森のかけら | 大五木材


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木材市の話の続きです。市の当日は早朝からのスタートで、そのスピードも速く、いちいち迷っていては勝負になりません。市というものは、とりあえずの大まかな相場といううものはあるものの、あくまでもその日の価格を決めるのは需要と供給のバランス。その日に、その材を欲しいと思う人が多く集まれば、必然的に競り上げられて相場以上の値段になってしまいすし、たまたまその材を狙っている人がいなければ、思惑以下の値段で仕入れる事も出来ます。それが市の醍醐味

 

平野木材さんでは世界中からいろいろな樹種を集められているので、買う買わない別にその材を見たり触れたりする事が出来るので、私にとっては非常にありがたく貴重な場です。挽いた板材と合わせて、その板の元の姿である原木の競りも行われるため、土場には大きな原木も沢山横たわっていますが、板と原木『親子』の姿を同時に見る事が出来るのも大変ありがたく、『今日のかけら』で世界中の木の画像を集めているカメラ小僧としては桃源郷のような場所なのです

 

倉庫の方には、決して私のような零細材木屋が手を出せない高級高価な超特大サイズの耳付きの一枚板が鎮座(いや、屹立)ましましていらっしゃいます。全国に名だたる大手の材木屋のバイヤーの皆様が競り合われるスペシャルゾーンですが、身の丈と金庫の中身を知る私としては、ここまでくると興味も関心もすっかり薄れてしまいます。ほお~っ、こんなサイズがこれだけの価格で取引されるのかと参考にはなるものの、その後これらの板は様々な人の手を介在して世に出ます。

 

20150915 4なので最終的な小売価格はどれぐらいになってしまうのか?そこからる類推して自分の小売価格がどれぐらい適性なのかを考えるひとつの物差しとかにはなったりするものの、マーケットが違い過ぎて遠目で眺めるばかり。私は、自分だったらこれぐらいの値段で売れるという自信がある価格から逆算して仕入れ価格を弾き出しているので、ある意味相場はあまり関係ないといえば関係なくて、世間では低評価でなんでそんな木を買うのか?と思われる木でも買う事は結構あります




心配された台風も逸れて雨もすっかり上がった市場の中で、館長こと村本社長と下見開始。残念ながら都合で明日の市日本番には参加できないため(この日の最終便で帰らなければならいよんどころない事情があるので)、めぼしいと思う材を細かくチェック。自分で値踏みして落札希望の価格をメモっていきます。市は早朝から始まり、セリの順番は木に書いてある番号順なので、1番から順に材を見ていくのですが、この辺りは小幅で価格も手頃な私好みの木が並びます。

 

一緒に1番から順に材を始めたのに、大物狙いの村本さんはドンドン進んでその姿は随分遠くへ。仲良く一緒に市場に来たからと言っても、当然ながら狙いが同じというわけではありません。まあ一部の材は被る事があっても、基本的に小物で多品種狙いの私とはチェックポイントが違ってもいますが、材木屋にはそれぞれに仕入の判断基準があって、サイズを優先してとにかく希望サイズ以外には無関心な人、樹種を絞り込んでいてその樹種だけ限定して仕入れる人などさまざま

 

私は基本的には小物狙いですが、お気に入りの材があればテーブルサイズも買いますし、圧倒的に広葉樹狙いですが、稀には針葉樹にも手を出します。お気に入りの材があればテーブルサイズも買い。国産材でも外材でも躊躇はありませんし、大きな傷があろうが、ザックリ割れが入っていようが、私の物差しでレアな樹種であれば買います。『森のりんご』や『モザイクボード』をはじめ、細かく割って使う出口はいろいろと取り揃えているつもりですので、最終的にはかなり小さな材までガッツリ料理する事が出来ますので。

 

