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先日、兵庫に行った際に少し時間があったので、前から一度行ってみたかった神戸市内にある『竹中大工道具館』に行ってみました。その存在は知っていて非常に興味はあったものの、なかなかタイミングが合わずに行けていませんでした。閑静な町の中に突然美しい白壁の建物が現れるのでちょっと意外でしたが、堂々たる佇まい。この施設は、あの竹中工務店さんが創立85周年を記念して、1984年に開設された大工道具を収集、保存、研究する企業博物館です。
今さら説明するまでもありませんが、竹中工務店さんは、スーパーゼネコンの一角で、かの織田信長の元家臣であった初代竹中藤兵衛正高氏が、1610年に尾張国名古屋で創業されたのが始まりだとされているので、その歴史たるや400年に及ぶという老舗企業にして、非上場という特徴のある企業です。この仕事に携わる前の私の竹中工務店さんのイメージは、あの東京ドームを作った会社でした。その後の福岡ドームやナゴヤドームも手掛けられ、野球ファンにも馴染み深い名前だと思います。
私は材木屋といっても、昔から建築とか設計の仕事に興味があったというわけではないので、大工道具に関しての知識もほぼ皆無・・・しかも大きな帯鋸を持って製材しているわけでもないので、製材機械に対する知識も薄く、ここを訪れられる設計士、建築士の皆さんとは興味の対象が少し違っています。木を伐採したり、製材する道具を展示するコーナーもありましたが、私はその道具そのものよりも、その道具によって切削・加工される『材』の方に関心があります。
館内の撮影については、プライベートで楽しむ分に限りOKという事でしたので、ブログでのアップは差し控えさせていただきます。その代わりに、受付で購入した『大工道具物語』がこちらです。安田泰幸さんの筆によるものですが、実に味わいのある精緻な画で、大工道具の歴史や道具と由緒ある建物など4部構成で描かれています。私の場合、その実物よりもむしろこういう画の方に興味がいってしまうのです。木や家に携わる者にもいろいろタイプがありまして・・・。
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