森のかけら | 大五木材


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後手後手に回ってしまっておりますが、『誕生木』先月だけで終ったわけではありません。試作に手間取り今月もすっかりご紹介が遅れてしまいましたが、この取り組みは今年1年間だけで考えているわけではありませんので、ひと回りもすればきっちり12ヶ月分の誕生木商品が出揃います。まあ、それぐらい気長にお付き合いいただければ・・・。という事で、10月の誕生木は、食べても美味しい秋の味覚『』です。栗は食べるだけではなく、用材としても非常に有用です。

日本人との関わりも深く、青森県の三内丸山遺跡の直径1mものクリの巨木を使った大型掘立柱建物跡が発見され事から、縄文人とクリの深い関係が証明されています。縄文時代といえば、今から4000~5500年も前の事ですから、いかに人間とクリの付き合いが長かったことかお分かりいただけるでしょう。調査研究から、当時から既に食料としてのクリの栽培も行われていてことも分かっており、クリは食と住の両面で縄文人の暮らしを支える重要な存在でした。

「大きなクリの木の下であなたと私~♪」と、童謡でも詠われたように、かつては大きなクリの木があり建築資材、主に土台などとして利用されてきました。派手な木目ではないもの耐久性、耐水性に優れて性質を有しており、コンクリート製に替えられるまでは、鉄道の枕木として欠かせない存在でもありました。虫害や腐食にも強いものの、あくまでも赤味部分の話で、むしろ辺材の白太部分は甘い実をつける木の宿命として虫害に侵される事も少なくありません。

そんなクリの表面を手斧(ちょうな)で波型に削って仕上げる『名栗(ナグリ)』という工法があります。これは、今でもクリの産地として有名な丹波篠山に住んでいた鵜子久兵衛という人が編み出した技法で、クリの木を殴って削る工法との語呂合わせ感覚からこう呼ばれるようになったと言われています。この技法は現在でも和室や茶室、商業店舗などでも使われております。大阪にある橘商店さんは、創業明治43年の名栗専門の老舗で、その技術を連綿と継承されています。

名栗専門店『橘商店さん』詳しくはこちら⇒http://www.naguri.co.jp/

橘商店・橘明夫社長のブログはこちら⇒http://ameblo.jp/naguriya/




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