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家具をはじめ、小物類までいろいろなモノを作っていると、さまざまな形状の端材がいくつも発生してきます。その端材については、【森のかけら】などの貴重な原料となるわけですが、大型の家具や、大量に材を使う現場があると、偏った特定樹種の端材が大量に発生する事になります。以前は、出た端材をドンドン【森のかけら】に加工したりして、かけらの在庫にも偏重をきたして保管場所にも窮する事態になっていたので、今はバランスを考えて在庫分の生産調整をしています。
それ以外にも『森のりんご』や『森のこだま』、『モザイクボード』などの出口商品の原料にもなりますが、事情はいずこも同じで、特定樹種ばかり揃っていてもバランスを欠くため、どうしてもだぶついてくる端材が発生してしまいます。弊社の場合はその代表樹種が、『ホワイトオーク』と『ヨーロッパビーチ』。小さな端材を利用したストラップ『WOODEN TAG』も開発したものの、出て来る端材の量と売れる量の差が極めて大きくて、やはり倉庫には端材が山積み・・・。
それで現在大量に溜まっている端材の更なる使い道を探らねばならないので、改めてホワイトオークとヨーロッパビーチに目を向けてみると、この2つの樹種ってそれだけ汎用性が高い証拠でもあり、いろいろな用途で利用できる応用力のある木でもあるのです。ですからいくら溜まっても最終的には、「樹種は問わないけれどそこそこ丈夫でなるべく安価な木で作って欲しい」というようなクラフト細工の需要にはしっかり応えられて、いずれは売れるのですがさすがに少しは減らさねば。
あまりにこの2樹種の端材が多いので、一時はホワイトオークとビーチだけで『モザイクボード』を作ろうかとも考えたのですが、生憎端材のサイズがバラバラでモザイクボードに使えるサイズに限定してしまうと逆にわざわざ作るほどの原料が確保できないというもどかしさ。しかし不思議なもので倉庫が端材で満杯になった頃には、その都度「まとめ買い」される助けの神が現われて、ごっそりと減って倉庫にスペースが確保されるのです。そして空いた場所にまた端材が・・・
内閣府が2014年度の補正予算で、景気の下支えを期待して打ち出した経済対策『地方自治体が発行するプレミアム付き商品券』ですが、弊社もその商品券が使える『商品券利用可能店』に登録しております。愛媛県・松山市限定ではありますがまだ未利用の方は、利用期間は11月30日までですので是非利用候補の1つに加えていただければと思います。我が家でも私と家内それぞれ4万円分購入して、家内は既に使ったようですが私はいまだ使用目的が定まらず、期日は近づく・・・(汗)。
この商品券については恐らく他県でも同じような内容だと思うのですが、愛媛では愛媛全県で使える『愛顔のえひめ商品券』と、松山市内で使える『まつやま幸せ実感商品券』の2種類があり、既に申し込みはとっくに終了していますが、両方合わせると最大で4万円分購入でき、4.8万円分の買い物が出来ます。先日、初めてこの商品券でお支払いをしたいというお客様がいらして、テーブルや椅子などの家具一式のご購入に際してガッチリと多数の商品券をお使いいただきました。
新築中で家具の購入も初めから視野に入っていたため、親族で買えるだけ買われたという事で大量に商品券を確保されていてこれだけの枚数になりましたが、これだけあると圧巻です!私が入社した頃は、給料は現金を給料袋に入れて渡すものでしたが、いまや現金支給するところなどほとんど皆無でしょう。硬貨まで入った給料袋を持つと、一ヵ月の労働の対価を肌で感じて有難味があったものですが、昨今では銀行振り込みで明細書を渡すだけで、何やら拍子抜けしてしまうのです。
そんな中で、紙幣よりも厚い商品券がこれだけ揃うとかなりのボリュームで、パンパンに膨らんだ袋を手にすると有難味もそれに比例して大きく感じられる単細胞です。それを渡す立場の人間が言うのも何ですが、やっぱり労働の対価としてはただの数字(明細書)よりも『現物』の方が説得力があると思ってしまうタイプなのです。弊社でも稀に電話一本で材をつないで(現物が手元を介さず右から左で)契約成立する事があるのですが、不謹慎ながらどうにも実感が乏しく・・・
貧乏性なのかもしれませんが、伝票上だけで材が動いてしまったりすると、ついモッタイナイとか疎外感を感じてしまうのです。なるべく自分が直接木に携わりたい(触れたい、持ちたい、見てみたい)という思いが、【森のかけら】を作る原動力になったぐらいですから。ちなみに、【森のかけら】や『森のりんご』などのクラフト商品につきましても商品券は使えますので、私のように商品券を購入したはいいがまだ具体的な使い道が決まっていないという方、是非ご検討下さい!
