森のかけら | 大五木材


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20140407 1昨日に続いてオオカミの特徴について。オオカミはそれぞれの群れのテリトリーの間に緩衝地帯を作り、草食動物たちの繁殖の余地を残します。そして、数が増えすぎてこの安全地帯に収まり切らなくなった獲物だけを食べるのです。また、無差別に獲物を捕らえるのではなく歳をとったシカ、病気のシカ、怪我をしたシカ、仔ジカなどを的確に見つけ出して狩りをするのです。この事は、シカに伝染病が流行ったとしても大量死する事態を回避させる効果もあります。

 

20140407 2また弱ったシカを優先的に間引いていくことから、結果的に健全なシカの遺伝子を残すことになっているそうです。勿論、病気のシカを食べてもオオカミには感染しないらしいのです。さてニホンオオカミは今からおよそ100年前に絶滅したと言われています。そのため天敵のいなくなったシカやカモシカ、サルなどの動物が無制限に増え、彼らの食料となる草や木の葉、木の芽、木の枝、樹皮、木の幹の形成層までがことごとく食べ尽くされ、草も生えない裸地になります。

 

20140407 3吉野日光、阿寒などの国立公園では貴重な原生林が枯死し壊滅状態にあります。大台ケ原ではシカの食害でコケも枯死し、生態系そのものが崩壊しました。尾瀬の湿原でも高山植物から水中植物までもが大きな被害をうけています。無論人間の手による自然破壊も防止しなければなりませんが、放っておけばとどまることを知らないシカやカモシカ、サルなどの食害も緊急課題であって、それを解決することができるのが『オオカミを森に放つ』プロジェクトなのです!

 

20140407 4人間の力だけでは到底復元不可能なこの問題を、オオカミは驚異の能力でかつ正確にやり遂げるのです。しかも食べ残した餌によって、キツネやタヌキ、クマなども恩恵を受け、今各地で発生し問題となっているクマに襲われるという被害も減少が予想されます。実際に明治時代までは、オオカミは日本の森林の生態系の頂点に君臨し、健全な自然環境を土台から守ってきた自然界の管理者の役割を担ってきたのでした。では、明日は具体的な取り組みの内容について。

 




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