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弊社のホームページ中の端材のネット販売コアーナー『ちょこっと端材』には、通常造作材や家具材を製作する際に発生した端材のうち、【森のかけら】や『モザイクボード』などに使わなかったものの一部をアップしています。その流れが基本なのですが、中にはその流れに逆行する材もあります。例えばその1つが『ヒッコリー』です。ヒッコリーは北米産のクルミ科の広葉樹で、クルミの仲間の中ではもっとも堅い木でが、いかんせん愛媛では全くといっていいほど知られていません。 |
ここしばらく『ちょこっと端材』の更新が滞っておりましたが、先日少しだけ『ヒッコリー』などを追加して更新しました。本来もっともっとアップ出来る端材は沢山あるのですが、『モザイクボード』など【森のかけら】よりも小さな商品を作るようになってからは、端材の出口がかなり広がり、今までだと『ちょこっと端材』行きだったサイズの端材も自社で消費してしまうようになってしまいました。今までは、利用する手段の無いサイズに限って、最終手段としてネットで販売していました。
更に『誕生木』も生まれ、毎月の誕生木の商品を作るという荒行を自分に課してから、一層端材も取っておかねばと思うようになりストックがドンドン溜まるようになりました。また国産、輸入材を問わず、特殊な材の仕入れルートが日々ドンドン細まっていくので、貴重な材は余計に端材といえども手元に置いておかねばという脅迫観念のようなものを感じるようになりました。また、アイテム数が増えるに従い、撮影してアップする作業量も増えてくるようになり、なかなか時間が・・・
一方で、ホームページのアクセス数の増加に比例して、全国からの端材のお問い合わせも急増しています。木に興味を持っていただき、日の当たらなかった端材に光が当たり、またそれぞれの材にこだわる方々とのつながりが出来て、知らなかった使い道や新たな用途を知る事ができるのもありがたい事です。しかしそういう材に限って、私が将来のためにキープしておこうと思う材と一致するのです。お問い合わせ、ご注文はありがたいのですが複雑な心情です・・・。
そもそも端材を売りたくて立ち上げたサイトではなく、端材から生まれた商品【森のかけら】をPRし、木に興味を持ってもらい、一般消費者に直接そういう商品を販売していこうと思って作った窓口がこのサイトです。むしろ端材についてはこちらだって欲しいところで、その利用方法を考えるのが面白いところで、本来はその醍醐味を手放したくはないのです。でも自分では使い切れない端材が大量に発生してしまうのも事実。日々そのジレンマの中で楽しんで、いや苦しんでおります。
昨日、私の所属する分団で消防中継訓練が行われました。別の日には、校区での一般市民を対象とした防災訓練もあり、そちらにも参加してきました。ここ愛媛県松山市は、年間を通じて温暖で激しい気象天候の変化もなく、住みやすい地域ですが、メディアで何度も何度も繰り返され報道される「来るべき南海地震」への心構えだけはいつも持っておかねばなりません。少々の訓練ぐらいでその気構えが出来るなどとは思ってもおりませんが、せめて足手まといにならぬようにと。
年の瀬も近づいてくると、大地震などの大きな災害だけでなく、身近な所での火事などにも注意が必要です。先日も他県で材木店で火災が発生し、近所まで延焼させる大火になってしまった記事を読みましたが、一歩間違えば火の原料となる素材を扱っている身としては、常に火事の心配が頭から離れません。ここしばらくこの周辺では火事の出動もほとんどないのですが、こういう事って『備えあれば憂いなし』ですので、普段からの心構えが大切です。
まあ出動が無いに越した事はありませんし、訓練で終る事がもっとも望ましい事なのですがくれぐれも空気の乾いた季節はご用心、ご用心!わが地区の消防団員は、世代交代も順調に行われていて、気がつけば私も上から数えた方が早い歳になりました。本来の「消防」という直接的な実践での活動に関わる機会は少なくとも、消防団に所属する意義は大きいと感じる事が多くなりました。それは、町内の活動などのお世話をさせていただくようになってから、より強く感じる事ですが、結局こういう活動にも進んで参加する人は、他に町内外の活動に対しても積極的で、向っているベクトルは同じという事が多いため、消防以外の活動でもよく顔を合わします。当然、その分慰労会で顔も合わし、杯を交ぜ合わせる機会も増えるのですが、この町のために役に立とうという思いある人との交流は更に深まっていくのです。
