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★今日のかけら・#065 【鈴懸の木/スズカケノキ(プラタナス)】 スズカケノキ科スズカケノキ属・広葉樹・愛媛産
この時期に街路樹を見て痛々しくなることがあります。それがこちらの『プラタナス』の姿。和名は『スズカケノキ(鈴懸の木)』ですが、名前の由来は文字通り垂れ下がる実の姿が、山伏の着る「篠懸(すずかけ)」に付いている房の形に似ている事からきているとされています。ただし現在は「鈴懸」という漢字の方が一般的に使われています。ちなみに英名のプラタナスは、その葉がとても大きい事から、ギリシャ語で広いという意味のplatysからきています。
そのプラタナスは大気汚染にも強く、日陰を作り温度上昇を抑えるという本来の街路樹の目的に合致した木であったことから、日本だけでなく世界的にもよく街路樹として植えられています。ちなみに並木・街路樹の効用の項目には、「燃えにくい木を植えることで、地震のときの防火効果をはたしたり、根のはりが深い種を防雪・防風林として利用したりしている。」との記述があります。ところが皮肉にも、そのプラタナスの成長の速さが受難になるのです。
プラタナスは、主に夏季と冬季に大掛かりな剪定をされるのですが、昔はなぜこれほどまでに痛々しいほどの丸刈りにしてしまうのだろうと不思議に思っていました。その理由はいくつかあって、大きな葉が落ち葉となって排水溝などを詰まらせる。またはその落ち葉が原因でスリップ事故などが発生することと、その散乱した落ち葉の清掃。あまりに葉が大きくなり過ぎて、信号機などが見えなくなったり、通行の支障になる。害虫の産卵場所となってしまう。
などなどの理由により、早め早めの剪定が実施されているとのこと。風情がある程度ならいいのですが、その落ち葉が原因で事故などがあったのでは本末転倒です。激しい排気ガスをものともせず、グングン成長するプラタナスの生命力が我々人間の想定外だったということでしょうか。相手も命のあるもの、人間の思うようにはコントロール出来ません。ガードレールだって食っちゃいます!愛媛大学周辺では腹ペコのプラタナスを沢山見かけることが出来ます。
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イチョウの生材もまとめて仕入れたので、その辺りはかなり強烈なギンナン匂いがしますが、それではありません。クヌギやナラの生材の渋い匂いとも違う。クスノキの樟脳のかぐわしさでもない。それは、木の匂いというよりよりも・・・ちょっと材木屋では通常匂わないような特別な・・・そう、まるで獣臭!しかも野生の獣の「落し物」のような鼻をつく匂い!これはどこから漂ってきているのかと匂いの源を探ってみると・・・岐阜で仕入れたアフリカ産の『ラボア』! |
普段は一般の方が足を踏み入れることの少ない『製材工場』ですが、先日何気にテレビを観ていたら、その製材工場にスポットが当たった番組が!そう、あのTOKIOの人気番組「ザ!鉄腕!DASH!!」の中で、わが愛媛県松山港の沖合で、無人島を開拓するという新企画「DASH村」。その番組はよく観ていたのですが、たまたまこの数週間分見逃していて、この企画自体は知っていたものの、実際の家造りがそこまで進行しているのはしりませんでした。
番組を観られた方はご承知の通りですが、舟屋の躯体が出来た後で二階の床を張る段になって、その材料を探すために名古屋の西部港へ。ここには世界中からいろいろな原木が入ってきますが、アフリカの原木などはそのほとんどがこの西部港に入港しているそうで、原木に限らず様々な輸入製品も多数集材されていて、紛れもなく日本における世界の木材の窓口、基地です。弊社でもよくここに荷物(フローリングなど)を引き取りに来させていただいています。
番組では、その水面貯木場に浮かんでいる数ある原木の中で、持ち主も分からなくなった長年放置された1本の原木を使う事になり、近くのヤトミ製材さんで挽いてもらう事になりました。そう、あの陸前高田の「奇跡の一本松の保存プロジェクト」を手掛けられた、あらゆる大径木、特殊材にも対応される技術力と情熱溢れる工場(お伺いしたことはないのですが、地元の方からそのようにお聞きしてます)。テレビ画面からもその熱い思いが伝わりました。
ヤトミ製材の加藤社長指揮のもと、樹齢およそ800年、直径1mを超える『ウエスタン・ヘムロック(米栂)』を見事に製材されていくのですが、熟練の職人さんたちの技術力によって原木が板になっていく様子が分かりやすく映し出されていました。まあ編集のリズムもいいのですが、大きな丸い原木に鋸が入り、挽き割られて挽き面が現れる瞬間って、ひと様の原木とはいえどうにも興奮するものです!まあ自分のものであれば祈るような気持ちになるわけですが。
加藤社長のお人柄も画面から伝わって来て、うちの子供たちも「木の仕事」を興味深く観ていました。こういうゴールデンタイムの番組で、変なお笑い芸人が茶化すことなく真面目に製材とか木の仕事にスポットが当たる事って珍しいのではないのでしょうか。しかもそれが難しいロジックや科学的な立場からではなく、TOKIOのメンバーの実体験を通して番組で楽しく面白く、そしてその専門分野に精通したプロの凄味を見せてくれるところが嬉しいのです。
そんな気持ちで番組を観ていたら、原木を挽いてもヤニや割れが出たら使い物にならないという説明の参考画像が出たのですが、それを見て絶句!そういえば数日前に某テレビ製作会社から、家づくりの企画でヤニと割れの画像が欲しいので、弊社のHPの中の画像を使わせて欲しいと連絡がありました。それではそちらのメールアドレスを送ってくれれば適当なものを探して送るからと言ったきりその後連絡が来なかったのですが、まさかこれだったとは・・・!
