりに読み返そうかと本を開いてみましたが、やはり数ページで断念。もともと癖のある文体ですが、かなり精神的にも追い込まれていた頃の出執という事で病んでいた部分もあったんでしょう。天才と何やらは紙一重と言いますから・・・私には人間の中のKAPPAではなく、妖怪河童の方が私には向いています。そういえばもうすぐ7月24日、芥川の命日『河童忌』です。
ところでうちの河童、いや息子は川ではなくサッカーで真っ黒に日焼けしておりますが、水泳教室で覚えた泳ぎを披露したくて学校の水泳の授業が待ち遠しかったようです。泳ぎが得意で、子どもにしては珍しくキュウリが大好物と何やら河童の匂いが・・・!そう思っていたら、以前に高知に行った際、工芸品などを売っている店に立ち寄った際に、どうしてもこれが欲しいと自分のお小遣いで購入したのが『鹿の角』。実は、河童が苦手なもののひとつが『鹿の角』なのです。
他には、鉄や猿などもありますが、当然本人はその事など知らずに買ったので、後日教えてやると「面白っ!」と言っておりましたが意味が分かったかどうか?誰が教えたわけでもあるまいに、知らず知らずのうちに河童の武器となる道具とめぐり合うあたりは親の血、それとも河童の因縁?!今年の夏も帰省して、従兄弟たちとの川遊びを楽しみにしているようですが、念のために鹿の角も懐に忍ばせようかと悩んでいる今日この頃。これにて大長編『河童と私』完結、お粗末でした!
捕獲許可書表面のユルユルのイラストとは裏腹に、裏面には厳しいカッパ捕獲の7ヶ条がしたためられてあります。幻の珍獣ハンター・江口博士の意志と決意が染み込んだ許可書、大切に受け継がせていただきます。と感慨深い思いで何気に遠野市のサイトを見たら、この許可書好評につき通信販売も始めましたって!しかも1枚¥200。いやいや値段の問題ではなく!そんな事をしてはいか~ん!!男の浪漫をそんなに安売りしては、わざわざ遠野まで赴いた江口博士が泣いておられる・・・
浪漫を安売りしては・・・。まあそもそもにして、河童の捕獲を許可するというものですから浪漫もないのですが・・・。幻の生き物すら可愛いキャラにしてしまう時代です。どこもかしこも明るくなってしまって、彼らが暮らす「闇」は人の心の中にしか残っていないのかもしれません。かのネッシーをはじめ外国にも水生の未確認生物の伝承や目撃談は数多くあるようですが、日本の河童ほど日本人の精神性に結びついた存在のものはは少ないのではないでしょうか。
そういえばネッシー発祥の地・英国生まれの変な、いや個性的なイギリス紳士、トム・ヴィンセント氏も先日遠野市を訪れたようです。その際になんと、「私は河童を見た~!」という衝撃の証言をされていました。たぶん近いうちに『月間ムー』からの単独インタビューを受ける事になると思うので、この数ヶ月の『ムー』からは目が離せませんぞ!しかし、彼が見たものは本当に河童だったのか?!もしかして、未知の生物に並々ならぬ関心を抱く彼の事ですから、ブタマジロとの見間違いという事も?!
それでは、ここで『ブタマジロ』の事をおさらいしておきましょう!近年全国各地で、このブタマジロを河童やツチノコと見間違えたという目撃談が沢山寄せられています(トムももしや・・・?!)。このブタマジロは主に植林ヒノキ林に現れ、「フィトン、フィトン」と鳴きます。恐らく木材から発せられるフィトン・チットを懐かしんでいるのでしょう。いろいろな種類がありますが、柿渋色のものやまるでオスモカラーのスプルース色で塗ったとしか思えないものまでさまざま。親と子がいて、甲羅の形も鼻の長さも尻尾の有無や大きさも(生き物なんだから)当然さまざま。甲羅には他の獣と戦った名誉の負傷傷が、あたかも干割れのように見えることもあるとか。木材でいうところの「節」のような模様を持つものまでいて、地域によって独自の形に進化したのかも?このブタマジロに出会うと幸運を招くという言い伝えがあり、幻の珍獣を追い求める人は多い!
本当にたまたまですが、弊社で数匹のブタマジロを捕獲し養殖に成功しました。飼育ご希望の方は是非ご連絡下さい。なお、ブタマジロは非常にデリケートで寂しがり屋です。1匹で飼うと、寂しさのあまり息絶えてしまう事も・・・是非、親と子、出来れば両親+子の3匹での飼育が理想かと思われます。あ、決して商品PRとか、この長い河童の話のオチとかではないのでお待ちが得なく。ちなみにトム氏のオフィスではブタマジロがしっかり飼われているとか・・・明日この話いよいよ完結!
