森のかけら | 大五木材


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20120709 1松山と久万高原町をつなぐ三坂道路が開通してもうすぐ4ヶ月が経ちます。それまで月に1、2回は久万まで行っていたのに不思議なもので、開通以後なかなか久万に行く機会がありませんでした。先日久しぶりに仕事で久万に行く用事があり、御坂トンネル初体験!上りはそれほど勾配を意識しませんでしたが、帰り道はさすがに200m以上の標高差を一気に下る山岳道路である事を体感させられます。松山の北部に位置する弊社にとって、三坂の時短よりも市内の道路の混雑の方が深刻・・・。

 

20120709 2さて、久万高原町で主要目的を果たした後は、日頃から県産製材品を分けていただいている大孝(たいこう)木材さんの製材工場へ。愛媛木材青年協議会の会員でもある大野孝泰君㊧と親父さんで国産材の注文挽き製材を営まれています。ベテランの親父さんは当地でも有数の目利きの達人で、主に化粧柱や造作材などの役物を挽かれていますが、どの原木のどこをどう挽けば最適な材が取れるかを瞬時に見極める眼力の持ち主。原木の中に眠っている「価値」を最大限に引き出せる職人さんです

 

20120709 3しかし近年、その眼力の出番が激減している現実があります。一般建築木材の中において、杉・桧の原木から引き出せる最大の価値としては、和室などに使われる節の無い(無節)化粧柱がありますが、和室の急激な減少とともに、建築現場から徐々に姿を消していきました。寿司でいえばトロに当たる化粧柱、特に3方無節や4方無節(3面、4面が現わしになっているモノ)は、その中でも大トロで、材価を引き上げていました。カッパ巻きばかり注文されていたのでは寿司屋さんもやってはいけません。

 

20120709 4久万高原町の柱材が挽けるような原木は、40~50年生のよく目が詰まっていて(年輪を重ねた)、素性もよい良質なもので、柱材として最適な素材なのですが、残念ながら現在の建築状況を考えると、化粧材が短期間で復活する状況にはありません。奇跡の復活を願うよりも、その良質な原木の中に眠る別の「価値」を探す事が急務です。板材に挽けばこの光沢と艶。写真の杉は㊧挽きだちの生材ですが、乾燥すれば綺麗な赤身に変身します。この美しさが正当に評価される、建築分野の枠を超えた「新しい用途」を探し出そうと奮闘中。孝泰、緒に探そうぜ!




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