森のかけら | 大五木材


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20120724 1昭和の名横綱・照国物語、いよいよ佳境・・・そんな照国が、父の急死や兄の出征など家族の悲運を乗り越えるため、あえて相撲取りの道に進んだ。自分が堪え忍び、母と弟たちを窮地から救おうとしたのだ。息子を不憫に思う母は猛反対したが、照国は泣いて故郷を後にした。だが優しすぎる照国は駆け出しの頃、相撲が弱く、「力士としてやっていくのは無理だ」と親方に破門された。両国橋で途方に暮れて泣いていた照国に手を差し伸べ、家族のように温かく育ててくれたのが、同郷のった

 

20120724 2故郷の母は照国を祈り、わが身に井戸水を浴びる過酷な「願掛け」を行った。「万蔵を救ってけれ。おらの寿命を縮めてもいいから」と寒中でも体に水をかぶった。照国が大病を患って危篤になった時も、母は一心不乱に看病し息子を救った。だが苦労しすぎた母は若くして逝った。照国は「あばぁ。あばぁ」と、亡き母を叫びながら泣いて相撲を取った。病気やケガに苦しみながらも、母を支えに必死に踏ん張り、連続優勝を果たした。照国は故郷の母や家族を支えに、必死に人生を駆け抜けたのだった。照国は語っている。「故郷にいた時が一番の幸せだった」と。貧しくても家族睦まじく、百姓しながら暮らした少年の日が忘れられなかったという…秋田魁新報「秋田が生んだ横綱照国物語」より抜粋。今まで知らなかった横綱照国の物語、読んでいて思わず目頭が熱くなりました。

 

 

20120723 3作者のは、双葉山の好敵手として、照国にもっと光を当てたいものだと結ばれていました。改めて『横綱照国』の人となりを知って身の引き締まる思いです。作者・簗瀬さんは、敵手として一時代を築いた照国にももっと光が当たってしかるべきだと仰っていますが、またいつの日かこの『照国』の四股名を受け継ぐような関取が現れれば、その契機になるのかもしれないと楽しみにしています。出来れば秋田県出身の強い力士とかが受け継いでくれれば理想ですが。

 

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その強さを表すエピソードをひとつ、昭和15年照国大関の頃、本場所を観戦した作家・太宰治がその強さを評し「上品の人柄のようであります。本当に怒って取り組んだら、誰にも負けないだろうと思いました。」と述べているほど。元来争いを好まないお人柄だったようで、後年日本相撲協会の理事長に推挙され、選挙で1票差まで詰めるものの自ら辞退されるなど、温厚で誠実な人柄は誰からも愛されたということです。作者・簗瀬均さんが腕をふるわれた横綱・照国物語は、多くの方に感動を与えました。

 

20120724 5その資料や写真も数多く送っていただき、拝見させていただきましたが、地元・湯沢の生んだひとりの英雄譚にとどまらず、昭和の大相撲や地元の暮らしや風俗などの歴史書、記録としても大変素晴らしいものだと感銘を受けました。残念ながら今のところ紙媒体として出版の予定は無いという事です。秋田にとどまらず全国の多くの大相撲ファンにも是非読んでいただきたい物語です。横綱照国物語を読み返すにつれ、不遜にもその名を戴いた我が身が恥ずかしくなるばかり。国を照らすような立派な人になれと名付けてくれた親の期待はあまりに高すぎるものの、灯照隅 万灯照国神で横綱の名を汚さぬように精進せねばと思うばかりです。せめてけら王国』を照らす王にはなろうと決意を新たにした次第!両親亡き今、自分の名前のルーツを探す旅は永遠に続いていくのかもしれません。簗瀬さん、嬉しいご縁をありがとうございます。 何度も繰り返し読ませていただきます。

 




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