森のかけら | 大五木材


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20110329 胡桃(クルミ)がいっぱい①住宅の内装に無垢を使うというと、ほとんどの方が床のフローリングか、壁・天井のパネリングを想像されますが、他にもその用途はたくさんあります。先々日からご紹介しているテーブルAVボードなどの置き家具は勿論の事、玄関の扉、シューズボックス、またそのカウンター、出窓のカウンター、小棚、床の間の地板、床柱、框に落とし掛け、階段(踏み板、ケ込み、廻り階段)、キッチンカウンター、水屋・・・数え上げればキリがありませんが、その多くが合板や貼り物に活躍の場を奪われてしまいました。とことんこだわれば際限がありませんが、無垢のフローリングを使われるのであれば、玄関の框やカウンター、床の間の地板、キッチンやリビングのカウンターなどに無垢を使われるだけでもかなり室内の雰囲気は変わります。それでは先々日から引き続いて、ワンズ㈱さんのF様邸の内装材をご紹介。

 

20110329 胡桃(クルミ)がいっぱい②こちらでは、シューズボックスの天板には『オニグルミ』を幅剥ぎにして、敢えて白太を残して活かしました。この場合、機能性というよりは家全体のイメージを象徴する意味合いが強いです。なので、ここには(にも)結構時間を掛けてセレクトします。多いときには1軒で10種類以上使わせていただく場合もありますが、木をたくさん使っていただくのはありがたい事なのですが、あまり多用し過ぎるとしつこくなり過ぎて、折角の木の良さを逆に殺してしまう事になりかねません。

 

20110329 胡桃(クルミ)がいっぱい③室内に占める木材の割合は、多くてもせいぜい6割ぐらいまでに抑えるべきだと思います。何事も、過ぎたるは及ばざるが如し。むしろ、壁に珪藻土を使うとか、天井に和紙を使うとか、同じ根っこを持つ天然異素材と組み合わせることで、木の良さが引き立てられます。柔らかな異素材に囲まれて、和室の地板に使った『ブラック・チェリー』の赤身がひときわ鮮やかに映えます。木は単独でも相当に「力」がありますので、多用すると全体のバランスを壊してしまうことにもなります。

 

20110329 胡桃(クルミ)がいっぱい④ログハウスのような雰囲気が好きだという方もいらっしゃいますので、そこはあくまでも個人の嗜好や趣味優先でよろしいと思います。今や『無垢をいろいろ使う事を考える』という、その段階で既に珍しい家という存在なのかもしれませんが・・・。ただ木を使うだけでなく、どう見せるかという演出の部分も大事な要素です。階段笠木には優しい色合いの『ヒッコリーを選択。 以前は、家の図面を見ることもなく、設計士さんに言われた樹種、サイズのものを提供するだけの仕事がほとんどでした。

 

20110329 胡桃(クルミ)がいっぱい⑤今は材の選択段階から関わらせていただく事が増えたのでとてもありがたく、材木屋魂に火を注がれる日々です。しかしそれは裏を返せば、昔ほど木材の事に精通した設計士さんが少なくなったとも言えます。ただ自分が齢(よわい)を重ねただけかもしれませんが・・・。右の『ブラック・ウォールナット』のカウンターと合わせて、『クルミトリオ』の完成です。施主さんを交えてそこでの暮らしを想像しながら、あれこれ木の物語をお話させていただけるのは、とてつもなく楽しい時間です。「ありがとう」の聞こえる仕事は、本当にありがたいです。




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