森のかけら | 大五木材


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 20090730 實田今日は東予で仕事です。新居浜市内で納品の後は、愛媛木材青年協議会の誇る『二匹の龍』のうちの片方、實田貴史社長(右画像)の瓜守材木店に寄らせていただきました。ちなみにもう片方の竜は、鶴崎商事松末繁治社長(左下画像)です。愛媛木材青年協議会は、45歳が定年となっていて、両氏とも今年の3月末に卒業の予定です。両氏とは長い付き合いで、卒業後も多分一生つきあっていくのだと思うのですが、いつもたいへんお世話になっています。また両氏とも、上部団体の中四国地区協議会日本木材青壮年団体連合会へ何度も出向して、愛媛を力強く引っ張っていただきました。お二人とも同齢で双頭の龍と呼ぶべき存在ですが、実に個性的で愛媛木材青年協議会の誇る両輪です。

20090730 松末その影響力は絶大で、『NOとは言えない』無言の圧力は会員の周知するところです。その分、面倒見の良さもピカイチで、書ききれないほどお世話になりました。実に男気のある先輩方です。商売や人のネットワークも広く、お陰でいろいろな場所に連れて行っていただき、多くの方に出会わせていただきました。愛媛は伝統的に、強いリーダーシップを持つ先輩が会を引っ張っていく伝統があり、まさに両氏はその伝統の継承者でしたが、年度末の卒業を控え不安もあります。しかし世代交代なき組織に未来はありません。口では言い表せないほどの感謝の気持ちは胸に秘め(!)、伝統の継承に精進せねば!ご両人、決して、決して褒め殺しではありません・・・念のため!

前置きが長くなりましたが、その實田さんの会社・㈱瓜守材木店は、主にパレット、一般建築材を製造されています。一口に木材といってもその裾野は広く多岐に渡っています。外材専門の工場ですと、内地材を見ることはほぼ皆無ということも珍しくありません。その逆も然りです。パレットも、同じ木製品とはいえ弊社には縁遠い存在でした。しかし商売の種はどこに落ちているか分かりません。【森のかけら】を作り始めてから、強くそう思うようになりました。それぞれの仕事が、材の特徴を生かしているはずです。そこにこだわりの根っこがあるはずです。今回、實田さんにお願いして工場を案内していただきました。

DSC00659広い工場の中で、パレット製造、間柱、FJ間柱、土台、柱など多品種を製造されています。パレット製造の工程では、相手先のオーダーに合わせて多くのサイズを作られます。主に、ニュージーランド産のチリ松と国産のが素材となっていました。チリ松は、ラジアータパインの事ですが、ニュージーランドに移植したものは【ニュージマツ(NZ松)】とも呼ばれています。成長が極めて早いのが特徴で、25~30年もすればそこそこの大きさになり、パレットや梱包材に使えるようです。ただ樹齢が若いだけあって、収縮が起きやすく建築材には適さないようです。

DSC00666森のかけら】にもと考えたのですが、マツは種類が多く、その割りに個性が出にくく、さらに35㎜角に加工すると年輪が1,2本ということになります。あまりに木の特徴が分かりづらくなるので断念した経緯があります。しかし、まさに【適材適所】、マツの粘り強さは、パレットや梱包材には適しています。自動の釘打機であっという間に組み上がっていきます。

 

 

DSC00667別のラインでは、FJ間柱を製造されていました。FJとは、フェインガ=・ジョイントの略で、短い材を指先のような形状に加工して接合した間柱の事です。1本物の無垢材がいいのは当然ですが、木の素性が良くないと横反りが発生したり、大きな節があると強度が保てなくなります。そういう材の欠点部分をカットして、使える部分だけをつなげていくという『勿体ない』を地で行く商品です。實田さんの工場では、素材を無駄にしないというコンセプトで、原木の伐採段階から必要サイズにカットしてロスを出さないなどさまざまな工夫をされていました。

DSC00669住宅業界の冷え込みで、今期は遂に住宅着工数が100万戸を割るような状況になっており、愛媛もその逆風の真っ只中にいます。實田さんの工場でも主力の『桧の土台や柱』は、減産されていましたが、パレットやFJ間柱、さらには新規の事業も計画中で意欲旺盛です。こういう時期ですから、1つの柱に依存し過ぎるのは危険です。家も多くの柱で屋根を支えています。支える柱がそれぞれに個性的であればあるほど、集まった時に力を発揮します。愛媛木材青年協議会も、『二匹の龍』をはじめ多くの個性的な柱で屋台骨を支えています。不況こそは中小企業のチャンスなり、アイデアなき者は舞台を去るべし!

實田先輩、お忙しいなかお付き合いいただきありがとうございました。これからもよろしくお願い致します!




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