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先日の休日の夕方遅く、それぞれの部活で時間の都合がつきにくい3人のこどもたちの調整がどうにかついたので、閉館時間が迫るなか大急ぎで向かったのが、愛媛県美術館で開催中の『手塚治虫展』。今月末までの開催ですが、家族の時間が揃う休日を考えればこれがラストチャンス。子供達が大きくなるに連れて、家族一同でどこかに出かけるタイミングがドンドン難しくなっていきますが、それも成長の証でしょうか。みんなで一緒に動けるうちに行ける所には行っておかねば。
漫画の神様・手塚治虫先生がお亡くなりになってもう20数年が経ちました。我々の世代は、子供の頃からリアルタイムでその漫画に親しんできておりますが、今の子どもたちにも鉄腕アトムやブラック・ジャックはじめ多くのキャラクターが認知されており、その息の長さにはただただ恐れ入るばかりです。人は二度死ぬと言われていますが、一度は肉体が滅ぶ事。そして2度目の死は、その存在が皆の記憶から忘れ去られた時。そう考えると、手塚漫画は永遠の命を生きているのかもしれません。
私は中学時代にある大人の方から『火の鳥』のハードカバーをプレゼントされました。たしか『鳳凰篇』と『黎明篇』だったと思います。それまでも手塚先生の漫画は、鉄腕アトムやジャングル大帝、リボンの騎士、ブラック・ジャックなどを通じてよく知っていましたが、成人漫画としての手塚作品に出会った瞬間でした。『火の鳥』に関しては今さら説明の必要もないでしょうが、亡くなる寸前まで手塚先生がライフワークとして書き続けた、壮大なスケールの生命の本質を描いた物語です。
OO篇と名付けられた多くのバリエーションがあるのですが、古代から現代、未来まで、時空を超えて登場するキャラクターたちが「永遠の命・火の鳥」の生き血を追い求めて苦悩します。時代も場所にかけ離れているのですが、キャラクターたちの思想や運命は連綿とつながっていて、それぞれが完結した話になっていますが、どこから読んでも話はつながる仕組みになっています。中学生の私は、その圧倒的な世界観と死生観に魅了され、すっかり火の鳥の虜になってしまいました。この話、明日に続きます・・・
どの季節に限らず、雨は材木屋にとって決して嬉しいものではありません。外部を工事中の現場であれば工事にも支障をきたしますし、雨中の配達は商品を濡らさないように気を遣いますし、濡れた靴で現場を汚さぬよう養生もせねばならず、何よりも屋根の無い場所に保管している材が濡れるのは胸が痛いことです。濡れて乾いてを繰り返す、それなりの天然乾燥でも支障の少ない羽柄材なら(それとて濡れないに越した事はないのですが・・・)まだしも、屋根下の材にも吹き込む雨が!
という風に材木屋からは歓迎されない雨ですが、昔、ある方とお話していた時のこと。屋根にガルバリウム鋼板を使うことになり、屋根裏収納を設ける話になりました。ガルバリウム鋼板とは、アルミと亜鉛で鉄を守ることにより生まれた耐久性に優れた鋼板です。デザイン性の高い住宅の外壁や屋根材として広く使われていますが、その当時はまだそれほど普及していませんでした。耐久性も高い素材ですが、瓦に比べると雨音が少し気になるという話が出ました。
私自身はガルバリウム仕様の屋根のある家に住んだ事はないので実感はないのですが、慎重な設計士さんだったので、少しでも情報は開示しようと丁寧に説明されていました。トタン屋根ほどではないものの、瓦屋根よりは雨音が大きいかもなどなど・・・すると施主さんは、「大丈夫です。私、雨音嫌いじゃないんで」。その言葉を聞いた時、まだ若かった私は強い衝撃を受けました。材木屋にとって『招かざる雨』、その雨音を嫌いじゃないという感受性も存在するのだという事に!
