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弊社で作っている木製マグネット(こういう表現が適当なのかどうか分かりませんが、適当な言葉が見つからないので)『森のしるし』も、戦国武将に始まり、明治維新の英傑まで随分と種類も増えましたが、やはり愛媛県内のイベントで販売するというTPOを考えて、「愛媛に多い家紋」も作成。以前から、「うちの家紋があれば買うのに・・・」と言われて悔しい思いをしてきましたので、イベントに合わせて作ってみましたが、好評のうちに自宅の紋が受け入れられました。
「愛媛に多い家紋」といっても、当然地域性の偏りもありますので、統計+私の独断と偏見で、10個の家紋を新たに製作しました。その10個とは、「抱茗荷(だきみょうが)」、「折敷に縮み三文字(おしきにちぢみさんもじ)」、「下がり藤」、「渡辺星」、「丸にあげ上(じょう)の字」、「大内菱」、「折敷きに三文字」、「丸に二引(にびき)」、「剣片喰(けんかたばみ)」、「橘(たちばな)」。ちなみに我が高橋家は「折敷に縮み三文字」ですが、高橋姓がどこもこの紋というわけではありません。
同様にそれぞれの紋の代表的な苗字はあるものの、〔OO姓=OO紋〕という確固たる公式があるわけではありません。なので、「うちはOOという苗字だけど、何の紋?」と尋ねられても、OOという苗字の場合OO紋のケースが多いですが、というぐらいしかお答えできません。家紋のある商品を扱うようになって感じたのは、案外皆自分の家の家紋に興味関心が薄いという事。知ってはいても漠然としたり、丸があったかなかったかとか割合記憶があやふやな事が多いようです。
まあ今の時代、自宅の家紋を意識するのは家を建てた時に、床の間の天袋のガラスに紋でも入れる時(それも昨今は和室が無くなってますが)、または結婚式や葬式(お墓なども含めて)などの冠婚葬祭などの場合でしょう。考えてみれば、実生活の中で自宅の家紋の事を意識する機会なんてそうそうあるものではありません。遥か戦国時代の英傑たちの家紋には思いを馳せても、自分の家の紋には無頓着。う~ん、何だかこれって何かだか・・・
森(自然環境)と身近な木のモノとの関係に似てはいまいか?世界遺産の屋久杉や御神木には大層興味があって、そのわずかなコンディションすらも話題となるものの、同じ「木」から生まれた割り箸などについては関心が薄い。あまりに日常から身近にあり過ぎて、それがかつて森の中に居て、鳥や虫たちに終の棲家を提供していたものであうという事をすっかり忘れてしまったかのように・・・無関心は、ものの本質すらも遠ざけていってしまう・・・。アンテナ畳むべからず!
それはあたかもドラゴン藤波辰巳の飛龍十番勝負のように、物語る材木屋の使命として己に課した重たい試練『誕生木の出口12番勝負』!9月の『朴』(カッティングボード)、10月の『栗』(波栗膳)と2連勝しただけで降参・・・したわけではありません。カウント2.5で何とか右肩を浮かしてフォールを免れております。当月に間に合わないという失態ではありますが、今年1年だけの限定商品として考えているわけではありませんので、今年は品揃えの1年。 |
そう考えて、月遅れになろうとも12月分の商品を作りあげる事を目標としております。言い訳・・・いや口上が長くないましたが、それで11月の誕生木の出口についてお話します。森が鮮やかな赤や黄色のパッチワークに変身する11月の誕生木は、黄葉の代表格『イチョウ』です。イチョウの詳しい説明については、『今日のかけら/イチョウ』をご覧下さい。こういう形で、個別の樹種の紹介を『今日のかけら』でしていくというのが理想でしたが、徐々にリストが埋まってきました。
