森のかけら | 大五木材


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本日もトドマツの話ですが、今日はその名前について。私が初めてその名前を知ったのは小学生の頃。当時人気があって、コミックを集めていた漫画『おそ松くん』に登場する一卵性の六つ子の名前から。顔も見た目もそっくりの六つ子がイヤミチビ太と繰り広げるギャク漫画で、天才・赤塚不二夫の人気を不動にした作品です。六つ子の名前は、おそ松、一松、カラ松、チョロ松、十四松、トド松。設定では長男がおそ松で、末っ子がトド松となっていて、そこで初めて『トドマツ』という名前を知りました。

当時はそれが実在する木の名前だとは知りませんでしたし、漫画の主人公の名前としてしか認識していませんでした。六つ子自体見たこともありませんでしたが、その後自分が双子の父親になったり、トドマツを扱うような仕事に就こうとは・・・。赤塚先生もトド松の名前の由来は木のトドマツと記されていますが、では本来のトドマツの名前の由来を探ってみましょう。諸説あるようですがもっとも有力なのは、アイヌ語の『totorop (トドロップ』(山・内・に群生している・ものの意)からきているというもの。

ちなみに青森県植物図譜(細井幸兵衛氏解説)によれば、昭和8年に以下のような記述が残されているそうです。「昔青森付近の人々はアオモリドマツのことを単にトドマツと呼んでいたが北海道に出稼ぎにいって、そこに生えていてよく似ている木をもトドマツといった。これが遂には主客転倒してトドマツの名は北海道の今のトドマツの方に残され、本来の八甲田のトドマツに新しくアオモリトドマツの名が与えられた。」ではその青森で使われていたトドマツの由来はというと、これが無限ループに陥りそうになるのですが・・・

当時八甲田周辺では、トドマツの古い呼び方として、ととろほ、ととろふ、ととろつふ、などトトロ系の名前が使われていたのですが、東北地方にはかつて多くのアイヌ人が暮らしていたのでアイヌ語由来の地名やものの名前が入り混じったようです。古い記録にはトドマツの表記は無く、八甲田では単にトドと呼んでいたものが、明治の初め頃になって杣人たちの間で自然発生的に、マツという言葉が重箱式に重ねられて、現在のトドマツという名前で呼ばれるようになったと考えられているそうです。明日に続く・・・




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