森のかけら | 大五木材


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世の中には、『決して買ってはいけない商品』があるように、木材市場で面白いと思っても、『決して買ってはいけない木材』もあります。例えばそのうちの1つがこちら、ゼブラウッドの輪切り。そう書くと、お洒落な輪切りのテーブルみたいに聞こえるかもしれませんが、決してそんな格好いいものではなくて、原木を挽くときに小口が汚くて見栄えも悪いので、端を少しだけカットしましたという「挽き落とし」部分で、厚みを均一に挽いているわけでもありません。 20151202 1

20151202 2 しかも芯から放射状に大きな割れがザックリ入っていて、下手に動かしているとそのままバックリ割れてバラバラになってしまいかねないほどギリギリ。木材市場に並ぶよりも、そのままチップにしてしまう方が正しいのかもしれないシロモノ。木材市場に来る人間誰もがそんな事は分かっているので、決してこういうトラップ(罠)には引っかからないのですが、全国からいろいろなタイプの材木人が集まる市場においては、自らそういう罠に飛び込んでいくようなモノ好きもいます。

それがたまたま私だったというだけの事ですが、良識ある材木屋であれば決してそんな自傷行為には及びません。雨露を凌ぐ木材倉庫の中に立てかけられて、1枚1枚名前を呼ばれて買い子の注目を全身に浴びて競りにかけられるエリートゼブラとはわけが違います。風雪の中でも逞しい土場に十把一絡げの如く積み重ねられて、セット売りされる叩き上げゼブラの中でもかなり底辺に位置する雑草ゼブラ!そんな境遇のゼブラだからこそ、わしが買わねば誰が買う的な心境になってしまう。 20151202 4

20151202 3 そんな雑草ゼブラを調理できるのはわししかおらんだろう~!スポットライトを浴びるエリートゼブラばかりを買う老舗有名材木屋などに渡すわけにはいかん(見向きもされないのだが・・・)!本当は、他に狙いのゼブラ(それも雑草ゼブラなのだが)があって、それを買おうと思ったらこれもセット(ついてきた)的な事なのですが、そう言っては身も蓋もないので、あえて自分の中でドラマ仕立てにして雑草魂に火をつけるのです。腐ってもゼブラ、いや腐ってはいない。

ボロは着てても心は錦的な気持ち。バックリ分解する前に表面を削って、裏に補強を入れて円卓にしようと考えていたのですが、事務所の大改造によって展示家具の整理をすることになって、下手に仕上げてしまうと、売られていた時同様に雨露に晒されかねないので、とりあえずはそのままの状態で置いてあります。変形しているので大体ですが、直径1300㎜、厚み60㎜程度「買ってはいけない」という言葉を聞くと萌えるような私以上のマニアの方、いらっしゃいましたら! 20151202 5

※ このゼブラウッドの輪切りは、記事掲載後売切れました




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