森のかけら | 大五木材


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20140410 1そもそもおとぎ話を子供向けに編纂したのはイタリアの詩人ジャンバティスタ・バジーレ(1575〜1632)という人で、その後フランス人のシャルル・ペロー(1628〜1703)が『赤ずきん』を含む8編の童話をまとめあげました。『赤ずきん』はもともとフランスに伝わる物語で、ペローの話では赤ずきんがオオカミに食べられるところで物語は終わっているのですが、それから120年ほど後に出版された『グリム童話集』では、我々がよく知っている続きがあるのです。

 

20140410 2二人を食べておなか一杯になって寝ているオオカミを狩人が見つけ、ハサミでオオカミの腹を切って二人を助け出し、代わりに石を沢山詰めておき、目覚めたオオカミは石の重さで死ぬという結末。改めて言葉だけ読むと、かなり怖い話です・・・。ここでオオカミは老人や子供を食い殺す、救いようのない悪者として描かれています。そのことから、現実にもオオカミは人を襲うと信じられ、危険な動物(害獣)という事で手当たり次第に殺されてしまったのです。

 

20140410 3特にアメリカでは政府がオオカミ追跡に予算を組み、さまざまな団体が賞金を出してオオカミ狩りを推進したのです。毒や新式の罠などの発達によりその傾向はますます拍車がかかり、遂にはオオカミ退治に小型飛行機まで動員されることになったのです。その結果、アメリカにおいてもオオカミの数は激減し、中には途絶えたしまった種族もあったり、オオカミがまったくいなくなってしまった地域もあったようです。オオカミにとってはまさに不遇の時代でした。

 

20140410 4しかし、前にも書いたようにその後の調査・研究で、オオカミには人を襲う習慣が無い事が分かりました。家畜を襲う事はあっても人に危害を加えることはないのです。人がオオカミを恐れる様に、オオカミだって人間は恐るべき存在なのです。ただ、オオカミには人の後をつけるという習性があるため、それが不気味に思えてしまうのでしょう。東欧には、オオカミは悪魔によってつくられたという伝説もあるそうで、そういう伝承や童話によって、人を喰わないはずのオオカミの実態は捻じ曲げられ、害獣としての虚像が独り歩きしたのです。そんなオオカミたちの濡れ衣を晴らす意味でも、今こそオオカミを日本の森に放ち、健全な森の再生に力を貸してもらいたいと感じます。リアル動物の苦手な私が言うのも説得力がありませんが・・・。 『日本オオカミ協会』さんの活動を影ながら応援しています。




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