※ 一応、ブタマジロ飼育希望の方の飼育場の注意点と申し込み先です⇒こちら
さて思わず長編となってしまった河童の話ですが、全国各地に河童伝承が残されていますが、今でのその伝承が息づいているのが東北地方。特に遠野地方は有名な河童伝承の宝庫!少し前に岩手県盛岡市に行った時、どうしても行きたかったのですが、集団行動となってしまい泣く泣く涙を飲む事に・・・。遠野地方では、民俗学の祖・柳田国男氏が遠野に伝わる河童の伝承を収集し「遠野物語」として発表した事で有名になりましたが、古くから目撃談や逸話が残っています。
この「遠野物語」は民間伝承の種集誌なのですが、実は河童にまつわる話としてはかなりシュールでグロテスクなものも多く、河童が夜這いをして誰それが河童の子どもを孕んだとか、その者の親はムラの有力者のOO(当然伏字!)だとか。伝承という事で状況が傍観者の視点で淡々と綴られているだけに余計妙なリアリティが感じられます。その内容があまりに強烈なので、ムラのしきたりや戒めを河童の形を借りて言い伝えたのかも。そう思えるほど河童の存在が日常的。
中でも公園に沿って流れる猿ケ石川は、遠野物語でも「川には河童多く住めり。猿ケ石川殊に多し」と書かれていて、今も有名スポット。遠野河童は顔色が赤いそうですが、嗚呼ぜひともそのお顔を拝みたかった!赤色の河童の話としては、『子どもたちが庭で遊んでいると、3本ある胡桃の木の間から、真っ赤な顔をした男の子を見かけ、それは河童だということになった。今もその胡桃の木は大木となってそこにある。この家を囲む樹木は、すべて胡桃の樹だ。』という逸話があります。
『胡桃と河童』、嗚呼なんと美しい響きでしょうか!これは掘り下げるっと鉱脈があるかも?!嗚呼、考えれば考えるほどに悔いが残る!私は遠野には行けなかったのですが、世の中には河童愛好家の方も沢山いらっしゃいまして、木材業界の中にも同好の士がいました。その人は、大会よりもずっと以前にも盛岡に訪れ遠野に入国。河童捕獲に挑まれましたが残念ながら捕獲には至らず。いやいや、捕獲なんて畏れ多い!そのお姿だけでも拝もうとしたようですがご縁がなかったようです。
その人は、河童を愛でる名古屋の材木王・江口達郎さん。南洋材の原木など手広いご商売をされていらっしゃいますが、もしかて東南アジアにも河童伝説があるのでは?!水面に浮かぶ原木で東南アジアの河童たちが、相撲ならぬ丸太乗りをしている情報とかお持ちなのかも!そうでなければわざわざ遠野まで赴かれたりするものでしょうか?!今度聞き取り調査をしてみなければなりません。そしてこれがその江口さんよろ一子相伝の思いで譲り受けた『カッパ捕獲許可書』!
その特徴の中でも私が最も恐れた必殺技が、『ひとを水の中に引きずり込んで溺れさせ、尻の穴から手を入れてしりこだまを抜く!』というもの。当時は『しりこだま』というものが何なのかもよく分からなかったのですが、言葉の響きから『魂』のようなものだと勝手に想像していました。調べてみると、『しりこだま』は『尻子玉』あるいは『尻小玉』と書くようで、人間の肛門内にあると想像されていて架空の臓器のことらしく、これを抜かれてしまうとふぬけになってしまったり死んでしまうそうです。
河童はこのしりこだまが大好物で、一説には抜いたしりこだまを食料にするとか(ひとの生き胆のようなもの?)、水の中に棲む竜王様への貢ぎ物にするとか諸説あるようです。昔は溺死者の姿があたかも玉が抜けたように見えたことに由来しているという説もあるようで、やはり水辺での事故の戒めとしての河童の存在が色濃く反映していると思われます。また、相撲が好きでよく子どもを相撲に誘うという話もあって、どうすれば河童に相撲で勝てるのかをよく考えたものです。
河童の頭のお皿が乾いてしまうとパワーがなくなるので、なるべく勝負を長引かせて皿を乾かせる作戦、勝負の前にお辞儀をさせて皿の水をこぼさせて足元をすくうという奇襲作戦、好物のキュウリを餌に土俵際に追い込む作戦等々。妄想対決は想像力を高めてくれます。そもそも河童が相撲を好むのはきちんとした理由があうそうです。河童は龍などと同じく川や水の化身、精霊が姿を変えたものであり、相撲の起源も五穀豊穣を祈願する神事であり、そこに水・雨は欠かせません。
秋の豊かな収穫を得るために恵みの雨を請う神事を水神(河童)に奉納する神事として相撲があったとしたら、河童も見ているだけではなく参加したくなったのも道理。わが故郷の西予市野村町は昔より相撲が盛んな地域でしたので、今での相撲熱は高いのですが、相撲の起源やその由来、近くに川もあるのに河童との関係などを教わった事もありませんでした。あくまでも俗説、民間伝承ではあるものの公式や図式では表せないものを伝承していく事も大切だと思うのですが。
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