森のかけら | 大五木材


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10月の誕生木である『クリ』の特徴などについては昨日説明させていただきましたので、本日はその出口商品について。太古の昔より、貴重な食料としても我々のご先祖様のお腹を満たしてきてわけですから、出口商品としても「食」にまつわる身近なものとして考えました。そして出来上がったのが、こちらの『波栗膳(なみくりぜん)』です。これは『名栗』加工ではなく、『鎌倉彫り』風に表面を削り凹凸をつけて、海の中でさざ波が起きているイメージを表現したつもりです。

栗は枕木として使われている印象から、非常に重たいと思われている人も多いようですが、しっかり乾かせば案外軽いものです。この波栗膳は小ぶりなサイズですが、持ってみるとその軽さに驚かれるかもしれません。在庫にある兵庫県産の栗を使いましたので、幅の小さなものは2枚で幅剥ぎにしてから削っているものもあります。仕上げは、鎌倉彫りに習って漆でとも考えたのですが、まずはクリの柔らかい素顔を知ってもらいたかったので植物性オイルのクリアー塗装で仕上げました。

サイズは、長さ300mmx幅200mmx厚み22mmで、デザインは9月の『ホオのカッティングボード』に引き続いてJUNE STUDIOの佐伯勇樹さんにお願いしました。緩やかで大味なところがクリの素朴な味わいだと思ってはいるのですが、表面を削り凹凸による変化を与える事で、地味なクリの木目が一変します。立ち木としてのクリや食用としてのクリは馴染み深いでしょうが、建築資材を含め「材」としてのクリは今では決して身近なものではなくなってしまっています。

大きなクリの木でなければ役に立たないという固定概念からは生まれにくい商品もあります。小さなクリの木でも工夫して使えば、生活の身近なところで充分役に立つということ分かっていただきたいと思います。今回作っているクリは兵庫県で伐採されたものです。名栗技法の発祥の地が兵庫であるという事も何かのご縁でしょうか。愛媛の地にもクリの木は沢山あります。それらは小ささゆえに建築資材として見過ごされてきましたが、今後は小さなクリを生かす出口の1つに出来ればと考えています。

波栗膳(なみくりぜん)・・・¥4、000(消費税・送料別途) ※サイズは1種類のみ 誕生木解説書付き 右写真挿入




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