ただ、飲み会に後付けで身勝手な理由を付けているだけのように思われるかもしれませんが、アウンの呼吸で通じ合える「連帯意識」はかけがえのないもの。それを互いが持つにはある程度の時間がかかるもの。以前に同じく消防の話題で、レイ・ブラッドベリイの原作、フランソワ・トリュフォー監督の近未来SF映画「華氏451」の事を紹介しましたが、『火』に対する意識もいつまでも同じとは限りません。良かれ悪かれチームプレイが出来るようになるには、『訓練』が必要。まあ、訓練にもいろいろな種類がありますので・・・。
日本の木120種の中で、建築や家具材としても馴染みの薄い木といえば、アズキナシ、アベマキ、イブキ、ウメ、ウリハダカエデ、カゴノキ、クヌギ、クロガネモチ、コシアブラ、サイカチ、スズカケノキ、スモモ、セイヨウナシ、チシャノキ、ツバキ、トウネズミモチ、トネリコ、ナシ、ナナカマド、ネムノキ、ハゼ、ハマセンダン、ハリエンジュ、フジキ、ミカン、ミズキ、ムクロジ、メタセコイア、モチノキ、モッコク、モモ、ヤマボウシ、ユズリハ、ユリノキ、リョウブなど。
思いつくままに名前を挙げただけでもこれぐらいあいます。当然地域性もありますので、地域によっては日頃から使っていて馴染みのある木もあるでしょうが。中でも柑橘系などの木は、そもそも大きくなりにくく、選定したり伐採しても市場に出てくる事はほとんどありませんので、農家の方などから直接分けていただくしかありません。森のかけら】を作った当時は、自分自身もその時に初めて手にした材もありましたが、随分状況も変わってきました。
難しかった柑橘系の木も、近所の農家の方や友人・知人のご好意で、予想以上の大きな幹を分けていただく事も多くなりました。それも、日頃の地域の方々との交流あっての事。町内会や消防団、学校関係等々のお付き合いの中で、私の仕事にもご理解をいただき、ご縁がつながるようになったのです。案ずるよりも産むが易しだったわけですが、決して意図してそうなったわけではなく、ご縁が自然とつなっがってプラスの循環に作用しはじめたのだと思うのです。
話がなかなか主題の【プレミア36】に辿り着きませんが・・・。まあ、そういう流れの中で、当初想定していなかった240種以外の木もポチポと手元にやって来る事が多くなったのです。特に日本の木で、量もわずかで、決して高級でも植物的はレアでもないものの、ふつう電話やメールで頼んでも簡単には手に入らないだろうという木たちです。例えば、カラスザンショウとかキンモクセイ、ネズミサシとか・・・。そういった珍しい木を集めたものが【森のかけらプレミアム36】なのです!(やっと)
昨日に続いて、改めて【森のかけら】の商品説明。日本の木の場合、建築や家具に使われなくとも、身近なところで多くの樹種と出会いますし、日頃からも親しんでいる立木が多くあります。庭木だったり、公園木、街路樹、寺社林などなど。折角だったらそんな木も集めてみようと手を広げたのが、底なし沼に足を踏み入れるきっかけに!たまたま伐採したよと、知人が手入れした木の幹を持って来てくれる事も多く、とても助かっているのですが、そういう事は不定期なので、
いただいた材から【森のかけら】を取って、その時にはたっぷりあると思っていても、所詮小さな幹ですからそこから出来る量にも限りがあります。1年もすれば底をついてしまいます。その間に次の手当てをすればいいのですが、そういう樹種って探して出てくるものではなく、巡り合わせです。特に潅木を選定したとか、廃園の木をいただいたなんて事になると、催促するわけにもいきませんから、じっとアンテナを張り巡らせてその日を待つしかないのです。
最近は、そのアンテナが少し伸びて、結構遠くからも情報が入ってくるようになったのと、捨ててしまうのはもったいないから使ってごらん!と、神様のような心の広い方が周りに増えてきて、待つスパンが徐々に短くなってはきています。もしかしたらこういう木って、リストには乗っけたもののもう二度と手に入らないのでは、などと不安に感じていた材が、ある日数箇所から同時に入荷情報が届いたり、人間強く望んでいれば叶わぬ事はないのだと思いたい。
でもよくよく考えれば、日本中のどこかで日々そういう風に伐採されて利用さえる事もなく、産業廃棄物」などとして廃棄されたり、木の名前も分からぬままに焼却される材がどれほどあるかという事です。たまたまその極ごく一部が縁あって私の手元に届いただけのことであって、その多くは誰に振り向かれる事もなく、光を浴びる事もないままにこの世から姿を消していっているのです。磨けば光る宝を捨てるなんて、そんな事ってあまりに理不尽、あまりにモッタイナイ!!
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