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今回の旅でかけらが連れて行っていただいたのは、コペンハーゲンの街並みがグルリと360℃見渡せる「ラウンドタワー」です。昔は天文観測が行われていたそうですが、今は展望台になっています。ラウンドタワーの中に昔の図書館を改装したホールがあって、各種展示会やコンサートなどで使われているようです。そのホールで、森の木を体感する「森の写真展」が開催されていました。まさに神が与えたもうたグッドタイミング!コペンハーゲンの森と日本生まれの【森のかけら】たちとの邂逅です。
展示会の目的は、おそらく「森」について家族や友人と話し合ってもらうためで、写真展が4つのパートに分かれおり、各パートごとに問題提起がされていました。①What is a Forest?(森とは何なのか?)②Why is the forest important?(なぜ森が重要なのか?)③Why is the forest disappearing?(なぜ森が消えているのか?)④How can the forest be protected?(どうすれば森を守れるか?)とっても素敵な展示会だったそうです。
そこにはいろいろな木材のカットサンプルが置いてあって、自由に触れるようになっていたようですが、そこに書いてあったキャプションに強く反応!左の言葉、『LOOK AND TOUCH!』(見て、触って!)。木の良さは五感で味わい楽しむものと、日頃から訴えておきながらも、正直サンプルとして置いてある【森のかけら】などが、こどもたちに手荒く扱われていると内心ドキドキしてしまう小心者の私なのですが、この見事な潔さ!木を楽しむ事の原点があります。
後に続いて、 『思い出してください、森は単に森ではありません。』と、木を建築資材だけでは考えない含蓄ある言葉が続いていくのですが、さすがは森林大国。木に対する考え方が自由で豊かです。日本だったらこういう展示の場合、この木でOO分の建築資材が取れるとか、より具体的に数字で見せるキャプションが付くのでしょうが、『Forests – in your pocket 』というタイトルの響きに惚れ惚れ!恐らく木材関係の方の発想ではなくデザイナーさんの発想だとは思いますが、強く惹かれる言葉です。
自分が材木屋という立場で木に接してきた関係で、どうしても素材として木の事を見る、考える習慣が身についていて、【森のかけら】を作り始めてから少しずつですが、その偏った考え方が変わっていきました。材木関係でない一般の方と一緒に大木を見ていると、「材木屋さんはこういう木を見ると、伐りたくなったり、どんな材がとれるか算段するんでしょう?」と訊かれますが、自分が実際に立ち木を伐採しないからかもしれませんが、私にはほとんどそういう発想がありません。立ち木は立ち木として捉えるので、製材後の姿を連想して考える事はありません。料理人が水族館の魚を見て、調理したいとは思わない感覚でしょうか。その分、伐採という過酷で、命を断ち切る作業を他人に依存しているわけでうから、手元に入る材にはいろいろな意味で感謝をしてます。森の事、材の事、もっともっとしなやかな発想が必要だと痛感させられました。
数ヶ月前に、藤山〔FLM〕健さんの手によってデンマークはコペンハーゲンまで、【森のかけら】が届けられましたが、またもや【かけ】がコペンハーゲンの地を踏む事になりました。私は1度も行った事のない異国ですが、かけらが羨ましい・・・。人の手を介在しながら【かけら】は世界のあちこちへ運ばれて行きます。これもすべて『森のかけら・世界制覇戦略』の一環であります。世界には日本人とは異なった独特の視点や世界観をお持ちの方も沢山いらっしゃいます。
今日蒔いた種がうまく発芽するもしないも神様のお導きですが、蒔かない種は芽を出しません。例えそれが、偶然に風が運んでくれた小さな種であっても、たまたま木の実を食べた鳥が遠くの地へ運んだフンの中にあった種であっても、人がその手で丁寧に土を掘って埋めた種であっても、自ら動く事の出来ない種は、誰かの力を借りなければそこから動く事は出来ません。だからといって花のように美しく咲きほこることも、かぐわしい匂いを放つ事も出来ません。種はじっと待ちます。
何を言わずとも、何を主張せずとも、きっと誰かが、見ています。きっと誰かが想像しています。その種の先にある立派な木の姿を、美しい花やたわわな実をつけるであろう木々の姿を。そして風が、鳥が、虫が、ひとが木の種をどこかへ運んで植えてくれるのです。昔、自分が行けないからそこへはモノが届けられない、なんて考えていた事もありました。インターネットで木は売れないと信じられていた時代の話です。自分が動けなくともその種の成長を楽しみに、世界へ種を運んでくださる友がいる。
