森のかけら | 大五木材


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ウェンジの原木を挽いた当時は、鉄のように重くて動かすこともままならない状態でしたが、天然乾燥といえども10年以上も経過すればさすがに水分もすっかり抜けてしまったようで、このサイズを独りで担げるように。まあそれでも肩に食い込むズシリ感はさすがですが・・・。その後、各地の木材市場で何度かウェンジの板も購入しましたが、自分の中ではこの初めて買った丸太のウェンジから挽いた板に対して特別の思い入れがあります。ではこの板を削ってみます。

 

写真の手前側を見ると、板目と反対方向に横筋のようなものが見えると思いますが、これは製材した時の鋸目の後。そこをベントサンダーで粗く磨いたのが端の方ですが、手前のぼけた黒い砂塵のようなベールの下から、白と黒のメリハリの効いた美しすぎる杢目が飛び出してきました。想像は出来ていたものの自分でもちょっと感動!あくまでも杢の美しさを確認していただくために削ったもので、粗削りですがそれでも充分にブラック・ビューティーの一端を伺える事ができます。

 

鶉杢のように緻密で雅趣に溢れた杢を見ながら、嗚呼やっぱり自分はこういうテイストの木が好きなんだなあと再確認。ゼブラウッド然り、ベリ然り、ボコーテ然り・・・。やや黒味が赤褐色を帯びているように思われると思いますが、恐らく照明の具合や、削りたてのためで、この後やや落ち着いてしっかりした黒味になっていきます。観て分かる通り、板幅に比べて杢の割合は少ないので、この板を使う場合はなるべくこの板幅のまま使っていただく事をお薦めします。

 

一方で柾目部分は規則正しく年輪幅が均一に整然と並んでいます。これはこれでウェンジという木の上品さを物語っています。あまりに目が細かいためある程度大きな面積で材を堪能していただきたい。こういう木の端材が少し入るだけでも、雰囲気が随分変わるので『モザイクボード』には加えたいのですが、なかなか端材が発生せず。さすがにこの板の端っこをカットしておこぼれをいただくという勇気はありませんのでウェンジの端材、慢性的不足状態。続く・・・




本日もウェンジの話です。私は個人的にこの木に『ブラック・ビューティー』というキャッチコピーを与えていますが、漆黒の中に現れる幾何学的な美しい縞柄はそう呼ぶずにはいられないのです。昨日、このウェンジに特徴がよく似た木として、同じアフリカ産のパンガパンガという木の事をご紹介しましたが、他にも唐木の中でも三大銘木とされる『紫檀・黒檀・鉄刀木(タガヤサン)』のタガヤサンがこのウェンジと雰囲気がよく似ています。共に同じマメ科の木です。

 

 タガヤサンは、主にタイ、ミャンマー、インドシナなどの東南アジアに分布している木ですが、ウェンジに比べると日本では圧倒的に人気が高くて、木の事をよく知ら無い方でも『紫檀・黒檀・鉄刀木』という言葉だけは知っている方も多く、その名前がつけばそれだけで価値が高くなるほど、銘木界の中ではネームバリューがあります。それで、ウェンジを漂白し退色させてからタガヤサンと称して、床柱や仏壇、家具などに使って高値で販売する悪徳業者もいるほど

 

さて、ウェンジに話を戻しますが、現在のコンゴ共和国がまだザイール共和国と呼ばれていた頃(1991年から1997年まで用いられていた国名)に、ザイールから日本に輸入されたウェンジを原木買いしたことがあって、その後地元で板材に製材して天然乾燥でずっと乾かせてきました。なにしろ気乾比重が0.8〜0.95という事なので、とにかく重たい!割れは出にくいのですが、しっかり乾かせないと収縮が大きいので、とにかく寝かせることに。さすがにもう充分!

 

長さ3mで、直径はおよそ900㎜程度の原木でしたので、45~50㎜低度の厚みの板に挽きましたが、今までに数枚は家具として販売しました。そのうちの1枚がこちらの。もう充分乾燥しているので、倉庫のよく見えるところに置いておけば、沢山の人に観てもらえるのにと思うのですが、その重さゆえなかなか簡単に動かせず・・・。それでも思い切ってそのうちの1枚を倉庫に立て掛けて展示する事に。続く・・・




今日のかけら・#137 【ウェンジWenge  マメ科・広葉樹・アフリカ産

 

 

 

 

 

 

 

20150903 1随分前の話になりますが、東京からお電話で「ベンゲはないのか?」との問い合わせがありました。その当時は何の木の事を指しているのかよく分からなかったのですが、実はそれがアフリカ産のマメ科の重硬な広葉樹『ウェンジ(Wenge)』のフランス語読みだった事を知ったのは、かなり後になってのことでした。その頃はまだインターネットも普及してなくて、そういう事は木材図鑑などの文献で調べるか、よく知っている先輩に尋ねるかしかなかった時代でした。

 

20150905 2当時でもウェンジの在庫は少しだけ持っていたものの、ウェンジに対する知識も情報もほとんど持ち合せていませんでした。では、そのウェンジについてご紹介します。アフリカ中央部のコンゴ共和国、カメルーン、ガブンなどが有名な主産地で、モザンビークでは『Dikela』の名前で輸出されていたりもします。ザイールでは、Wenge以外にもMokonge、カメルーンではAwongの名前でも呼ばれたりするそうですが、日本国内ではウェンジの名前でほぼ統一されて流通してるようです。

 

