森のかけら | 大五木材


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20151219 1この数年来、ナラ・タモの価格が高騰して材の確保が難しくなっています。ナラ・タモとも、昔から家具材の定番として非常に人気の高い材でしたが、国産のナラ・タモについては良質材が少なくなって、その供給を中国ロシアなどの輸入に頼ってきました。それが昨年、中国政府から「中国黒竜江省及び大興安嶺全域における天然林伐採を全面禁止する」という通達があり事態は急変。その後を追うように、ロシア政府がワシントン条約事務局に申請を提出し、その管理下に

 

20151219 2これはロシアで横行する違法伐採が一向に減少せず、その伐採量が合法伐採に匹敵するほど巨大なブラックマーケットに膨れ上がっている現状を憂いての対応策だったのですが、それによって今後ナラ・タモを輸出入する際にはロシア政府が発行する許可書が必要ということになります。今まで違法伐採で利益を得ていた業者も、合法伐採のマーケットに入ってくることになるため、材の奪い合いが起きているのです。今後この傾向は一層強まっていくのでなないかと思われます。

 

20151219 3そういう事情もあって、弊社の周辺でも少なからずナラ・タモ不足問題が起きています。弊社でももともと平板、挽材としてはほとんどナラ・タモを使っていなかった(メジャーなモノにどうしても反発心があるひねくれ者なので・・・)ため、大きな影響はなかったのですが(ナラの代わりにホワイトオークを仕入れしていたため。タモについては不思議とそういう需要が周辺で少なかった)、フローリングやパネリングなどの製品が入荷量減少などと多少影響が出ています。

 

20151219 4現在弊社で仕入れしている広葉樹の平板、挽材は、ホワイトオークブラック・ウォールナット、ブラック・チェリー、ハードメープル、イエローポプラ、ヒッコリー、レッドオークなど多くが北米産のものです。以前はロシア産のナラも仕入れていた時期もありましたが、現在は中国産広葉樹は上記のような理由で供給が不安定で価格も高騰しているため、ほとんど仕入れをしていませんでしたが、先日珍しくタモ材の注文が入り、ちょぴりだけ中国産のタモ材を仕入れました。

 

20151219 5久しぶりにタモ材と再会。売れた残りを倉庫に立てかけましたが、その時改めて倉庫を見回すとひと昔前と状況が随分変わったことに気づきました。昔はヒノキ、スギなどの国産材の内装材(フローリングや造作材など)が幅を利かし、中国・ロシア産の広葉樹の挽材が所狭しと並べてありましたが、現在は北米・ベトナム産のフローリングと北米・県産の挽材が主流に。世界の経済事情のパワーバランスの推移の一端が、こんな小さな材木屋の倉庫の中にも反映されるものです。




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