森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20120723 1私の名前がごくありふれた名前であれば、ここまで自分の名前のルーツに固執する事も無かったでしょう。今までの人生で「照国」の名を持つ方と直接お会いした事はありませんが、面識はないものの木材業界で「照国」の名を持つ社長が全国に少なくとも2、3人はいらっしゃるようです。いつの日にかお会いしたいものですが・・・。では、簗瀬均さんが1年間にわたり、秋田魁新報に掲載された『秋田の生んだ横綱 照國物語』を、作者の簗瀬さんのご了解をいただいたうえでご紹介。

 

20120723 2・・・大相撲が年2場所の時代、史上最年少の23歳4カ月で横綱になったのが、秋田県湯沢市秋ノ宮出身の照国万蔵だ。入幕後、わずか3年。7場所で横綱になった。しかも69連勝を達成した無敵の横綱双葉山と5回対戦し、3勝2敗。全盛期の双葉山が、同じ相手に3敗したのは照国だけだ。地方巡業でも双葉山は照国に敗れた。照国は全盛期の双葉山に一歩も引かず、堂々と打ち負かした。生まれも育ちも秋田の若武者が、天下一の双葉山を土俵中央に転がしたのだ。照国の活躍に地元は大いに湧いた。

 
20120723 3照国の体は柔軟で、テンポよく動き、取り口もリズミカル。餅のような色白の肌が、相撲を取るたびに桜色に染まった。その様子は「桜色の音楽」と形容された。観衆は照国に酔いしれた。まさに「絵になる相撲」だ。人気の点では双葉山をしのぐほどで、誰もが愛する時代のヒーローだった。「相撲の天才」とも呼ばれた。土俵に腹がつくほどの低い立ち合いから相手を攻めた。低く攻められた相手ははたくが、照国は前に落ちない。子どもの頃、蚕の餌になる桑の葉っぱを朝夕、山に採りに行った苦労が強靱な足腰を育んだのだ。

 

21020723 4前さばきがうまく、差せば重心の低い吊りや寄りをした。自分よりはるかに長身の相手が高々と宙に浮いた。横綱在位、満10年。幕内通算成績271勝91敗。関取勝率74・2%は歴代7位。三役になってからの勝率は双葉山の86・7%に次ぐ81・3%で歴代2位。強い横綱だ。だが照国は、もともと勝負師ではなかった。争いを好まず、内気で温厚な人柄。力士になるのを嫌い、時間があれば勉強したり、読書するおとなしい少年だった。明日第三話に続く・・・。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2012年7月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
Scroll Up