森のかけら | 大五木材


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20120721 1今月3度目の坊ちゃんスタジアムでの野球観戦。10年ぶりに松山でのNPBオールスターゲーム開催を観に行きました。ある事で接点が生まれると、次から次から身の回りに、それに関係性のある事象が続々と現れるのは「マーフィーの法則」?前回観戦した「阪神VS広島」戦は、天候の具合もあって、客席にかなり余裕があり乗用車でも充分駐車が出来たのですが、チケットが完売したオールスター戦はアナウンスに従い、公共機関・電車とバスで球場に向かいました。

 

20120721 2普段はもっぱら乗用車での移動ですので、電車やバスが新鮮。飲酒運転の心配もなく試合後のお酒が飲めるのもありがたい限り。ほぼ満席の球場で席を探してウロウロしていると、友人知人に次から次に遭遇。友人観戦率がもの凄く高かったようです。以前にも触れましたが、四国アイランドリーグ出身の角中選手(ロッテ)も選出され、パ・リーグの2番として『故郷』に錦を飾りました。望まない夢は実現しないを実践、このまま首位打者を獲得していただきたいものです。

 

201207213前日は京セラドーム大阪、明日1日中休みがあって翌23日は盛岡にてオールスター第3戦が開催されます。3試合もあるお陰で、こうして松山という地方球場でも生のオールスターゲームが観戦できるわけですが、選手・関係者はさぞ大変かと心配してしまいます。野球に限らず、大相撲でも地方巡業が増えると、怪我などのリスクを心配する声も出てきます。皮肉にもオールスター開催中に、来年3月に開催予定の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加が発表されました。複雑・・・

 

20120721 4スポンサー権やライセンシング権などの「大人の事情」があるようですし、プロ野球選手も個人経営ですから、保障のない怪我に過敏になるのは仕方ありません。私が子供の頃、オールスター戦といえば、文字通り綺羅星のごとくスター選手が集う華やかな舞台で、江夏の9連続三振など伝説の生まれる場所でもありました。敵対するセとパの交流戦も常套化し、リーグを超えた対決の新鮮味もやや薄れ気味。情報が出すぎてしまうと、夢にリアル感が出来て伝説が生まれにくい時代です。




20120720 1連日猛暑が続いておりますが、夜になると涼しい風も吹いてきて熱帯夜の苦しみはないのが救いです。これから汗だくの熱帯夜も覚悟せねばならないのでしょうが・・・夏の夜に涼を感じさせてくれるのは風ばかりではありません。家の裏では恒例のミニミニ花火大会が日々開催。炎に涼を感じるのはどういうメカニズムか分かりませんが、わずかな時間ながらも涼しさを与えてくれます。打ち上げ花火のような派手な花火は近所迷惑なのでご法度ですが、線香花火にも子供たちは大喜び。

 

20120720 2四季の気象の境が分からないような異常気象が平常化してしまった昨今、「風物詩」なんて言葉もそのうち死後になってしまうのでしょうか。隣近所が密集した団地では花火をすることもままならず、砂利敷きの資材置き場は子供たちにとっても格好の「花火場」なのでしょう。近所のちびっ子たちが集まってのミニミニ花火大会が、子供たちにとっての「夏の風物詩」なのかもしれません。子供たちも次第に大きくなり、こうして無邪気に花火に興じるのもあとわずかな事です。

 

20120720 3木にとってはタブーとも言える炎ですが、小さ炎を見ていると何だか切ないような哀感を感じるのはなぜでしょうか。一瞬で消えゆく儚さが人生の無常と重なるせいでしょうか。数十年も生きた木を使って、何十年も使えるものを造ろうとする木の仕事と、一瞬の儚さに思いを凝縮させる花火の仕事、対極のような位置関係にあるものの共通するのは「楽しませたい」という思い。記憶にしかとどまらない一瞬の輝きは、その時の笑い声や歓声とともに記憶され増幅を繰り返し美しい思い出に昇華します。

 

20120720 4この場所で何年も何度も繰り返したきた「風物詩の美しくも楽しい思い出」、それが懐かしく感じる時には子供たちはもう子供ではなくなっているのでしょう。線香花火に無邪気に笑う下の双子も小学5年生、あと何回(何十回?!)花火に興じれることかとしみじみと考えてしまったセンチメンタルな花火でした。翻って、どれだけ人の心に届くようなモノを木で作っているか、これから作り出せるか、数十年生きたという『記憶を重ねた素材』に甘えていなかったろうかと反省しきり・・・。




