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昨日に続いて、ケンポナシの名前についての話ですが、その名前の語源が癩(らい)病患者の腫れた手にちなんでいるとか、現代の感覚では不謹慎と感じられますが、木の名前に関わらず今から考えれば残酷とか差別的と思われるような『ものの名前の由来』は結構あって、それが時代とともに転訛して、原型が分かりづらくなって何も気にせず普通に使っている言葉って案外多いものです。それを不謹慎だからといって封印してしまうとものの本質を見失うことになりかねません。
木の名前のルーツを探っていると往々にしてそういう事がよくあるのですが、当時の暮らしぶりや風俗、感覚を知るうえでも、そこは避けずに紹介させていただいています。例えば動物の名前でも、片方の前肢が肥大して大きくなった「テンボウエビ」(標準和名はテッポウエビ/大きなハサミをパチンパチンと鳴らすのが由来との説も)という海老や、「テンボウガニ」(標準和名はシオマネキ)という蟹がいますが、これらも『テボウ(手棒)』が語源となっているそうです。
次に、「ナシ」の言葉の由来についてですが、こちらはこの木の実が甘くて、熟した梨のような味がすることに由来しているのですが、面白いのはケンポナシの英名は『Japanese raisin tree(ジャパニーズ・レーズンツリー)』といって、日本では梨、アメリカでは葡萄とそれぞれ別の果実で表現されます。もっともアメリカでは、味覚として葡萄の名前がついているわけではなく、その見た目や枝の付き具合が「干し葡萄」のように見えるところに由来しているそうですが。
漢字表記の『玄圃梨』については、中国の古い書物の中に、昔神仙の棲むといわれた懸圃(けんぽ)という場所に生えている梨があって、それが霊木として崇められていて、その果実を食すると水に溺れることがない、水難から身を守る不思議な霊力があると信じられていたという話があって、その『懸圃(けんぽ)の梨』にちなんで、『玄圃』という字が充てられたようですが漢字そのものには特別な意味があるわけではないようです。それでは名前の由来はこのあたりにして明日は材の特徴へ。
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