この灰褐色に日焼けした姿からは想像できないかもしれませんが、これぞブラジル産の『セドロ』。以前に『今日のかけら』でご紹介しましたが、キューバ葉巻を収納する箱に最適とされることから、『シガーボックスシーダー』の別名もあります。また、かつて南米を多くの地を植民地としていたスペインが、この木を好んで使った事から『スパニッシュシーダー』とも呼ばれます。センダン科の広葉樹にも関わらず、シーダーの名前がつくのはその香りに由来するとされています。 |
ただ実際に削ってみても個人的には、スギ(シーダー)を想起させるほどの芳香は感じないのですが、どの段階(伐採直後、乾燥工程、加工後等々)での印象なのかは分かりません。主な産地は、中央アメリカ、南アメリカ、アジアなのですが、ラテンアメリカではメキシコの南部から中央アメリカ、西インド諸島、チリを除く南アメリカなどの広い地域に分布しています。熱帯地方においては、日陰を作ってくれることから牧場やコーヒー園、カカオ園などにも植栽されるそうです。 |
2mと3m合わせた弊社のオリジナル商品『モザイクボード』の総出荷枚数が100枚を越え、少しずつですがリピートの注文もいただくようになりました。現在はすべて厚みを30㎜に統一していています。安定的な供給が出来るように、機会があるごとに作り溜めもしていて、倉庫の中にもモザイクボードの小山が出来つつあります。基本はフリー盤状態ですが、最近ではモザイクテーブルなどの家具のご注文もいただくようになりました。それで現在制作中なのがこちらのテーブル。
まだ制作途中ではありますが、2m500㎜幅のモザイクボードをセンターで幅剥ぎして、楕円に加工して四方の角に丸みをつけたやわらかな印象のテーブルです。端材から生まれた商品だけに、なるべく無駄に使いたくないという呪縛のような思いがあって、当初はスクエアな形のモノばかりを作っていましたが、丸い『モザイクスツール』以来、モザイクと円との組み合わせにすっかり魅了され、今ではすっかりモザイクの丸みがお気に入り。ちなみにこちらはお客様からのご注文。
まだ仕上げも塗装もしていませんので、モザイク特有の色彩のメリハリがあまり感じられないかもしれませんが、結構赤身(ブビンガ他)や茶色(ブラック・ウォールナット他)、淡緑(イエローポプラ他)などが入っているモザイクボードを使用しているため、オイル塗装すると結構華やかな感じに仕上がると思われます。何の木がどれぐらいのバランスで混入するかという事はその時のタイミング次第で、選べれるものではありません。制作時の端材状況に左右されます。
弊社で在庫の板のお見せすると、もっと赤身が多い方がいいとか、落ち着いた方がいいなどと仰る方もいらっしゃいますが、無塗装の段階と塗装した後で見るのでは印象も随分変わってきますし、そもそも偏屈材木屋が端材を生かしたいと思って作り出した身勝手な商品ですので、そこは買い手におもねらず、こちら側のわがままを貫き通させていただきます。大型家具とかのご注文とかが増えてくると、どうしても発生するモザイク端材の有効な活路の開拓が喫緊の課題となります。端材の道に限りなし・・・。
さて、仕入してきた板材をバラして仕入明細と照合して、1枚ずつサイズを計って寸検し、自社で番号と価格をつけていきます。市に出材される材の多くが乾燥していない生材と言う事もあり、表面の割れを防ぐために、全面に割れ止め目的のボンドをガッツリ塗っている場合が多く、そのままにしておいてはいくら寝かせても、密閉された状態ですので乾燥が進行しません。なので、電動ガンナで表面を削ってボンドを剥ぎ取る必要があります。
売れるまでは割れて欲しくないという気持ちは分からないでもないですが、自社で乾燥させて販売する弊社としてはこのボンドが結構厄介。以前はこの作業をサンダーでやっていましたが、ボンドですぐに目詰まりする上に相当の時間と労力が必要になるため、数年前から電動ガンナに切り替えました。表面だけでなく、小口まで塗ってある場合も多いので、小口からも乾燥が進むように端を数センチだけカットします。こちらは例の『シンガポールマホガニー』の小口をカットした部分。
上の写真で白濁して垂れたまま固まっているのが、割れ止め用のボンドです。その端材を裏返したのがこちらの写真。これが本来の『シンガポールマホガニー』の生地の色合い。ボンドを塗る事で水分が浸透し、日焼け等の影響で上の写真のように濃い赤褐色に変色していたのです。この作業をする事で、塗装したり日焼けする前の本来の木の色合いや風合い、触感を知る事が出来ます。そうしてようやくそれぞれの材の品質と価値を見極めて、販売価格をつけていくのです。
今回は入荷直後に全部の板の検品と値付けをするという強固な決意を持って臨んでいましたので、丸2日かけてすべての材の検品・値付け・写真撮影まで完了!ただし、そのほとんどが生材であるため、これらが実際に販売されるのはかなり先の事(早くて1年後、長いものであれば3〜5年/さすがにそれぐらいでは売り切ってしまいたいとは考えていますが)になります。【森のかけら】などに使うにしても、まだまだ先の事で、これからしばらくは倉庫で長い眠りについていただく事になります。
中に一部『乾燥材』もありますので、それらについては改めて『今日のかけら』なだで取り上げてご紹介させていただきます。基本的には、存在を忘れるほどの天然乾燥を経てから販売となるわけですが、サイズや樹種、状況によってはダメ出しとして人工乾燥させる場合もあります。まあ、いずれにせよしばらくの間は私の手元にあるわけですから、端材などをお裾分けしていただく事があるかも。さあ、これらの在庫スペースを確保するためにも、ベテラン連中に少し場所を空けていただかねばなりませんので、張り切って営業せねば〜!!
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