20120719 1昨日に引き続いてつて雪男・イエティの話です。私にとっての「雪男体験」は、まだ童心の頃、ウルトラマンに登場してきた冷凍怪獣「ギガス」㊤や、伝説怪獣「ウー」㊦(プロフィールでは新潟県飯田山の奥深く)です。今の子供たちからすればなんともチープな造りでしょうが、昭和40年代の少年の心には圧倒的なビジュアルと存在感を持って、おどろおどろしさとともにその異形は脳髄に刻み込まれました。恐怖と興味で心を揺さぶられた多くの少年は、それからずっと心の奥で雪男・イエティを飼い育ててきたのです。今では誰もが笑いの対象としか感じない、青臭いほどの「浪漫」が少年の冒険心の確たる拠り所となった時代があったのです。ゆえに今回の発表は残念でなりません。それがチベットヒグマと結論づけられたことで、ひとつの伝説が幕を閉じました。

 

20120719 2いや、待て!もしかしたらこれは、ホンモノのイエティを発見した研究家の方たちが、イエティを保護するために打ち出したカモフラージュでは!研究者たちが己の研究スタンスに逆らってまでも、怪物をこの世に残すために取った行動だとしたら、敬服に値します。そうか、きっとそうに違いない!イエティへの過剰なる愛が、浪漫が科学を超越したのかも!謎は謎である事に存在意義があるのであって、解明する事が必ずしも幸福になるわけではないという事は、7000年の「お墨付き」を戴く屋久杉が証明しています

 

20120719 3UMAというわけではありませんが、そのチベット産の『チベット桧』も謎多き(単なる私の怠慢ですが、敢えて謎と・・・)木のひとつです。私の語学力の無さから、『森のかけら240』最終選考から漏れてしまいました。アカデミックな木材図鑑を目指していない(目指そうにも能力が無いのですが・・・)とはいえ、木の楽しさを知っていただく指標として『解説書』を付けておりますが、チベット桧については私の力不足でデータを取り揃える事が出来ず、不本意ながら『森のかけら240+(プラス』という事で解説書の末席を汚す結果に・・・

20120719 4材料はあるのに『かけら』として販売できないというもどかしさ、既に『かけらサイズ』となったチベット桧が気の毒。そこで、このイエティ騒動にちなんで「チベット・雪男・UMA」などにちなんだ「5かけら」を超強引に製作してみようとも思ったのですが、ピントを絞り込みすぎて挫折。未確認生物を簡単に俎上に載せようなどとは愚かな考えでした。もう一度基本から勉強し直します。目に映るものさえ不確かな時代、もしイエティの死体が見つかったとしても否定派はその存在を認めることはないでしょう。新しい事が発見されたり、作られたりする事が都合の悪い人間は沢山います。挑戦する心を失った時に人は衰え、守りに入ります。私は生涯、見果てぬUMAに胸躍らせる少年の心を持ち続けたいと思っています。人が浪漫と冒険心を失わない限り、イエティは心の中にもチベットの山奥にも生き続けるのです!




20120718 1先日の新聞で、『ヒマラヤ雪男、正体はヒグマ』というUMAファンには心胆を寒からしめる記事が掲載されました。各種メディアでも取り上げられていましたが、合成写真などの悪意ある捏造と違い、多数の目撃者が存在する未知の生物を、「見間違い」と結論けて報道するということは、かなり珍しい事なのではないでしょうか。それだけ、調査されたデータに信憑性があるという事なのでしょう。「以前からヒマと認識していた」との現地住民のコメントもありましたが、UMAにとっても棲みづらい世界になりました・・・。

 

20120718 2研究者の方の『偉業』を讃える一方で、この発表が一体誰のためになるのか、考えてしまいます。もともと原住民が売名目的で、怪物を作り出したわけではなく、1832年にイギリスの登山家が偶然撮影した大きな生物の足跡を、地元住民に確認したところ、目に見えない動物『イエティ』(現地の言葉で「岩場の動物」の意)のものであると言い伝えられていて、それをイギリス隊が論文で発表。さらに現地の証言を基に雪男の想像図を描き、世界は「東洋の神秘・雪男」を熱狂的に受け入れました。