また材を値踏みするスピードも個人差があって、いくらぐらいなものかと腕組みして悩む人もいれば、直感でこれ以上の値段ならいらない、とボーダーラインをキッチリ決めていて、サクサク値付けしていく方もいます。市場の近くにいてしょっちゅう顔を出せる人ならいざ知らず、遠くは愛媛からの参加者としては、折角来たからには運賃分が浮くぐらいは買わないとわざわざ来た意味も無いので、ダボハゼのように何にでも喰いついて、欲しい材については価格も迷う迷う・・・。




そう、金沢ナンバーの車は『館長』こと(株)ムラモト村本喜義社長。翌日が各務原の平野木材の市日という事で、本日は午後から市の下見に行くのですが、一緒に行く予定だったはずが急遽仕事で下見に来れなくなった大阪の橘明夫君の機転で、金沢から南下される村本さんの車に同乗させていただく事になりました。これも全国木材ネットワークの恩恵!実はこの日は、関東に記録的な被害をもたらした台風18号が中部地方にも上陸するという情報が入っていて天気が心配だったのですが、

 

予想通りの進路だと帰りの飛行機も飛ばないのではないかと心配もしていたのですが、コースが予想よりも東に逸れて、このあたりは風こそやや強かったものの、激しい雨が降るという事もありませんでした。郡上八幡から各務原に向かう道中、村本さんとはずっとあれこれ木の話。能登ヒバのこと、金沢の事、広葉樹の事・・・・実はこういう時間って、なかなか取れるようで取れないもの。お互い木青協に所属していたのですが、現役の頃は接点が無くてこういう機会もありませんでした。

 

たっぷり木材談義を堪能した頃、車は平野木材に到着。その頃にはすっかり雨も上がり、まだ空は黒い雲に覆われていたものの、土砂降りの中の下見は回避できました。天気の事もあってか、まだ下見の人影もほとんどありませんでしたが、早速村元さんとふたりで下見開始。生憎今日の最終便で松山に帰らなければならないので、明日の市日にやって来る橘君に『買いつなぎ』してもらわないといけないので、慎重に材を吟味し、買いそびれのないように大胆に値段をつけていきます。

 

広い土場にズラリと並んだ木材を1つ1つ見ながら、それぞれが欲する材をチェックしていくのでうが、愛媛と金沢と遠く離れてはいても、向いているベクトルはほぼ同じなので、実は狙っている材がかぶることは多々あります。「これ、いくらぐらいで値踏みしてます?」と探り合いはするものの、私の場合最終的な買いの判断は、相場というより、自社にとって何が必要で、どれぐらいの値段で売る自信があるかという事。そういう事なので、あれも必要、これも必要・・・・汗。




20150912 1さてサンプル体験をしてしばらくの間、郡上八幡駅である方をお待ちしていました。すると駅の待合で椅子に座って次の電車を待っていた地元のお婆さんが声をかけてきてくれました。どちらから?と訊かれたので、愛媛ですと答えたのですが、なぜか姫路に聞えたようで、「この前立派な白いお城が完成した所よね〜」。すぐに訂正して、しばらくは和やかに話を続けていましたが、また「姫路は行ったことがないから」と。この辺りからだと、四国の4県どころか姫路も愛媛も一緒くたなのかも?

 

20150912 2愛媛に住んでいれば岐阜や郡上の位置関係もままならないのと同じことでしょうが、お婆さんに愛媛といえば何か思い浮かびますかと尋ねたら、速攻でミカン以外は思い当たらないと・・・。その地域と何の関わりも無い方にそこをイメージするものが1つでもあるのが凄いのか、1つしかないのが悲しいのか複雑な気持ちに。更に「愛媛から何しにこんな所まで?」と訊かれたので、「各務原の市場に木を買いに行く途中」と答えると、四国にも沢山木はあるのに・・・と。

 

20150912 3冬になると駅の周辺ですら膝上まで雪が積もるのに、こんな所まで木を買いに来るなんてとんだ物好きみたいな事を言われて、ハッと我が身を見渡せば、チノパンにTシャツというおよそ材木屋らしからぬ姿に、木工作家か何かと勘違いされたかなと・・・。そこで電車が来たので、お婆さんに別れを告げました。まだ少し時間があったので駅に併設してある、国鉄時代に実際に使用されていた鉄道関係の器具などが展示された『ふるさとの鉄道館』というミニ資料館を覗いてみると、