当時、木の物語の奥深さや魅力に目覚める前の若造にとって、大切なのは事前に説明をして『クレームを減らす事』だったのです。どうやって説得するか、理解してもらうか、客観的な数字とかデータとか、そういう事が最大の関心事でした。そんな私にとって、好きとか嫌いという個人の嗜好を基準にして大丈夫なのかともの凄く不安でした。まだ自分の中に、木に対する考え方が確立していなかったので、何が好きで嫌いなのかを判断する基準すらありませんでした・・・。
それから時が流れ、降る雨にも風情を感じるようになったのは歳のせいでしょうか。雨が降りそうになるとそった葉を閉じる事からレインツリー(rain tree)とも『雨を予知する木』とも呼ばれるのが、「この木何の木~♪」の日立のTVCMでもお馴染みの『モンキーポッド』。降雨前だけでなく、朝は日の出とともに葉を広げ、夕刻には閉じる規則正しい木なのです。雨降る日にはこの木の事を考えたり、心に少しだけ余裕が出来ると、見えているものは同じでも感じ方は随分変わってきます。あの頃に比べて少し大人になりました。
弊社で作らせていただく家具の9割は注文家具です。現場の竣工に合わせて納品させていただく場合がほとんどですので、加工と塗装が完成して、仕上がった納品待ちの家具が、弊社の倉庫にある時間は限られています。長くても数週間、早ければ数日で見納めとなります。それではあまりに寂しいので、もっと長い間手元に置いておきたいというワガママだけで作った家具が、いくつか事務所の2階に展示してありますが、そのまま長い事見続ける事になってしまい・・・。
本来、家具というものは使う人の要望に合わせて設計し、その好みに応じて材質を考え作っていくものだと思うので、作り手の都合や嗜好で作ったものがなかなか売れないのは当然といえば当然の事。あまり早く嫁いでいかれると寂しいものの、いつまでも展示場の主のように鎮座ましましているのもどうかと・・・。個人的には、長い間手元に置いておいてもいいという気持ちで作るものの、周辺の環境や大人の事情が独政を許してはくれません。
ブラック・ウォールナットの濃厚な黒味と大きな節を大胆に取り入れたお気に入りの1台ではありましたが、少し旅に出させる事にしました。いつもお世話になっていて、家具の注文も沢山いただいているワンズ㈱さんのショールームでしばらく展示・販売していただく事になりました。やはりこういう場所でないと家具も映えません。白い床の上で、ブラック・ウォールナットの濃茶のグラデーションが輝きを増します。長さ1500㎜の小さめなサイズですが、大人の事情で、廉価にて販売しております。
こちらにはこのテーブル以外にもいくつかの商品を展示していただいております。以前に打ち合わせ用にご購入いただいた『オニグルミ』の2人掛け用のテーブルなどは、今でもよく同様のデザインで作って欲しいとのご注文を受けますし、やっぱり家具は図面だけでなく実物がなければと実感します。特に弊社のような無垢の家具の場合は尚更です。『モザイクボード』のハイテーブルも展示いただいていますが、こうして実際にモノを乗せておいた方が、お施主さんも購入後のイメージが分かりやすいでしょう。ここで展示品をご覧いただき、ご注文をいただく事も沢山あります。ワンズさんでは、家具のデザインもされているので、新築の施工と合わせて、オリジナルの家具も御注文できます。ご興味のある方は、『陽の当たる場所』で家具の実物をご覧なって下さい。
地元に住んでいながら恥ずかしいのですが、松山のまち全体をフィールドミュージアムとする構想の一角を担う施設として平成18年に完成した『坂の上の雲ミュージアム』に行った事がありませんでした。地下1階、地上4階建てのミュージアムの設計は、安藤忠雄氏が手掛けられ、その建物を見るだけでも価値があるからといろいろな方からお薦めを受けていたのですが、近くにあると余計に「いつでもいける」と思ってしまって、気がついたらもう7年も経っていました・・・。
一昨年ドラマ化されて改めて全国にその名を広めた『坂の上の雲』は、ご存知のように司馬遼太郎さんが書かれた歴史長編小説です。産経新聞に4年半にわたって掲載されたのですが、執筆されたのは私が生まれた2年後の昭和43年。司馬さんは、この小説のために構想も含めおよそ10年の歳月をかけ、40代のほぼすべてを費やしたといわれていますが、45年以上も前の作品が今もこうして色褪せることなく輝きを放ち続けるのですから凄い事です。壁面に掲示された新聞の一覧が圧巻です!