なんとありがたい事でしょうか!今回、希望の種を遠く北欧のコペンハーゲンまで届けていただいた、種の配達員は、ロープウェイ街にあった『えひめイズム』(現在営業中の店舗以前に2年と少しの間だけ期間限定で営業していた方のショップです)でお世話になった菅ゆかりさん㊧。コペンハーゲンにいる友人に会いに行くというので、かけら大使をお願いしたところ快く引き受けていただきました。その菅さんが、以前の藤山さんの時とはまた別の土地にかけらの種を蒔いていただきました。明日に続く・・・
昨日に続いて、京都造形芸術大学の卒業制作展、原衛典子さんの木のブロック玩具「WLY」(ヴュリ)についての『松島レポート』です。プロの方の感想は・・・『美しい形状のブロックで、面白い角度でつなげられるので出来上がるものが「分子構造」のようで面白い。樹種が12種くらいあるので色の表情の変化があり、作るものをなにかに「見立てる」上でも役立つ。テーブル、イスなども含めた遊ぶシステムとしてプレゼンされており、収納も含めた一貫性をもっていてよく考えられている。
あえて注文をつけるとしたら、ブロックの形状は必ずしも大きさなどは揃っていなくて、精度や仕上げは揃ってはいない。(木工の専門家が制作したわけではないので無理もないのだが)また、6mm棒を差し込む穴も単に6mmの穴があいているだけなので使い込むとゆるゆるになってきていてジョイントを保持できないものもある。棒は袋に入ったのを出して使うようになっていたが、棒もテーブルにヘコミがあってそこにザラザラっと入れて自由に取れるとかそういう工夫があればもっと良かった。
テーブルの穴が少ない。もっと規則的にたくさんあいていて、ブロックをいっぱい立てて作れるほうが楽しいのではないかなと思う。ちなみに、制作したご本人はいなかったが、同じ学科の子が話しているのが聞こえてきて制作の様子を知ることができた。それによるとまずサイコロ型の木を作り、それを決まった角度で切れるような治具を作って丸ノコで切っていったとのこと。かなり苦労して制作しただろうなと思われる。』
なるほどなるほど・・・納得です。さすが実際に「お金をもらう商品」を作られているプロの方の視点は違いますね~!弊社でも『森のかけら』など自社の端材を原料としてオリジナル商品を作っているものの、実際の仕上や磨き加工は外注しており、『ものづくり』といってもプロデュース的な関わり方がほとんどで、具体的な加工現場での苦労や工夫には目が届きません。いくら機械が高精度になろうとも、魔法の箱があるわけではなく、そこに「人」が介在してこそのものづくりです。
松島さんが訪れた時に生憎、作者の原衛典子さんは不在でしたが、自分が作ったモノをその道のプロが見てくれるというのは大変貴重な体験だと思います。それだけこの作品が優れて個性的なものであるという事の証明でもあります。またこれを見たセンスある大阪の木材関係者の方からも、木製の分子構造モデルとしても面白いと、具体的な商品開発のヒントもいただきました!こういうご縁で新商品を生み出す事が出来れば、それこそ産学融合。至る所に新商品のネタとご縁あり。
以前にこのブログで紹介させていただいた京都造形芸術大学の卒業制作展の話ですが、紹介しておきながら結局都合がつかず、自分の目で 現品を見ることが出来ませんでした。しかし、ある意味私が見るよりも、もっと適任の方が会場に訪れ手にとって見て、報告ならびに感想を送っていただいたので、作品の実態がよく理解できました。そこで本日は、京都造形芸術大学芸術学部こども芸術学科・原衛典子さんの、「学長賞」受賞作品、多面体の木のブロック玩具「WLY」(ヴュリ)についてのレポートをお届けします。あるご縁から生まれた芸大の学生さんとのつながりを通して、1つの作品が生まれていく工程に関わらせていただき、ものづくりの原点を再確認できました。モノはこうして、人と人のつながりの中から生まれてくるのだと・・・。
レポートしていただいたのは、京都は宇治市に工房を構えていらっしゃるMtoysアトリエの松島洋一さん。木のおもちゃ界においては知らない人はいないだろうという有名人。全国各地で精力的におもちゃ教室を開催されたり、シンプルながら大人でも楽しめる木のおもちゃの新作を次々に開発され、数多くの受賞暦を持つ、木のおもちゃ界の巨人です。大五木材にも何度も来ていただき、楽しい木のおもちゃ教室を開催していただきました。そんな専門家の目にはどう映ったのでしょうか?