 

20150912 4そこにはかつて栄華を誇ったであろう駅の輝かしい歴史の一端が誇らしく飾られていました。駅舎そのものも、今では懐かしい木造でしたが、この辺りはかつて客はもとより奥美濃の豊富な木材の搬出や物資の輸送にも大きな役割を果たしたそうです。全国に名高いブランドである『東濃桧』は、このこの近くで産出され、中京圏などに供給されてきたそうですが、この郡上駅もその一端を担ったのでしょう。感慨深く資料館を見学していると、そこに金沢ナンバーの車が一台!明日に続く・・・




郡上ものづくりプロジェクトの皆さんとの楽しい交流会の翌日は、えひめのあるくらしメンバーは旅館で朝食を済ませた後、それぞれの次なる目的地に向かって別れました。私は昼から各務ヶ原の木材市場に行く事にしていたのでそれまでの時間、郡上の街並みを散策。郡上と言えば有名なのは、食品サンプル。郡上とのご縁が出来るまで私も知らなかったのですが、郡上八幡は商品サンプルの生産量日本一で、全国シェアのおよそ60%を占めている食品サンプル王国

 

   それは、食品サンプルの産みの親とされている岩崎瀧三さんがここ郡上八幡の出身という事で、郡上に商品サンプルを作る工場が増え、いつの間にか全国に名だたる地場産業になったそうなのです。町の中には、食品サンプルをストラップなど加工した商品を販売しているお店が幾つかありましたが、少し時間がありましたので郡上八幡駅に向かう途中にあった『サンプルビレッジ・いわさき』さんというお店に立ち寄ってサンプル体験できるお店に立ち寄ってお土産を購入。

 

体験はしてみたかったものの、家族連れやらカップルなどがいたらさすがにいい歳をしたオッサンひとりが喜々としてサンプル作りに興じるのもどんなものかと二の足を踏むところでしたが、たまたま私以外にお客さんがいなかったので、これ幸いと話の種にサンプル制作の体験もしてみる事にしました。スパゲッティやラーメンや蕎麦など心惹かれる大型メニューもあったのですが、この後完成品をずっと持ち歩く事も考えてコンパクトな天ぷらセットとレタスをセレクト。

 

まずはスタッフの方がお手本を見せてくれます。いつもいつもされているという事もあってさすがに手馴れていて鮮やか。溶かした蝋をぬるま湯の中に入れて、衣を作ったり、緑色の蝋を薄く延ばしてレタスを作るのですが、よくテレビでタレントが挑戦しているまさにアレ。傍で見ていると簡単そうに見えるものの、見るとやるでは大違い!頭でイメージするほどに蝋も広がらず、次こそはと思っているうちに楽しいひと時は終了~♪

 

初めてにしては上出来ですよ〜なんて慰めていただくものの、スタッフの方の見本と見比べると天ぷら職人の腕の未熟さが一目瞭然。ちょうど別のお客さんがいらしたのですが、私独りだったらもう1回チャレンジしてしまいそうな勢いでした。明らかに衣のぶ厚い天ぷらとナチュラル感のないパセリ。不出来なサンプルながらも愛着は湧きます。日頃は業務的にフローリングなどのサンプルを作っていますが、サンプルにこれだけ心が惹きつけれたのは初めての事。

 

いや、そう思うのはその作業がルーティンとなっている私ばかりの事で、夢のマイハウスを建てようと思われている方にとっては、その夢の我が家の憧れのフローリングの断片。その小さなサンプルにもきっと様々な熱い思いが向けられているはず。たかがサンプル、されどサンプル。このサンプルづくり体験を経験して、自分が日々送り出している木のサンプルについても少し気持ちが変わってきました。何気ない小さなサンプル1枚だとて、愛おしい大きな夢の断片(ワンピース)




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