当日は、日露戦争を明治時代のジャーナリズムの視点から捉えるシリーズの第4回目『ポーツマス日露講和会議』の特集が組まれていました。『森のしるし』で戦国武将の家紋も作っているように、自称歴史好きではあるのですが、明治時代はエアポケット状態で、いろいろな本を聞いても、ドラマを観ても、歴史背景も相関図もなかなか頭に入りません。ポーツマス会議も記憶があやふやですが、改めて歴史を学ぼうという高尚な目的で来た訳ではありません。
ポーツマス講和会議に関わる資料が展示されているのですが、その中に講和会議を開催したテーブルがあり、その素材が『ウォールナット』であると記載してあったので、それをひと目見ようと思って出かけたのです。ところが展示してあったのは、チラシに掲載されていたものに比べて随分小さなサイズ!どうやらテーブルについては、愛知県犬山市の博物館”明治村”の帝国ホテル内に所蔵展示されていたものを借りていたらしいので、返却された後だったようです。会議で実際に使用されたという重硬な造りの椅子はあったのですが、お目当ての大きなテーブルの代わりに、ポーツマス講和会議随員控室の机を展示がされていましたた。その材質についての表示は見当たりませんでしたが、シンプルな造りにもそこはかとない風格が漂うのは歴史の重みでしょうか。
コペンハーゲンの街にも雪が積もり、ゲフィオンの泉の隣にあるゲフィオンの泉の隣にある趣のある煉瓦造りの建物・聖オルバン英国国教会㊨も雪の中。ことごとくの風景や建物が絵になります。前回の藤山さんの時にも感じましたが、(藤山さんの場合は、プロのカメラマンですから当然でしょうが)レンズに映る街並みの凛とした美しさは目を見張るばかり。その背景に背負っている「文化」や「歴史」もレンズに映り込むからでしょうか。周辺の風景との溶け込み方に、どういう街でどういう風に生きていくのかという、街の人たちの意識の高さが窺えます。その国に文化を知りたければ、まず市場に行きなさいと言ったのは、確か開高健さんだったと思います。自分が世界中を旅する事はできなくとも、こうして友人・知人が世界中に『かけら』を運んでいただく事で、その国の木のモノに対する反応を知る事が出来るのは非常に嬉しいことです。
木のモノで知る国の文化、それを調べるために「かけら特派員」の皆さんにお願いしているのは、『木言葉』を刻んだメッセージ・ツール『木言葉書(きことのはがき)』を、その国の切手を貼って私の所へ送っていただく事。今までに、イギリス、オーストラリア、デンマーク、イタリアなどの各国から送っていただきました。かけらが訪問した国は、更にその倍にも及びます。今回もコペンハーゲンから無事に『栂の木言葉書』が日本に届きました。
日本の感覚でいえば、送った郵便物が届かないなんて事はあり得ないように思われますが、世界では正確に届く事の方が不思議(?)なような国だってあります。現に過去にも1度日本まで届かなかった例もあります。そもそも木のハガキがいくらで日本まで届くのかも分かりませんので、どこの国からいくらで届くのかを知る楽しみもあります。そのため街角のポストではなく、その国の郵便局に持って行っていただき、受付で面倒な「交渉」をしていただく事もしばしば・・・。
見慣れぬ木の郵便物への対応に、ちょっっとした騒ぎ(受付の方が戸惑い、いくらの切手を貼ればいいのか奥の方で揉める・・・)になった事もあったようですが、それでも今まで拒否された事はありませんでした。途中で割れてしまい、テープで補強されて届いた事はありましたが。世界の国々の郵便物の規格の中で、恐らく日本のそれが一番細かく厳格だと思います。同じく国から送っても切手の値段がバラバラな事もあるので、きっと担当者レベルで判断したんだと思います。見慣れぬ異国人がやって来て、遥か遠い故郷にハガキを送ろうと思って対応いただいたのか、ただの業務だったのかは分かりませんが、規格にあろうがなかろうがどうにか届けてあげようと思って考えてくれたのかもしれません。形にとらわれない事へ対応する人の思慮深さ、その積み重ねが文化と呼ばれるものなのかもしれません.
※ 今回は、14.50デンマーク・クローネで届きました(約242円)。
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