電話の先での声はかなり慌てていた様子だったので、きっと切迫していて編集の都合ですぐにでも必要だったのでしょう。画像はどこかから探してこられたものでしたが、木の仕事に対してこんな真面目な内容なのだと分かっていたならば、もっと積極的にお受けするべきだったと後悔。実は最近メディアの方々からこういうご依頼多いのですが、その番組名や内容についてははっきりされない事が多く、ついいぶかしく感じてしまうのです。いろいろ大人の事情はあるのでしょうが・・・
製材機を持たない弊社は、原木を購入した際はお付き合いのある製材工場にお願いして製材してもらっています。昔、一時期外材の原木にも手を出したことがありましたが所詮餅は餅屋。数年で撤退しました。その当時は、原木を製材工場に売って、製材所の判断でいろいろな部材に製材してもらい買い戻しす形だったので、「原木を買ってきて挽く」という感覚はありませんでした。今は原木買いする場合は、製材所に賃挽きですべて自社用に挽いてもらっています。
その用途のほとんどがカウンターやテーブルなので、原木の端から同じ厚みで挽き割る『タイコ挽き』をしてもらうのですが、原木があまりに大きいと国産材工場では対応できないこともあり、その際はアピトンなどの外材の大径木を挽いている瀬村製材所さんの製材工場で挽いてもらいます。今回たまたま国産材にしては結構大きな材が手に入ったので、瀬村さんで挽いてもらいます。その打ち合わせに行くと、久しぶりに大きなアピトンの原木が鎮座ましましていました。
目測で直径がおよそ1.5m弱で長さが9m。この1本でおよそ20トン!私が持ち込んだ原木が4トンほどでしたが可愛くみえます。最近なかなか大きなアピトンが入らなくなったと聞いていたので、このサイズのアピトンの原木を久々に見ました。見る限り大きな節も少なく、辺材の白太もわずかで素性のいい原木です。瀬村さんのところでは、アピトンで造船用の船止めや大型車両の荷受けなども挽かれているので、細かく小割せずに大物の用途向けに挽くつもりだとか。
弊社ではアピトンの注文があった場合、瀬村さんで挽いてもらっていますが、アピトンの原木の価格も年々上昇していることもあり、以前ほどではないもののやはり強度があって長物の別注が取れる材として、この周辺では大変貴重で有用な木であることに変わりはありません。近年製材工場の減少(廃業・倒産)に拍車がかかると、巨大な原木を板や角材に変えてもらう製材工場の有難味が骨身に染みて分かります。製材工場がなければ、原木は商品になりません。
設計士さんや工務店さんと新築の家の打ち合わせをさせていただく時に一番楽しいのは、そこに何を使うか決めていない空白の図面にいろいろな木の名前が書かれていく瞬間。お施主さんのライフスタイルや趣味嗜好をお聞きして、材の性質や適性、コストなどを検討しながら材を決めていくわけですが、その樹種名が図面に次々に書き込まれていくたびに気分高揚していきます。いろいろな樹種を使っていただくと、まるで『森のかけらの家』が生まれるようでワクワクします。
今回も打ち合わせの際に、図面が木の名前やサイズなどの書き込みで真っ黒になるほどふんだんに木を使っていただける嬉しい家との出会いがありました。これから建築する家ですが、ほとんど私の提案を受け入れていただき、私にとってもこの近年に無い圧倒的なボリュームで、材木屋の血が騒ぐ現場です!そのお話をさせていただいているのは㈱ジョーコーポレーション宇和島支店さん。赤松支店長以下スタッフの方が『木』に対してとても寛容な考え方をお持ちです。
木のご提案といっても、構造材ではなく床材や壁・天井材などの内装材、階段、カウンター、家具などですが、店舗併用住宅という事もあって建坪自体も大きく、延べ床面積も90坪に近いので内装材や家具だけでも相当な量になります。既に一部の材料については加工や塗装をしておりますが、あるらゆるところに実に多様な材を使っていただいているので、後日改めてご紹介もさせていただきたいと思っています。ただし、この現場だけが特別というわけではありません。
㈱ジョーコーポレーション宇和島支店さんでは、内部に無垢材を使った家を全面的に押し出すという事で、新たに『森の家』ブランドを立ち上げられました。〔世界の無垢材・厳選した逸品の家づくり〕と銘打ち、内装材・家具などを中心に、弊社からも適材適所のご提案をさせていただき、木を愉しめる家づくりをしようというものです。こういう取組みの多くが、県産材や地域材というくくりが多い中『世界の木』と視野を広げていただけているのがありがたい。
そのお陰でこちらも多様な提案が出来ます。いろいろなお考えがあろうかと思いますが、木に着色せずに地肌の色合いを生かして使おうと思うと、県産材・国産材だけでは限界があります。幅の広い材や長尺材を沢山使うおうと思うと総じて割高になってしまいます。どちらがいいかというよりも、使い方のバランスだと思っています。選択肢は多い方が面白いものが出来上がるので、後はその適性をいかにきちんと見抜いて無駄なくセンス良く使いこなすかという事だと考えています。ただし「世界の木」ですから、当然日本の木だって対象になりますので、今回も『山桜』はじめ国産の木も沢山使っていただいています。またこの企画を記念してこちらのノベルティも製作させていただきました。『森の家』、宇和島より動き出します!
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