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23日と24日の2日間は、『えひめ・まつやま産業 すごいもの博』。昨年とは少し場所は違いますが、今年も行政のご支援を受けて出展させていただきました。メインとなるのは、家内の取り扱い商品が中心で、こういうイベントでは鉄板の人気と集客を誇る『木の玉プール』や木製玩具です。パンフレットで出展企業の社名を眺めるだけでもワクワクしてくる顔ぶれが一堂に揃っているのですが、各ブースを見て廻れるのは準備段階とイベントが終った後・・・。
小学6年生の双子もお手伝いに参加。幼き頃から『木の玉プール』と戯れてきた双子たちは、木の玉プールの設営も手馴れたものです。その遊び方においても、彼らこそがもっとも熟練した経験豊富なモニターであり、最大のファンかもしれません。画像だけ見ているとと親孝行の働き者の子供たちのように映るかもしれませんが、当然無料奉仕というわけではなく、きっちりと双子の首先には「お小遣い」というご褒美もぶら下げております。
彼らには新商品のモニターという大切な使命もあり、セッティングが終ると「遊び方実践」が始まります。その様子を見て、開場時間前から子供たちがひとりふたりと集まってきます。昨年は本番前日の雨の影響で足元が緩く、かさ上げする必要があったので、木製ステージを運ぶなどかなり大掛かりな荷物になり、搬出に相当手間取りましたが、今年は雨の心配がなかったので、昨年に比べると荷物が随分コンパクトにまとまりました。
昨年の経験を糧に、今年は私の方の出品商品も絞り込んで、イベント向けの低価格商品で構成しました。『森のしるし』も戦国武将シリーズに始まり、明治維新シリーズ、動物、植物、文様など総勢80種を超えました。こちらも今までの経験を生かして、『愛媛県に多い家紋』を統計で調べてラインナップに加えてみましたが、思惑通り「自分の家の家紋」を探される方が沢山ご来店。『森のしるし』に関しては、過去最高の売上げとなったのです。
昨日に続いて、『アガチスのアテ』から関連して映画『300(スリーハンドレッド)』の話です。強き者しか生きていく資格のないスパルタの国では、幼き頃より戦いを学び、18歳になると狼との1対1の対決を制した者だけが勇者とみなされるという恐ろしい掟があります。人に屈するぐらいなら誇りある死を選べなんていう男たちの国ですから、当然のように衝突歓迎。相手がどんな大国であろうがイケイケで武力衝突するという、決して関わりたくない戦闘集団なのです。
その結果、無謀ともいえる300人VS100万人の戦いに挑む事になるのです。実はこれ史実に基づいた話らしいのですが、実際は300人+数千の加勢VS10~20万前後の戦いだったそうで、300VS100万というのはかなり誇張した数字だそうですが、それにしても無謀な戦いであることに違いはありません。さて、そのペルシア軍との戦いを控えた戦場に、スパルタの国を出る時から軍の後を秘かに追いかけて来た異形の姿をした男がいます。
背中に大きなこぶを持ち異形の人として生まれた彼は、スパルタの掟で殺されるところ、親が逃がして生き延びてきたのです。その後不遇の人生を送ってきた彼は王の出軍を知り、自分も今こそ役に立って名を上げ汚名を晴らしたいと駆けつけてきたのです。泣ける~!そういう浪花節的な話に弱い私は、すわスパルタの王は仲間に加えると思いきや、王は冷静に彼に尋ねます。「その盾を頭上に掲げられるか?」異形の男の戦闘能力を確かめます。
気持ちはあっても満足な戦闘能力に無い男は、防御に一箇所でも穴があればそこを突かれるので、堅い結束とチームバランスを誇る我が軍には加えられないと冷酷な決断を下します。男は絶望して、逆ギレして敵に寝返り、秘密の迂回路を敵に教えてしまうのです。異形なものとして生まれてしまったアテ材を切る時、その異形な男の悲痛な叫びが私の脳裏に浮かび上がるのです。「王よ、かけらの王よ~!私を活かせ~!」嗚呼、すまぬ、すまぬ・・・涙・・・
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