森のかけら | 大五木材


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木材を仕入れるのは木材市場ばかりからではありません。全国の製材所、木材問屋、材木屋、商社など木を扱う業態はさまざま。弊社のように、針葉樹から広葉樹まで国内外のあらゆる木を扱う店にとって、材を仕入れるネットワークこそは命綱!輸入材の場合は特に、地域や樹種によって専門性が高いため、中には特定の1種だけを専門に扱う会社も珍しくなく、多くの種類を扱おうと思えば、相応の数の取引先を知っておく必要があります。そんな専門性の高い会社から仕入れたのがこちらの木。

この灰褐色に日焼けした姿からは想像できないかもしれませんが、これぞブラジル産の『セドロ』。以前に『今日のかけら』でご紹介しましたが、キューバ葉巻を収納する箱に最適とされることから、『シガーボックスシーダー』の別名もあります。また、かつて南米を多くの地を植民地としていたスペインが、この木を好んで使った事から『スパニッシュシーダー』とも呼ばれます。センダン科の広葉樹にも関わらず、シーダーの名前がつくのはその香りに由来するとされています。

ただ実際に削ってみても個人的には、スギ(シーダー)を想起させるほどの芳香は感じないのですが、どの段階(伐採直後、乾燥工程、加工後等々)での印象なのかは分かりません。主な産地は、中央アメリカ、南アメリカ、アジアなのですが、ラテンアメリカではメキシコの南部から中央アメリカ、西インド諸島、チリを除く南アメリカなどの広い地域に分布しています。熱帯地方においては、日陰を作ってくれることから牧場やコーヒー園、カカオ園などにも植栽されるそうです

成長が早く大きなモノでは直径1m超えるぐらいに成長するものもあるそうですが、近年幅の広い材は少なくなってきて現地でも希少な存在。2001年以降はワシントン条約で保護されている事もあり、今後はますます入手が難しくなってくると思われます。このセドロの板は、この日焼け具合からも分かる通り、入荷後かなり長い年数が経過したもので、乾燥は完璧です。表面の退色もひと削りすれば、マホガニーを少し粗くしたような美しい表情が現われてきます。

写真では表面割れが映っているものの、割れのない良質の材もあります。以前から時々、全国の葉巻の愛煙家から収納箱(シガーボックス)を作りたいので、セドロの板が欲しいという問い合わせを受けますが、それ以外ではセドロという樹種指定で注文が来ることはまずありません。そのため回転率は悪いものの、今後の供給を考えると無理してまで売る必要もないかなと(そんな事ばかり考えているので、どの材も異常に足が遅いのですが)。この板については後日もう少し詳しく吟味してみます。

 




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