森のかけら | 大五木材


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20120705 1野球と木の関係については、今までにもこのブログで何度か触れてきましたがイメージしやすいのは木製バットでしょう。ここまでいまひとつ本調子の出ないマートン選手ですが、2年間200本のヒットを打ち『打ち出の小槌』ともてはやされました。そのバット『オールドヒッコリー』については、それが樹種名ではなくバット製作会社の会社名であることをご紹介しましたが、少し前に本物の『ヒッコリー』に問い合わせが殺到した時期がありました。音楽家計の雑誌でヒッコリーの家具が取り上げられた影響のようです。

 

20120705 2ヒッコリーの挽き材の在庫はあったのですが、倉庫の奥深くに積み上げられ、雨が続く空模様で引っ張り出すにも手を焼きました。楽器に使われるので少量の問い合わせばかりだったのですが、加工までなかなか手が回らず、沢山の方にご迷惑をお掛けしてしまいました。HPの『ちょこっと端材』の最初の頃にアップしたヒッコリーを見つけていただいてのお問い合わせだったのですが、あくまで端材。希望明細を注文で挽く、削る、加工するのとは価格・納期ともに大きな差が生じます。

 

20120705 3倉庫の奥には、あまり出ないモノ(それでは困るのですが・・・)、手前には頻繁に動くモノを積み上げているのですが、手前から順々に売れていくなんてうまくはいきません。雨が続く時に限って、奥の方の商品に声がかかかる、世の中そんなものです。挽き板の場合、これと思ってめぼしをつけて出してみても、実際に削ってみると偽芯があったり腐りや虫穴があったりと意に反することもしばしば。荒挽きして時間が経過しているものは表面の汚れや日焼けなどで正体が分かりづらいのです。

 

20120705 4ヒッコリーは、『今日のかけら』でも一番最初に取り上げるなど個人的にはとても興味のある木です。クルミ科の中で最強の硬度を誇るヒッコリーですが、その知名度の低さから、建築分野においてお客さんの方からご指名をいただく事はほとんどありません。こちらからご提案させていただく樹種としてはしばしば『隠し球』的な存在で登場させるものの、ヒッコリーがどういうものか想像できない状態ではなかなか選んでいただくのも難しいところです。クルミの仲間というと、どうしても柔らかい『オニグルミ』の触感と、『ブラック・ウォールナット』のこげ茶のグラデーションのイメージが先行してしまうようで、ヒッコリーまで辿り着くのが難しいようです。当日、マートンがヒッコリー社製のバットを使っていたかどうか、そこまで確認は出来ませんでしたが、4回には1点を加点するタイムリーヒットを放ってくれました。

 

20120705 5誤解があるといけませんから再度確認ですが、マートンのバットは『ヒッコリーの木』ではありません。『オールドヒッコリー社』社という名前のアメリカのバットメーカーが作った『ハードメープルの木』です。しかしヒッコリーもバットに使っても大丈夫なくらいの強度を有する木で、その粘りと優れた弾力性からかつてスキーの板としても利用されていました。辺材はほぼ白色ですが、心材には茶褐色から赤褐色まで複雑な色合いが現れます。さて肝心の試合の方は、マートンの打点の甲斐も無く・・・。結末は明日へ




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