森のかけら | 大五木材


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天然チークが優れているのは当然ですが、やはり天然ものには限界がありますので、天然林保護の観点からも盛んに各地で植林も行われてきました。代表的なのがジャワ、スマトラ、ニューギニア、アフリカなどです。人工林といえどもチークのDNAを受け継ぐ立派な素材ですので、相応に人気があります。チークの植林が本格的になったのは、天然林の枯渇が問題となってきた1960年代からですが、チークは成長が遅いので用材として使えるようになるには早くとも60〜70年必要

ようやく初期の人工林が出回るようになってきましたが、品質のよいものを得るためには時間がかかります。そもそもチークはインドが主要な産地で、広く海外に輸出してきましたが、次第に国内での需要も出てくるようになったので国内向けにシフトしました。その後出材国はタイへと移るのですが、タイでも資源の減少を危惧して1989年にタイの国王が全面的に禁伐を命じ、現在ではミャンマーが最大の輸出国となっています。ミャンマーの森林面積の60%チークの天然林です。

2012年の調査では、天然チーク林は世界的に減少しており、かつ天然チーク材の品質が悪化しているそうですが、一方で人工チーク林面積は増加しており、適切な森林管理が出来れば今後も永続的な人工林の良質なチークの供給が可能だという事です。ちなみに現在、天然のチークが自生しているのは、インド、ラオス、ミャンマー、タイのわずか4か国だけですが、その蓄積量のおよそ半分をミャンマーが占めています。ミャンマー以外の3か国では伐採または丸太の輸出は全面禁止。

ある統計によれば、2010年時点で天然テーク林の総面積は約2900万ヘクタールという調査結果があります。この15年ほどで、およそ1.3%の減少にとどまっているのは、タイで導入された天然林伐採禁止にによって290万ヘクタール増加したことによるものとされています。とはいえ、天然ものは一度伐採してしまうと、直径700〜800㎜のものが復元するまでに100〜150年かかると言われていますので、その時間は植林木の比ではありません。

チークは森の中でまとまった群生として存在するのではなく、落葉常緑林や熱帯常緑樹林に混在しているため統計データが取りにくいのだそうですが、伐採禁止などの保護政策によって減少傾向に歯止めがかかったといっても、貴重な資源の取り扱いについては慎重なうえにも慎重にならねばなりません。人工林の面積は、アフリカや中南米、南米、アジアにまで広がっているということなので、非常に心強いのですが、この事を強く肝に命じて貴重な資源を無駄なく活用しなければなりません。続く・




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