森のかけら | 大五木材


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20131001 1.bmpしつこいですが本日も世界でいちばん重たい木の話。この貴重なリグナムバイタ、その大鋸屑すらも焼却炉にポイと投げ入れる気にはなれません。潤滑油分を大量に含んでいるため、大鋸屑もしっとりとしています。しかも「森のりんご」の透明家ケースに入れて密閉していたので開けると、古刹のような(お香?)・・・薬草のような・・・非常に濃厚な重たい香りがします。「これを煎じれば万病に効くのじゃ」、と言われば素直に信じてしまいそうな説得力ある色合い。

 

20131001 2.bmp私はこれを、直射日光や蛍光灯からも死角になる机のパソコンの角の陰においておいたのですが、久し振りに取り出して、上の方だけ少し揺すってみました。すると、画像ではちょっと分かりにくいと思いますが、少し攪拌はれた上半分と下半分では若干色合いが変わっています。実際に目視するともっとはっきりと境目が分かるのですが・・・パルスデザインさんの所に置いてある同じものはもっと顕著にその差が分かります。しっかりとツートンカラーです。

 

20131001 3.bmp大鋸屑どころが、材自体も挽いた直後と数日経った後では同じ木とは思えないほどに劇的に色が変わります。こちらの鉱物のようなオリエンタルな風情漂うエメラルドグリーンの縞模様柄なのは、角材を鋸で製材して間もない頃の画像。屋外で撮っていますが、撮影場所が日陰ですのでかなり当時の色合いが忠実に現れていると思います。この鮮やかで美しい色合いのままでいてくれたらどんなに素晴らしいだろうなんて邪(よこしま)な考えを持った事が原因ではないでしょうが・・・

 

20131001 4.bmpそれからしばらくの間、室内の倉庫の中で保管していました。上の画像撮影から1ヶ月ぐらい経ったでしょうか、部位は違いますが色合いはかなり濃く緑褐色になっています。最初紫外線の影響で退色するのかと思っていましたが、直射日光も入らない倉庫の中で、通常は倉庫の電気(水銀灯)も点いてない所に置いていてこの変化です。冒頭の大鋸屑も光に当たってはいなかったので、空気に触れて退色するのかしら。それともわずかな光の差でも反応してしまうのか・・・

 

20131001 5.bmp並べてみると、貴重な変化の色合いの差が分かると思います。左の「森のたまご」が製材直後、真ん中の「森のりんご」と右の「森のかけら」がその後数週間して色合いが落ち着いて色の変化が止まった状態。左のたまごの色合いは製材直後のものがそのまま留まっているのですが、どうもこれを磨いている時に使っていたゴム手袋に、その前の作業で使ったある塗料に反応して「色止め」てしまったのかもしれません。偶然の産物ですが、この色合いが安定的に定着できないか現在研究中です。

 

20131001 6.bmp色合いだけで考えれば、このエメラルドグリーンが「色止め」出来た方が美しいのでしょうが、濃い緑の筋が茶褐色中に浮き上がってくる落ち着きはらった御姿には、「緑壇」の別名でも呼ばれるに相応しい重々しさと渋さが滲み出ているようです。細かい記録をつけていたわけではないのですが、感覚的には製材直後はエメラルドで、その後赤味を帯びた茶褐色になり、やがて濃い茶緑褐色に変化して落ち着いていくようです。それから先は、渋みを増してより濃くはなっていくものの、この3、4年の経過を見る限りにおいてはそれほど劇的な色合いの変化はないようです。それではこれからたっぷりと時間をかけて、この「生命の木」の出口を楽しみながら探っていこうと思います。ご興味のある方は、既に完成している「森のりんご」、「森のたまご」、「プレミア36」で実物をご堪能下さい。

 




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