この木の特徴については言葉で説明するよりも、見てもらえば一目瞭然ですが、暗褐色の地の上にそれよりも淡色の縞が不規則に現れた非常に個性を持った木です。この木によく似た木としては、モザンビークで産する『パンガパンガ(Panga Panga)』があります。【森のかけら・プレミア36】の中にある木ですが、確かに非常によく似ています。初めてパンガパンガという木の事を知った時には、ウェンジの別名だと思っていたほどでした。それぐらい外観も構造も類似。

 

20150905 4見分け方としては、ウェンジの方が材が通直なので柾目が突き板にも利用される事と、暗褐色とやや淡色の縞の模様で区別するという事らしいですが、荒材レベルでは判別はほぼ不可能にも思えます。加工してオイルを塗れば確かに縞柄のコントラストに差が見えて来るものの、何も知らずにこれを見分けるには至難の技でしょう。実際にはかけらサイズの用途で使われる事はないのでしょうが、むしろ現在ではパンガパンガの方が入手困難なのではないかと思われます。明日に続く・・・




20150902 1弊社の狭くて小さな倉庫ですが、それでも倉庫の奥の奥の方には昼なお暗く(4mの長い材料を立て過ぎて、水銀灯の灯りが遮られているだけとも言う)、誰も近づかないような暗闇に支配されたコーナーがあり(通路に材料を置き過ぎて通りにくいのだけとも言う)あります。どうしても探さないといけないような用事でもなければ私も近づかないのですが、先日どうしてもその辺りに置いた(はず)と思われる材の探索に行ったところ、目的とは別の材が出てきたので引っ張り出してきました。

 

20150902 2久々に太陽の光を浴びた彼ら。一瞬おっ、これはお宝か~!なんて胸がときめくのですが、古い記憶を遡ってみれば、何か問題があったから奥にしまったわけで、同じような事を何度も何度も繰り返しているような・・・。まあ、あれこれあって、目的の材とは別に4mの角材を幾つか出してのですが、端に割れが入っていたり、角が欠けているような材たち。3mでは少しだけ長さが足りない〜という場合に備えてなどと考えて大切保管しておいたものですが、ここは別の形でお役に立ってもらおう。

 

20150902 3という事で、割れや角欠けのある端を少しだけいただいて『モザイクボード』の一部として貢献してもらうことに。すると、周辺から、「まだ晴れ舞台に立たせてもらってもないのに切るのか~!」「大きな材は大きく使え~!むごい事をするな~!」などという怨嗟の声が聞こえてきます(私の心の中に)。それは次に切られるであろう材たちの叫び。以前ならその声に鋸を挽く手も躊躇したものですが、今は違います。「いやいや、モザイクボードという輝かしい舞台が君たちを待っているぞ!

 

20150902 4チュイ~ン。ザクッ。私の判断にためらい無し!少しずつではあるものの、東京や大阪などからのご注文に支えられモザイクボードも累計で出荷枚数が100枚を越えまして、現在2mモノは不足状態。在庫不足を解消するためにも、倉庫で10年も眠っているような肥満気味の材には、少しだけ端の方の余分なお肉を分けていただき貢献していただかねばなりません。少しスリムになった方が売れやすくなるかもしれませんし。舞台はいつの時代もひとつじゃないぞ~!(己に言いきかせながら)




数年前から愛媛県の山から出材された広葉樹を少しずつ集めております。板に挽いて天然乾燥したものが順次出番待ちの状態を迎えています。建築用材や家具に使うというよりも、クラフト細工に使ったり、【森のかけら】の原料にするために始めたモノなので、銘木と言われるような大きなモノを持てめているわけではありません。『明確な出口ありき』ではなく、仕上がった材に合わせて用途を考えていくのが楽しみなのです。今回、ちょっと変形の『ヤマザクラ』をご案内。

長さ2m、幅120〜150㎜程度の細い板ですが、ちょっと形が面白そうなので、店舗のディスプレイやオブジェをはじめ、耳付きのカウンターなど向けにこのままの状態で販売する事にしました。杢目を確認していただくために片面を削っています。たっぷり時間をかけて天然乾燥に徹したお陰で、小さな材ながらサクラ独特の艶と光沢、妖しい色気が小さな漂っています。当然大きな節や小傷もありますが、それとてこの小さなヤマザクラのキャラクターマークのひとつ。

すべての板の白太部分にボールペンの先で突いたような小さな黒い点々があります。それは『森の履歴書』たる、虫穴(ピンホール)。虫の穿孔跡なので、既に虫は退出した後と思われますが、板によっては白太(辺材)の国境を越えて赤身王国まで進出した強者どもの足跡も。銘木クラスの板として取引有れる場合は、決定的な『欠点』として忌み嫌われ、品質並びに価格を著しく下げ評価させるピンホールですが、考えたかを変えれば、そこさえ許容出来ればお買い得。

ひと昔に比べれば、一般の施主さんがピンホールに対して随分寛容になったと思うのですが、考えれば昔はピンホールのあるような材を材木屋が直接、施主さんにご説明するような場面は少なかったように思います。私自身、ピンホールの有る無しに関わらず、施主と直接木を通じて対話する機会はほとんどありませんでした。結果、大工さんがうまい具合に使い分けていたのだと思うのですが、「虫が喰っている」という事実に対して材木屋があまりに腰が引けていた時代でした。

会社にお越しいただき、実際にその板に触れていただき、木の話をさせていただくと、ピンホールとてその木にとっての肉体の一部であり、それを抜きにする事はその木そのものを否定する事になってしまうという事を材木屋、施主互いが感じるようになります。話していく私自身も自分の言葉で勇気づけられるというか、その正当性を強く主張するようになり、つい言葉にも力がこもっていくのです。傷や虫穴など、いわゆる木の弱点が愛おしく思える年齢になったという事かも・・・

 




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