 

20120718 3しかし、ヒマラヤの他の地方では昔からイエティをチベットヒグマと認識していたとも言われていて、イギリス探検隊の大いなる「誤解」が作り出した怪物でもあったのです。聞き取りをしたシェルバの民族は、チベットヒグマの存在を知らなかったというのですから無理もありません。まだまだ地球が未開の地を沢山有していた時代、妄想がイメージを膨らまし雪山に棲む謎の生き物を産み落としたのです。しかし浪漫はやがて、他の多くのUMA同様に、資金調達や売名目的に利用される運命を辿ります。

 

20120718 4イエティの正体がヒグマだと気付いていた登山家たちもいたようですが、「シェルパ民族の信仰を壊したくない」と公表しなかったとか。その「優しさ」がUMAを近代にまで生きながらえさせてきた大きな要因です。これだけ科学技術と情報が進歩した時代、UMAが生き残るには相応の覚悟が必要になります。研究者の方の目的は謎の解明でしょうが、謎が謎でなくなった時、研究の目的そのものの消失でもあります。謎を生活の糧にする人が沢山いる限り、UMAは地上に存在するのです。




今日のかけら・♯092【ハリエンジュ/針槐Black Locust  マメ科ハリエンジュ属・広葉樹・愛媛産  

 

森のこだま』に入っている愛媛県産材の樹種の中に、マメ科の広葉樹『ハリエンジュ』があります。漢字で書くと『針槐』ですが、一般的には『ニセアカシア』の名前の方が通っています。「アカシア」というと日本語のように思われがちですが、実は学名のRobinia pseudo‐acaciaに由来しています。Robinia(ロビニア)という属名は、17世紀初頭に米国からこの木を輸入して栽培したフランスの植物学者ジャン・ロバン (Jean Robin)の名前にちなんで命名されたとされています。種名のpseudo(プシュドウ)は「」とか「まがい物」の意味があります。

直訳すれば「ロビニアの偽のアカシア」という事になります。アカシアそのものは、マメ科アカシア属の総称名です「ニセアカシア(偽のアカシア)」という屈辱的な名前の由来は、明治初期にこの木が日本に輸入され、「アカシア」の名で親しまれていましたが、後に本物のアカシア(ネムノキ亜科アカシア属)が輸入されたため区別する意味で命名されたものとされていますが、学名に忠実に翻訳したとしても「ニセアカシア」となるのですから、元来世界的に名前が混乱しているようです

和名の「ハリエンジュ針槐)」は、若木の時には幹と小枝に幾つもの棘があり、エンジュに良く似ている事が名前の由来とされます。幹が大きくなると枝もなくなるそうですが、これは原産地であるアメリカ東部(オハイオ、イリノイ、ペンシルベニア、バージニア)に生息する山羊に対抗するために身に付けた「自衛手段」とも言われています。土質に関係なく良く育つ強靭な生命力を持った木で、西部開拓時代には新しい町の誕生とともに植えられた事から「パイオニアツリー」の別名もあります。

大きなものになると直系1m、高さ25mにもなる落葉高木で、日本においても成長が早く初期緑化の木として公園や街路樹、並木などに多く植栽されています。花は天ぷらとして食用にもなりますが、材は非常に堅牢かつ重硬で、加工や乾燥は容易ではありません。またねじれや割裂が出やすく、一部はスキー板器具としても利用されているものの、一般的にはほとんど流通していません。材料さえ揃ってうまく乾かせれば、木目も表情豊かでフローリングなどとしても利用可能です。


残念ながらこの辺りでは安定供給が難しく、現在は街路樹などを伐採した木で【森のかけら】などの小物を作る程度しか出来ていませんが、これだけ強靭で土壌改良にも貢献してくれた木をそのまま廃棄するなんてモッタイナイ。そこから生まれたのが『森のこだま・ハリエンジュ』です。色目のコントラストも絶妙で、触感の心地よさも第一級!ニセモノ扱いされた悲しい運命の木ですが、その木言葉は『親睦・友情』。まだ見ぬ可能性を秘めた素晴らしい「本物の魅力」を持った木でもあります。

 




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