松島さんが送ってくださったレポートに基づいて作品のご紹介。静止画像だけでは、遊び方が分かりにくいかもしれませんが、60㎜程度のブロックは、五角形に囲まれた正12面体が100個ぐらいあり、直径6㎜の穴が不規則な数あいていて、長さが5~6種類ある径6㎜のジョイント棒をその穴に差し込んで、好きな形を作って遊べるというものです。ブロックだけが作品ではなく、ブロックを中心の袋に納め(丸いふたをあけたら出てくる)遊べる5角形テーブルと5角形イスも全部作品。
テーブルには穴があいていて6mm棒をさしてブロックを立てられるようになっており、イスもつなげられるようになっています。遊び方説明の冊子も作られていて内容もセンスよくまとめられているという事です。ふむふむ、的確な説明でその様子がよく分かりました。しかし、これは具体的にその形状を聞けば聞くほど、実際に自分で遊んでみたかったですね~。さて、ここからは木のおもちゃ作家・松島さんの講評。
先月、『森のりんご』発売を記念して、打ち出した『森のたまご+森のりんご・ゼブラウッド』の特別価格セットでしたが、想像以上に反響があり、沢山のご注文をいただきました。お陰で早々にゼブラウッドの『たまご』と『りんご』が品切れになりつつあり、予定よりも早めに販売終了となってしまいそうです。まだ購入されていない方で、購入を検討されている方は、この機会に是非お早めに御注文下さい。在庫がなくなり次第この企画は終了とさせていただきますのでご了承下さい。
新商品を作るたびに周辺から聞こえてくる「(こんなもの作って売れる見込みありますか)大丈夫ですか?」の声。最近はそれが、自分らしい商品が出来た!という事の確認のサインのようにも聞こえています。モノは考えようで、周囲から「これは売れる!」なんて太鼓判を押された日には、偏屈大王としては発売を延期して、改良しなければなんて思ってしまうのです。いつも言っておりますが、万人受けするような商品など作る能力もありませんし、あったとしても作る気もありませんが。
100人中たった1人に心にズドンと届くような商品を作りたい!言うと、それでは商売にならないと諌められ、マニア商品と軽んじられ、変わり者と呼ばれます。かつてはそれに激しく異を唱え、ものづくりの本懐を口角泡を飛ばしながら論じたものですが、最近は「まあ見ておいて下さい・・・」とすっかり悟りの境地。自信があるとかそういう意味ではなく、自分が納得のいくもの、自分が惚れ込んだものが出来れば、それでよし!世間の評価は耳に入らなくなりました、決して傲岸不損という意味ではなく。
同じ嗜好の方が全国にも沢山いらっしゃる事が分かってきましたので、あえて自分の意に反したものを作っても、逆に受け入れていただけなくなるだけです。自分の色を殺してまでものづくりをしても仕方がない、そう思わせていただけるのが全国からいただく御注文メール。本日も『ゼブラウッドのりんご&たまごセット』10組が青森県へ巣立っていきました。合わせて「森のこだま」も、少しずつ全国各地の同じ嗜好をお持ちの方の元へお届けさせていただいております。感謝、感謝!
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