森のかけら | 大五木材


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およそ10年ぶりにチークについて書いたので、思いのほか筆が進んだこともあって、すっかり大長編になってしまいましたが、本日はチーク篇の最後です。チークの特徴、性質には今までいろいろ書いてきましたが、その色合いを言葉で説明するのは非常に難しいです。産地によっても微妙に違いますし、経年変化でも随分変わってきます。チークの小口を切ると断面は黄金していることに驚きを覚える人もいると思います。それが時間が経つとあれよあれよという間に変色していきます。

空気に触れる事であっという間に色が変わる事はよく知られていますが。ゴールデンブラウン色から、空気に触れてリッチブラウン色に変わるものが最高とされ、造船などに利用されるそうです。そんなチークですが加工現場では意外にも歓迎されないのです。加工性そのものは決して悪くないのですが、材中に石灰質の成分(シリカ)を含んでいるため(表面に白い帯状に現れる)、加工機にかけたり、鉋で削ると一瞬で刃先を磨滅して刃物が使えなくなってしまうのです。

また油分が非常に多いため、サンダーで磨いてもあっという間にサンダーが目詰まりしてしまいますので、チークを加工する際は予備の刃先やらサンドペーパーの交換を頻繁に行う必要があって、加工する立場からすると決して歓迎されないのですが、それを差し引いてもやっぱりチークは素晴らしい~!倉庫の中にストックしているチークの板を動かす時に、ぐっと肩を入れるためチークに近づくと独特の匂いがします。20数年経ったチークからも色気ある香りが漂ってきます。

チーク、マホガニー、ブラック・ウォールナットが『世界三大銘木』であるとご紹介しましたが、これは私の見解ではなく世界の評価。その中で私は正直、マホガニーだけは今ひとつ良さが分かりかねる部分があるのですが(そこまでの評価を得られる理由が)チークとブラック・ウォールナットについては強く同調します。延べ11日にわたるこのチークの話で、ひとりでもチークという木に興味を持つ人が増えたとしたら、材木屋として至上の喜びであります。これにてチーク篇、完結!




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